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タイトルはまだ未定です  作者: 柚子胡椒
3/3

タイトルはまだ未定です

作品を見つけていただきありがとうございました

温かめで作品を見ていただけるとありがたい限りです

 それでは読んでくださる方が楽しんでいただけるように善処していきます

 

 ミカが手元にある板に触れると

 大きな画面に映像が広がる

 画面に吸い込まれるようにあたしが画面を見つめる

 

   「ん?ここはどこなの?」


「ここはあんたの記憶の中の映像に決まってるじゃん」


 ってきり、生まれた頃からのスタートだと思ってけど、そうゆうわけではないんだなー

 それに、ここは森の中みたいだけど人の姿が見当たらない

 ここは、今ミカといる場所と違って森林がたくさん生えてて鳥や動物が往来している

 ここで俺はすごしていたのか?

 随分と野性的な生活しているみたいだな

 それとも、道に迷ったとかなのかな


「人がいないみたいだねー」


「そうね、ここから先しばらくは人に会う予定ないから、早送りで飛ばしてもいい?」


「いいよー

 てか、僕はしばらく一人暮らししてたってことでいいのかな」


 そうねー、まぁ一人暮らしみたいなものかもねー

 と、ミカが答えてくれる

 少し引っかかる単語はあるけど、気にしなくてもいいかな

 それにミカは、僕が生前どんな生活をしていたのか知っているのかな・・・

 同じ映像に飽きたミカが、映像を進めていく

 ただ、五分くらいしても映像は緑の森に囲まれている


「あんたどんだけ、同じ場所から動かないのよ

 この場所で何年たってんのよ」

 

 「いっいや、あたしに聞かれても困るわよ

 記憶がないんだもの

 ここで何してるかなんてあたしが聞きたいわよ」


 そう言い合いしていると映像が、パッと変わる

 森の中の映像から急に村に映像が変わっている

 

 「いや、あんたこの短時間に何があったのよ」

 

 ミカが板を操作して少し前に戻そうとする

 しかし、何度も戻しても急に森から村に一気に変わる

 そこにいくまでの過程は、ノイズが走り映像には残されていない

  

 「はぁー、さすがに全部の記憶を残すのは無理だったか

 こんな所にまで弊害が及んでるなんてさすがに思っていなかったわ

 まあ、記憶媒体が見れるだけましって所なのかな」

 

 ミカがこめかみをつまみながら、小言を呟き大きな溜息をついて、映像を巻き戻すこと諦めた

 

 「えっと、村に変わるまでの映像って見れないってことなのかな?」


 「そうね、こっちの機材トラブルって所ね

 あんたの記憶に問題があるとかじゃないから、何も気にしなくていいわよ」


 先に進めるわよーと声をかけてミカは映像を進める

 村の人が移るようになったら、ミカは映像のスピードを普通に戻した

  

 その村は、大きな村ではどっちらかというと貧困に近い気がする

 村の人は、顔の血色もいいわけではないし、少しやせ細っているようにもみえる

 ただ、映像は何も動きがない

 ただ、村の一角をただ見つめているだけ

 

 「あんたマジで何やっての」


 「知らないですよ、自分に聞かないでくださいよ

 自分だって、なんでこの人は村の人を見ているだけなのか、気になっているんですから」


 そのまま、村の人が畑を耕したり、子供達が遊んでいるのをただ眺めているだけ

 本当にあたしは何をやっているんだろう

  ある日、子供が私の近くまで歩いてきた

 

 「あのね! あのね!

  父ちゃんと一緒に頑張って作ったんだ 

 よかったら食べてよ」

 

  赤い髪をした男の子だろうか?

  満面の笑みを浮かべて両手いっぱいに人参やキュウリなどの野菜をかかえ、目の前にある籠に入れてくれた

 それからその子供は毎日とてもおいしそうな野菜をくれたり、村で宴会があるときは、村の大人達がお酒をくれたりしていた

 そんなに、豊かな村ではないにしろ人々が優しい村だということがこの映像を見て分かった

 

 「こんな風にあんたは生活してたのね 

 つまんないわね、あんたも、村人も」


 退屈そうに、あくびをしながら映像を眺めている

 つまらないって、何もなくて平和なのはいいことなんじゃないの

 

 「何言っての、何も問題が起きない平和なんてありえないのよ

 ただの平和なんて一瞬で崩れるもんなのよ

 それか、あんたは村の闇の部分に気付いていなかっただけなんじゃないの」


 「俺の心を読むなよ 

 てか、そんなつまねーような物の見方をするんじゃねーよ

 この村は平和だ、それでいいじゃないのか」


 「まぁ、あんたがそう思うなら別にいいけどね」

 

 ツンっと、興味がなさそうに映像に目線を戻す

 そんなに、悲しいことを考えなくてもいいじゃないか

 この村は貧相だけどみんなで助け合ってるそれだけでいいと思うけど


 「そんなことより

  僕とミカは知り合いなんじゃなかったの?」

 

