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96.燃えよ!怒りの聖拳!!

!時系列が前後したので、前に一話挟みました!


 改心した聖騎士さんたちのバトルパート!

 アブラギッタもインボウズと方向性は違えど、まもとな心ある者が見たらヤバいことをやらかしていた。


 しかし相手は枢機卿、インボウズに反抗したユリエルはどうなったか覚えていますか?

 同じことが襲ってきて窮地のロドリコたちに、知らなかった助けの手が……今ロドリコたちの体に誰の力が働いているか、思い出そう!

 ファットバーラ邸では、聖神祭の宴がまだ続いていた。

 ファットバーラ邸のサッカーコートくらい広いホールには、見るだけで胸焼けしそうなごちそうが並んでいる。

 そしてその中心にいる、巨大な潰れかけの肉まんじゅうのような男。

 ファットバーラ家当主、アブラギッタ・ファットバーラ。

 その周りにも、一人では動くこともままならない肥満体が何十人もいる。宴のために集まった、ファットバーラ家の面々だ。

 もっとも、今年は去年までいた親子の姿が見当たらなかったが。

「例の家畜どもが、二日後には到着いたします」

「ふむ、すると新年には間に合うか。

 たっぷり見せしめにするとしよう」

 執事の報告に、アブラギッタは表情の読めぬ顔で呟いた。それから、少しだけ眉を動かして尋ねた。

「それで、あの愚かな聖騎士どもは?」

 執事は、少し顔を曇らせた。

「それが……未だ叛意を取り除けません。神の力で信仰を高める聖具は、きちんと作動しているのですが……。

 やはり、拷問に人を向けた方がよろしいでしょうか?」

「いや、いい。今はこの宴をつつがなく終わらせよ。

 奴らに食物は与えておらんのじゃろう?ならばそのうち身も心も弱り、屈することになるであろう。

 無駄に人手を割くことはない」

 アブラギッタは、無関心にも似た答えを口にした。

 しかし心の底ではむしゃくしゃしていたらしく、串刺しケバブより太い腕で、目の前の果物盛り合わせにフォークを突き立てた。

「んんっ!」

 その途端に、か細い悲鳴が上がった。

 フォークの先端が、果物を貫通してその下の柔肌に食い込んでいる。皿にされている少女は、ぎゅっと目をつぶって眉を寄せていた。

 その顔をねっとりと覗き込み、アブラギッタはささやいた。

「おやおや、それでは美しい皿と言えぬのう。

 償いにならねば、兄や孤児院の子たちはどうなるかの?」

「……ううっ!」

 少女は、怒りと恐怖を必死に押し殺して美しい笑顔を作った。

 ファットバーラ家では、人すらも美食のための道具だ。欲望の天国のようなこの宴に、弱き者への慈悲はなかった。


 その会場から少し離れた、別世界のような殺風景な牢に、ココスとアンサニーはつながれていた。

「くっ……うっ……ち、違う!それは……正しく、ない……!」

 二人は眉間にしわを寄せ、頭の中に注がれる歪んだ思考に耐えている。

 二人の頭には、黒く冷たい金属で作られた荊の冠がはめられていた。

 神の力により信仰を促す『献身の荊冠』……要は神と教会を強制的に信じさせる、洗脳系の神器である。

 ユリエルの真実の証人となり、それをもってインボウズを引きずり下ろすべしと進言した二人は、教会への叛意ありとして騙し討ちで捕えられてしまった。

 そして、二度と教会に逆らわぬよう、神器まで使って再教育中である。

 苦しい息の下、アンサニーはココスに謝った。

「すまねえ……おまえまで、付き合わせちまって。

 おまえ一人なら、逃げられたかもな……」

「いや仕方ない。俺だって、兄弟が人質に取られたらこうなるさ」

 ココスとアンサニーは、力だけで言えば逃げ切れる実力があった。しかし、人質を取られて見捨てられず、こうなってしまった。

