表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

「小説家になろうラジオ大賞」シリーズ

散歩をしていたら、君に会えた

作者: しゅうらい
掲載日:2024/12/10

「今日は、どこを散歩しようかな」

 僕の名前は、前田ひかる。もうすぐ小学一年生。

 今日は天気もいいし、外に出かけようか。

「ちょっと、ひかる。どこか行くの?」

「天気がいいから、ちょっと散歩してくるよ!」

「あら、じゃぁ母さんも行くわ」

「一人で大丈夫だよ」

「ダメよ。迷子になったらどうするの!」

「平気だって。じゃぁ、いってきまーす!」

 そう言って、僕は家を出発した。

 玄関では、まだお母さんがなにか言っていたけど、気にしない。

 そして、僕はいろんな道を歩いていく。

「僕だって、一人でお散歩できるもん!」

 いつも遊ぶ公園を通り過ぎ、ふと細い道を見つけた。

「よしっ、こっちも行ってみよう!」

 僕は、どんどん奥に進んだ。

 右へ曲がり、左に曲がり。

 気がつけば、知らない場所に出た。

「あれ、ここどこだろう……」

 さっきまで天気がよかったのに、そこはとてもうす暗かった。

 僕は怖くなり、来た道を戻ろうとする。

 だけど、全然知っている場所に出ない。

「もしかして、迷っちゃった?」

 あんなに楽しかったのに……

 僕は、だんだん悲しくなり、泣きそうになる。

 すると、どこから現れたのか、一匹の黒猫がすり寄ってきた。

 その黒猫は、右足だけが白かった。

「にゃー」

 黒猫は僕から離れて、ある道の前に座る。

「にゃー」

「もしかして、その道を行けばいいの?」

「にゃー!」

 すると、黒猫はゆっくり僕の前を歩く。

 まるで、道案内をしているようだった。

 たまに振り返っては、僕がついてきているか確認して、また前を歩いていく。

 その時、急に辺りがまぶしくなり、僕は目を閉じる。

 少しして目を開けると、いつも遊ぶ公園に出ていた。

「よかった、知っている場所に出た!」

 振り返ると、もう黒猫はいなかった。

 僕は急いで家に帰った。

「ただいま、お母さん!」

「ひかる、よかった……ちゃんと帰ってこれたのね!」

 そしてお母さんは、優しく僕を抱きしめた。

 心配させちゃったけど、お母さんに黒猫の話をした。

「あぁ、それなら、コバンが助けてくれたのかもね」

「あっ、そっか!」

 コバンは、僕が飼っていた猫で、右足が少し白い黒猫だ。

 だけど、二年前に、お空へと旅立ってしまった。

「そういえば、あの黒猫も、右足が白かったなぁ」

 コバンに出会えるのなら、散歩も悪くないかな。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