 この映像には、ミカの姿見られない

 こんな目立つ容姿をしているんだから、出てくれば一発でわかると思うんだけど

 

 「あたしが、あんたと知り合うのはもっと後になる予定よ

 あんたは、自分の出自とか一切話たがらなかったから生前のあんたとは会ってるけど、

 今までどんな生き方をしてきたとかまでは詳しく知らないのよ」

 

 そっぽを向きながら子供のように拗ねている

 別に、知らないならそれはそれでいいと思うんだけどな

 でも、森で一人で暮らしてたことは知っているみたいだったけど・・・

 ミカは、どこまで自分のことを知っているんだろう

 それに、この感じだと、ミカには嫌われているみたいだけど

 私はこの村の人によくされているみたいだ

 じゃなきゃ、お酒も野菜もくれたりしないよね


 「ちょっと、ボケっとしないでちゃんと画面見なさいよ」

 

 ミカがそう告げると、画面がまた一気変わる

 

 そこは、村では無くて町になっているようだ

 村とは活気が全然違っている

 そこには、簡素な家じゃなくて装飾で飾られた家や、露店が並んでいる

 露店にはたくさんの野菜や魚、宝石がならんで売られている

  それに服装もあの村の人と違っている

 村の人には良くしてもらったみたいだからあまり文句を言いたくはないが

 装飾もないただの布を縫っているいるだけだった

 直すお金もないみたいで、色んな場所に補修している後もあった

 ただ、ここは服もキラキラしたドレスや、冒険者だろうか、剣をさした人や鎧をまとった人も歩いている

 ここまでいろんな人が居るとは違うとは驚きだ

 村の人の服は統一感があったけど、この場所はそれぞれが好きなような恰好をしている


 「・・・王都・・・」


 「王都って、あの王様とかいる町のこと?

 ミカはこの町に来たことがあるの?」


 「まぁ、知ってるには知ってるわよ

  ここは王都シエムよ

 海が近くにあるから海産物をメイン商売しいてる人が多く

 船の往来も多いから、貿易が活発なのよ

 それを狙った商人もたくさんいるから、元々小さい村だったらしいんだけど

 それがかなり大きな町に発展した場所よ

 ちなみにここに少し映っている、奥の方の建物が王のいる城だったりするよ」


 小さい村・・・?

 もしかしてあの映像に移ってた村だったりするのかな

 さっきと同じようにこの王都が出来上がる過程を見られなかったからあの村が今どうなっているかわかんなけど

 ミカが言う小さい村はこんなに大きく成長したってことでいいのかな?

 それなら、あの生活をしてたあの子達は少しでもいい生活が出来ているといいなー

 

 「王都になったら急に動き出すようになるのね」

 

 村の時と違って、王都を散策するようになっている

 そのおかげで、王都が賑わっている様子をが見れてさっきの村の時よりも見ているこっちとしては楽しいけど

 誰かと話ししている様子はない

 ただ、一人で町を歩いているだけみたいだ

 

 『・・・う・・・』


 「ん?

 ミカなんか行った?」


 「あたしじゃないわよ

 映像の中のあんたなんじゃないの」


 つぶやいた言葉が全然聞こえないけど初めて話したような気がする

 ただ、声が正確に聞き取れないから性別までは認識が出来なかった

 

 「まだ、何も思い出せないのー?」


 「んー何もわかんないわねー

  正直、町の移り変わりはわかったけどあたしについての情報って全くないのよね

  ここであたしは、ミカちゃんに出会うのかしら?

 王都についても知っているようだし」


 「いや、ここであたしは、あんたと出会ってないし

 あたしはこの町を書物でしか読んだことないし

 実際のところは、あんたの記憶でこんな町なんだって知ったから」


 「そうなのか」

 

 ミカにはまだ会ってないってことは、俺についての情報はまだ見当たらない

 もしかして、俺はミカ以外の人と話をしたことが無いんじゃないか?

 誰とも、話ししてないとか・・・それは、気持ち悪がられても仕方ないのかもしれない

 

 『おい!

 あんた、止まれよ』

 

 海岸側を歩いていると建物の薄暗い所から

 こげ茶色のマントのフードを深くかぶっている大男が人が話かけてきた

 話しかけてきたと言ってもいいのだろうか、それにしては物騒なだな

 腰に差している大きな剣も見えるしもしかして、ここで自分は切られてしまうんじゃないだろうか

 今までの映像だと、戦いの心得があるとは思えないし

 

 『・・・こっちに、来いよ』

 

 そこで、一旦映像が切れてしまった

 

作品を最後までお読みいただきありがとうございます

 僕は、この作品はできるだけ毎日更新できるように頑張ってまいります

 誤字や脱字などありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです

 お時間があれば、コメントや評価をしていただけると助かります

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