プロローグ ~拝啓 ナメルちゃん~
小説の執筆もサイトへの投稿も初めてでなんだか分からない事がいっぱいありますが、よろしくです。とりあえず明日から本編をのんびり投稿していこうと思います。
残酷な描写、ガールズラブは念のため登録してあります。先の事は未定ですので、過度な期待せずにいてください。
拝敬 ナメルちゃん、夏の暑さもいや増すばかりの近頃、いかがお過ごしですか?
わたしは今自室のベッドの上にいます。エアコンの風が涼しいです。
やはり夏い暑には二酸化のヤツと引き換えに、キンキンに冷やした自室のベッドでアイスを食べてそのままスヤスヤ。これこそ至高というやつですな。
ところでこの前ナメルちゃんに注文して貰って届いた(お金はちゃんとわたしが払いました)、新型の安定型VR機『エクソダス』ですが、初期設定の方法が良くわかりません。うちの空き部屋をデンと占領しているわけですが、こんなモンスターマシンを素人に設定させようだなんて販売元の怠慢ではないのでしょうか?
もちろん分かっています。最新型のこの機械が、横になればたちまちプレイヤーに最適な湿度や温度になるように空調を整えてくれる、わたしの今寝ているものよりもよほど高性能なベッドだということ。実際座面を触った時のふかふか具合は、もはや此処で寝たら最後一生起きないかもしれないと思うほどでした。
しかしわたしは、設定の為の説明書の分厚さに心がポッキリと折れてしまったのです。パラパラとめくり、中に書かれてる文字の数を想像し、パタンと閉じてはゆっくりと床の上に置いたまま、アイスを取りにリビングへと向かい、二度とその部屋には向かわなかったとされています。
わたしもさぞ心苦しかったでしょう。
と言うことで、今日コラボ予定だったFantastic incredible amazing epic world とかいうクソ長くてアホみたいな名前のMMORPGの実況も間に合いそうにありません。
……って内容のメッセージでもナメルちゃんに送れればいいのですが、完全におやすみモードのわたしには無理みたいです。 敬具
――――5時間後。
着信5件。メッセージ16件。
新着メッセージ 今
ナメル『こらぁソラ美!あんたまたやったわね!!』
「……あ、やば」