「アンリン……クソッ!あんな風に使われるなんて!」

 アンサニーが憔悴した顔で毒づく。

 人質に取られたのは、アンサニーの妹アンリンだ。

 アンサニーに似て魔法の才能と冷気耐性があり、ファットバーラ本家に出仕することになった時はアンサニーも喜んだものだ。

 それが、まさか冷菜や氷菓子の女体盛り皿にされていたとは。

 そうして常に側に置いていたアンリンを、アブラギッタは迷いなく人質兼盾にしてきた。元よりアブラギッタに逆らわないように、魔法の首輪をつけられているのだ。

 それもアンサニーの魔法なら時間をかければ解除できるのだが、他の聖騎士たちが襲ってくる中でそんな暇ある訳ない。

 結局、ココスとアンサニーはいいように囚われてしまった。

 だが、それが逆に二人の抵抗心に火をつけたのか。

 二人はこの一週間、頭の中に響き思考を捻じ曲げる声に抵抗できている。今ならまだ、助けが来れば正気のまま逃げ出せるはずだ。

 ……助けに来る者がいれば、だが。

 また、ココスは今の自分たちの状況に別の意味で疑問を持っていた。

(……神の力とは、人の力でこんなに抵抗できるものなのか?神の力には神の力でないと、太刀打ちできないはずだが。

 それに、なぜ一週間も食べていないのに思考があまり鈍らない?怒りのせいにしたって限度があるだろう。

 力も、そんなに落ちていない気がする)

 その原因に、ココスは心当たりがあった。

 どうかその効果が切れる前に誰か助けに来てくれと祈るココスの耳に……外で突如始まった騒ぎが飛び込んできた。


「うわあああ!?こいつら、何してやがる!」

「食材運びの人足が、いきなり暴動を!」

 ファットバーラ家は、降って湧いたような騒動に襲われた。

 外から食材を運んで入って来た者たちが、いきなり周りの衛兵や聖職者をなぎ倒して暴れ出したのだ。

 まさかこんな事が本家で起こるとは思っておらず、しかも未だくすぶる魔族の反攻に備えて強い聖騎士は出払っている。

 死肉祭後に繰上りで聖騎士になった者たちは要人のいるホールの警護に当たっているうえ、どうも暴徒共は戦い慣れている。

 あっという間にファットバーラ邸にいる衛兵の大半が……牢の監視役も含めて、そちらの対応に駆り出された。

 そうして人気がなくなったところで、牢の壁が派手な音を立てて砕け散った。


 もうもうと立ち昇るほこりの向こうに、ココスとアンサニーは親友の姿を見た。

「大丈夫か、助けに来たぜ!」

「ロドリコ……おまえ、どうやって!」

 答えるより先に、ロドリコは丸太のような腕に力を込めて二人の鎖を引きちぎった。忌まわしい神器も、ロドリコが神の力を使って外した。

 ココスとアンサニーは聖印章を奪われていたが、ロドリコは少しでも敵を削れればと判断されたせいで、神の力を奪われていなかった。

 その状態で人知れず戻って来たおかげで、二人を助けられた。

 三人は一度ひしと抱き合い、お互いの無事を喜び合った。

「さあ、さっさとアブラギッタを倒そうぜ!

 あんまり時間かけてっと、せっかく目を覚ました仲間がやられちまう」

「待ってくれ、アンリンが……!」

 冷静に進撃しようとしていたロドリコは、しかしアンサニーの話を聞いて、抑えがたい怒りに襲われた。

「ふざけんな、アブラギッタ様もそこまでかよ!

 ならここで、俺が息の根を止めてやるぜ!!」

 ロドリコの憤怒の咆哮が、ファットバーラ邸に響き渡った。


「ウオオオオ!!!」

 突如空気を震わせて響いたロドリコの咆哮に、ファットバーラ邸内は一瞬で恐慌に陥った。

 本能の恐怖に直撃し生命の危機すら感じさせる大音量に、ほとんどの者は腰を抜かし、聖騎士たちでも動揺してとっさに反応できなかった。

「この技……ロドリコか!?

