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野犬に追いかけられ、万事休す。

作者: ハヤス

途上国にて野犬と目があった。野犬と私のその5秒後には壮絶なドラマが。


 その日は早めにホテルへ到着した。


 途上国での仕事。


スーパーで買い出しでもするかと決心し、ふと横に停まる車の下陰を見たとき、野犬と目が合った――。



 私は小さい頃から犬を飼っている。だから人間が急に走り逃げると、犬は反射的に追いかけてくることは知っていた。


 それでも急に走り逃げざるを得なかった。

 野犬との距離わずか5メートル。

 凄い形相でこちらに襲い掛かってきたからだ。


 野犬に追われるわずか5秒の間に頭はフル回転し、野犬から逃れるための最善の策を考えた。

 

 蹴ると足が噛まれる、リュックで叩くと手が噛まれる、、どうしよう、、、噛まれる、!!!


 もしドラマや漫画だったならば、主人公はこういう場面で何かに足を躓けるだろう。案の定、私も交差点付近で派手にコケてしまった。


  万事休す!


しかし、コケた衝撃で野犬はそれ以上近付いて来なかった。その代わりに、驚いた通行人が怪訝に覗き込み近付いてきた(そもそも通行人は私が犬に追いかけられていたことすら知らないだろう)。


とにかく事情を弁明せねばと「Dog、、Dog、、、」と発したが、何も伝わらず、痛みと虚しさを背負った私は、「痛ぁ…」と小声で何度も口ずさみ、その場を去った。



なんとか噛まれずに済んだのだが、その日以降、野犬を見ると私は狂犬化しそうになる。



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