無題1
今日は血を見た。
いつもは何もせず、ただじっと、その一点を見つめているだけなのに。
ああ、何だろう、生きている心地がしない。
檻に閉じ込められてかなり時間が経過した。
私は何をしたの?
しかし、意識があるので、ただじっと、その一点を見つめているだけなのに。
この深い深い地下の檻に、私は閉じ込められてかなり時間が経過した。
私は、ただじっと、その一点を見つめているだけなのに。
意識は朦朧とせずに、一秒一秒をじっくりと味わい、ただじっと、その一点を見つめているだけなのに。
私は何故ここにいるの?
その一点は、眼の前に共に死んで行った一人の人間の髑髏。
私は、初めて会った時に、何を思ったのか、その眼をじっと、その一点を見つめていたのに。
すると、彼の眼から花が芽生えた。
彼は、ただ俯いているだけ。
私は彼に何を思ったのか、
「貴方は誰?」
と、尋ねた。
彼は動かない。
ただ、私の眼を見て、俯いていた。
私も、ただじっと、その眼を見つめていた。
次第に花は大きくなった。
私と彼は良く話す仲になった。
私は思った。彼は私と同じ者同士なのかと、それを確かにする為に、私はその花を毟り取った。
それは比喩的な表現なのだが、それを、ただじっと、その一点を見つめていると、その花は消えた。
私は誰なの?
手には赤い赤い真っ赤な液体。
私はそれを口へと、一垂らしした。
私って何?
それは、とても、美味しい。
そう感じた。
ただじっと、その一点を見つめているだけ。
彼は動かない。
今も動かない。
壊れてしまいました。
彼は、動かない。
私は後悔している。
壊れてしまいました。
それは比喩的な表現なのだが、
私は、私と違う。
私の花も散った、と思った。
今日は血を見た。
私は、自分が見えません。
私は、何も見えません。
今日は何だか意識が薄い。
私は、ただじっと、その一点を見つめていただけなのに。
壊れてしまいました。
壊れてしまいました。
壊れてしまいました。
私は、何も見えません。
檻に閉じ込められてかなり時間が経過した。私は、ただじっと、その一点を見つめていただけなのに。
今日は血を見た。
私は、散った。