 さては、奴も裏切ったのか!」

 ロドリコのことをよく知っているアブラギッタたち数名は、事態を理解できた。しかし、対処が追い付くかは別問題だ。

 ホールの壁が轟音と共に壊れ、怒れるロドリコが踏み込んで来た。

「裏切った?違うね。

 先におめーが、真実とみんなの信頼を裏切ったんじゃねえか!!

 おまけに、それを隠すためにココスとアンサニーをあんな目に遭わせやがって!人の心はねえのかああぁ!!」

 ロドリコの怒りの叫びに、会場にいたファットバーラ一族は驚いて我先にと助けを求める。

 逃げようとしても動ける体ではないため、衛兵たちは守る事もおぼつかず右往左往するばかりだ。

「ええい、守れ聖騎士たちよ!

 裏切り者を成敗せよ!」

 それでも執事が命令すると、五人の聖騎士たちがロドリコを取り囲んだ。

 しかしその聖騎士たちは所詮なりたてでレベルも60ほど、ロドリコの気迫に圧倒されて足が震えている。

「ロ、ロドリコ様……なぜこんな事を!?」

「なぜって……こいつらが、真実を隠してみんなを不幸にしてるからだ!

 俺らは見たぞ、ユリエルは確かに処……」

 ロドリコの声を遮るように、雑多な楽器の音が響いた。執事が楽団に命じて、邪魔をさせたのだ。

 その間に、若い聖騎士たちは一斉にロドリコに襲い掛かった。

「アブラギッタ様、ご避難を!」

「うむ、それと奴らを破門するための神約書を持て!」

 聖騎士たちにロドリコを足止めさせて、アブラギッタはさっさと逃げ出した。その巨体が乗る輿は、魔力を流すことで重さを大幅に軽減する魔道具である。

「待て、アンリンも……!」

 それから人質のアンリンも連れて行こうとしたが……シャッと空気を裂いて現れた糸ノコが執事の手を斬り落とした。

「ぎゃあああ!!?」

「人の痛みを、知れ!!」

 ロドリコが暴れる陰で密かに近づいていたココスが、速攻で割り込んでアンリンを奪い取った。

 だが、アンリンはアンサニーに向かって放り投げられながら、アンサニーに短剣を向ける。

「いやっ!止めて、お兄ちゃん!」

「大丈夫だ、すぐ首輪を外してやる!」

 アンサニーは落ち着いてアンリンの動きを封じ、アンリンを支配する魔法の首輪の解除を始めた。

 それを妨害しようと衛兵たちが矢や魔法を放ってくるが、それらは全てココスが防ぐ。

「なぜあんなに戦えるんだ!?

 怯むな、あいつらは一週間水しか与えられていないはずだ!」

 確かに、口から入れたのは水だけ。しかしココスとアンサニーは聖王母の桃の効果で、糖分を供給され続けていた。

 おかげで、本当に絶食した場合ほど筋肉が落ちていない。

 そのうえアブラギッタは、二人を再教育して聖騎士として使い続ける気で、神の力を取り上げなかった。

 だから聖印章さえ身に着ければ、すぐ神の力を使えるのだ。

「待ってろよ、アンリン。もうすぐ自由にしてやるから!」

 成功を確信し、アンリンの首輪に集中するアンサニー。

 だがその胸の聖印章が、いきなり光を失って黒く染まった。


 聖騎士たちと打ち合っていたロドリコの体から、急激に力が抜けた。聖騎士の剣を受け止めきれず、よろけてたたらを踏む。

(ああ、畜生……ユリエルと同じって訳か!)

 分かり切っていたことだ。歯向かえば、破門されて神の力を奪われると。

 これでロドリコたちは、神に見捨てられたただの人間。

 いくら百戦錬磨のロドリコといえど、この状態で聖騎士五人を相手にするのは分が悪い。

 たちまち、押し込まれて体に傷がついていく。

(ざまあねえ……悪の親玉を前にして、この有様かよ!)

