表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
向日葵な彼女  作者: 花奈 よりこ
1/17

プロローグ


太陽が燦々と照りつける、8月のある午後の昼下がり。



僕の家のチャイムが鳴った。


僕は、うちわで汗ばむ体をパタパタ扇ぎながら玄関に向かった。



「はい。どちら様でしょうか」


ドア越しに呼びかけると、待ちわびていたある人の声が聞こえてきた。


「お久しぶりです。栄橋さかえばしです」


「あ、はいっ」


僕は急いで鍵を外し、玄関のドアを開けた。


そこには、1ヶ月ぶりに会う栄橋さんが笑顔で立っていた。



「……できたんですか?」



僕がおそるおそる聞くと、栄橋さんがにっこりとうなずいた。


「はい。できました」


そう言うと、栄橋さんは開けたドアの影から布に包まれた四角い箱を取り出し、そして僕の前に差し出した。



「うわぁ……。ついにできたんですね」


「はい。つにできました。見ていただけますか?」


栄橋さんが、その布に包まれた四角い箱をそっと優しくなでた。


「もちろんですよ。さ、どうぞ上がって下さい。ちょっと……いや、かなり暑いですけど」


僕と栄橋さんは、笑いながら玄関のドアを閉めた。





この白い布に包まれた四角い箱。


これは、僕の彼女です。


なにを言ってるんだって?


そうですよね。


でも、僕は頭がおかしいわけでもなんでもないんです。



これは、確かに僕の彼女なんです。


どうしてこれが僕の彼女なのか。



それを話すには、少し時間がかかるので。


美味しいコーヒーでも飲みながら、ゆっくり聞いてもらえますか?




僕と彼女の、ある恋の物語をーーーーーーーー。















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