 最初に陽動するための兵ももらって、不意打ちを食らわせ、悪の親玉を一人潰せるかと思ったのに。

 これではもう、撤退もままならない。

 力を貸してくれる冒険者たちも自分たちも、このままでは助からない。

(お願いだ、誰か……誰でもいい!俺に力を!!)

 ロドリコは、心の中で叫んだ。


 それに、応える者があった。

(ロッキードに見捨てられし、勇気ある者よ……わが手を取るならば、その怒りを灼熱に変えて汝が敵を滅ぼそうぞ……)

 かすかだが、ロドリコに手を差し伸べる声。

 ロドリコは、迷わずそれにすがりついた。

(ああ、頼む!俺たちを助けてくれ!!)

(良かろう、アタイは、熱と毒の……)


 突然、聖騎士たちの視界がぐらりと揺れた。むわっと熱気が立ち込め、一瞬で鎧の下に汗がにじんでくる。

「何だ!?」

「オラアアァ!!」

 戸惑ったところにいきなり強打を食らって、今度は聖騎士がよろける番だ。

 ロドリコの拳には、さっきまで程ではないが力が戻っていた。さらに、殴られた部分が痛い程熱をもっている。

 ロドリコの体からは、シューッと湯気が出ていた。

「ハァ……ハァ……怒りの熱さ、思い知れ!!」

 ロドリコは、猛然と反撃に出た。

 聖騎士たちはなおも取り囲んで攻撃しようとするが、ロドリコから発する熱気を吸うだけで喉が焼けるように熱く、つい足が鈍ってしまう。

 しかし、ロドリコも無事ではない。

 ロドリコ自身も猛烈な熱に苛まれており、噴き出すような汗をすぐさま蒸発させながら、体を修復し続けて何とか耐えている。

 このままでは、ロドリコが脱水で倒れるのも時間の問題だ。

 だが、そこにアンサニーが水の入った瓶を投げ込んだ。

「飲め、霊峰泉の清水だ!」

 ロドリコは、両手で敵の攻撃を弾きながら口でそれを受け止めた。曲芸のようにそれをくわえて飲みながら、戦い続ける。

 すると、ロドリコの身体から噴き出す湯気の量が一気に増した。

「うわぁっ前が見え……ホゲェッ!」

 それで視界を奪われた聖騎士は、ロドリコの拳をまともに食らってしまう。

「な、何だこれは……こんな攻撃、知らない……!」

 これまでのロドリコにはなかった戦い方に、聖騎士たちは翻弄されるばかりだ。おまけに、一度はよく通るようになった神の力が、また効きづらくなっている。

「どういうことだ、これではまるで……神が、ロドリコを選んだような……」

 恐ろしい可能性に思い当たった聖騎士に、ロドリコは言い放った。

「おまえらが、お天道様に見せらんねえことしてるからじゃねえか?

 教会がどんなひどい組織か、今回よく分かったぜ。

 無実の処女に邪淫の濡れ衣を着せて、寄ってたかって虐める!みんなのために役に立てる女の子を、自分のぜいたくのための皿にする!

 そんなん守って、おまえら恥ずかしくねえのか!!」

 その言葉に、聖騎士の内二人が怯んだ。

「それは、その……ですが秩序は……」

「その秩序は、何のためにある!?」

 わずかに下がった二人の聖騎士は、気まずそうにアンリンの方を見つめた。ユリエルのことはともかく、アンリンの扱いは確かにそうだ。

 大功ある先輩聖騎士の妹まで、見えないところでこんなになるようでは、自分たちも身内が心配になってくる。

「よっしゃ、解除!」

「お兄ちゃああん!!ありがとおぉ!!」

 魔法の首輪が外れ、泣いてアンサニーに抱き着くアンリン。

 聖騎士たちはアンリンが自ら喜んで体を差し出していると聞いていたが、目の前のこの光景はどうだ。

 上から聞いていた話と違う。信じていた世界と違う。

 ロドリコは体から発する熱気を抑え、聖騎士たちに訴えかけた。

「なあ、俺はみんなを守りたいだけなんだ!

 このままじゃ、ユリエルは純潔を証明するために血をばらまくのをやめねえ。でも上がごまかし続けるから、原因も知らねえままどんどん人が死ぬ。

 それは、おまえらかもしれねえんだぞ!」

 聞いて肩が跳ねた聖騎士が、三人に増えた。

 いや、新たに怯んだ一人は、ロドリコの胸元を見ていた。

「ロドリコ殿の、聖印章が……何これ、主神の紋でも美の女神の紋でもないわ。

 本当に、他に神がいるというの……?」

 ロドリコのまとう湯気が収まって、見えるようになった。

 ロドリコの聖印章が、主神ロッキードではない別の紋に変わっていた。美の女神でも、愛憎のダンジョンの邪神でもない。

 ひび割れた大地から、雷か禍々しい植物のようなものが生えた意匠。

 聖騎士たちもロドリコたちも、知らないものだ。

 しかし、確かに聖印章は何かの神の力を受けて作動している。

「……で、おまえらはまだやんのか?

 アンリンは解放された、俺もココスも戦える。たとえ外から援軍が来たとしても、おまえらそれまで粘れるか?

 命が惜しけりゃ、さっさとアブラギッタを差し出せ!」

 アンサニーにもそう言われて、聖騎士たちのうち三人が剣を捨てた。

 今この邸内に限って言えば、この三人に敵う戦力など存在しない。聖騎士たちにも、分かり切ったことだ。

 これでアブラギッタを倒せば、邪悪な枢機卿の一角を崩せる。

 勝負あったかと、思われた。


 しかし、アブラギッタもまた保身の天才である。

 ロドリコたちが足止めされている間に、アブラギッタは転移魔法で脱出してしまった。

 さらにファットバーラ邸の危機を知り、周辺の衛兵隊や騎士団が大挙してかけつけてくる。

 このままでは、下っ端ばかり殺すことになりかねない。

「くそっ……退却だ!包囲される前に逃げるぞ!」

「畜生……けど、いつか必ず潰す!!」

 ロドリコたちは、悔し涙を飲んで撤退した。

 自慢の火力で衛兵隊や騎士団を吹き飛ばし、自分たちが生きて戦い続けられる地を求めてひた走る。

 正義の拳は、邪悪の根源に届かなかった。

 しかし、得たものはあった。

 知らぬところで虐げられていたアンリンは助けられたし、ロドリコの胸には知らない神の紋が輝いている。

「大丈夫だ、俺たちはまだ進み続けられる。

 ちょっとずつでも、世の中の目を覚ましていくんだ。でもって、目を覚ました人が生きられる場所をこの手で作るんだ!」

「オォーッ!!」

 世界の真実と共に戦う、ロドリコたちの士気は高い。

 しかもその中には、己の身を案じて降った若い聖騎士三人もいる。

 ようやく静かになったファットバーラ邸には、主の未来を予言するがごとく、壊れた宴席が取り残されていた。

 渇いた大地に毒草を育てる:熱と毒の女神タルウィの権能


 ロドリコたちはタルウィが魔改造した桃の効果を受け続けているため、タルウィの力を受けてかすかにつながった状態にありました。

 そして聖印章は、ロッキードに限らず神の力をつなぐもの。

 本当にロッキードとグラーニャ以外の神がいなければ、枢機卿共も安心だったんですけどね。


 そして、今回凌辱される役は、トリコにおけるサニーの妹リンがモデルです。

 リンは所属していた組織がまともだったので、たまにしか強い兄貴が会いに来なくても大丈夫だったが、まともじゃない組織で昇格という名目で強い保護者と引き離されたら……嫌な予感しかしない。

 でもアンリンは聖女じゃなかったので、首輪は神の力がない普通の魔道具でした。なのでアンサニーが神の力を失っても、普通に解除できたとさ。

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