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85.全力の負け戦

 祝日なので今日も投稿!


 ついに、ユリエルたちと聖騎士の直接対決!

 これまで他のダンジョンで戦ったり派遣された味方が倒してくれたりはありましたが、虫けらのダンジョン勢が直接戦うことはありませんでした。

 実力派の聖騎士は、今のユリエルたちと比べてどれくらい強いのか!?


 ここからの戦いを見つつ、それを大量に相手にしたイマシメル爺の強さに思いを馳せよう(白目)。

 そしてミツメルの弱さも想像してみよう。

 10階層の神殿には、虫けらのダンジョンの戦力が集結していた。

 マスターのユリエルを中心に、ボスのレジン、ガーディアンのオリヒメ、そしてワークロコダイルのシャーマンと戦士たち。

 ケッチとミーはさっき7階層で散ったため、DPで復活させて下の階層で待機させている。

「みんな、さっきの戦いは見たね?」

 ユリエルが言うと、仲間たちは神妙な顔でうなずいた。

「今回の敵は、これまで退けてきた敵とは格が違う。

 私たちが束になっても、勝ち目なんてない。何ならあの中の一人でも、勝てるかは分からない。

 でも、どうか最後まで諦めないで食らいついてほしい。

 今回は負けてもいい、でも次からはそうじゃない。

 本格的に私を殺しに聖騎士が来た時に、あとどれだけ強くなれば対抗できるのか……その感覚を掴んでほしい」

 ユリエルは、丁寧に頭を下げてお願いした。

 負け確定の戦いなんて、誰もやりたくないに違いない。しかも敗走ではなく、死ぬと分かっている戦いなど。

 DPで復活できるとはいえ、心に負ったダメージは消えない。

 自分はこんなにも弱く儚いんだと、心に刻まれることになる。

 ……だが、本当にその通りだからこそ、一度思い知った方がいいのは事実だ。

 今ユリエルが生きて虫けらのダンジョンが存続しているのは、ユリエルたちより遥かに強い他からの援軍のおかげ。

 だが、いつまでもそういるつもりはない。

 いずれ自力で教会に対抗し、冤罪を認めない世界の目を自分の手で覚まさせてやりたいものだ。

 その目標と比べて自分たちが今どのあたりにいるか、掴むにはいい機会だ。

「大丈夫だ、復活できるなら恐れることなんてねえ。

 むしろ、ダンジョンの配下なんて本来そんなもんだ」

 レジンが、達観したように言う。

「厳しいお願いじゃねえ、これまでのうちが異常なんだよ。

 杏仙姐さんも言ってたが、ダンジョンの名つきの配下なんざ、冒険者に倒されて死にながら成長するのが普通だ。

 これまで俺らが、主の温情に甘やかされすぎだったんだ!

 その分、これからは体張って返していくぞオラァ!!」

 レジンが活を入れると、ワークロコダイルの戦士たちが勇ましい声を上げた。

「オオオォ!!一族ノ恩返シダ!!」

 ワークロコダイルの戦士たちも、ユリエルのために命を懸けることに異存はない。だって、ユリエルの助けがなければ一族はとっくに終わっていたのだ。

 ユリエルは前のボスを殺したが、代わりに一族を守ってくれた。野生の魔物から見れば、女神のように寛大だ。

 居場所も食べ物も用意してもらったのだから、後は働きで返すのみ。

 そのうえ復活までさせてもらえるのだから、至れり尽くせりだ。

 そんな中、一番怖がっていたのはオリヒメだった。

「そっか……生き返れる……終わりじゃないんだね。

 なら、大丈夫……うん、戦えるよ……」

 オリヒメは、青い顔をして身を固くしていた。

 死ぬことを一番恐れているのは、オリヒメだ。だからユリエルが訪れる前、どんなに搾取されても人間に従っていた。

 だがオリヒメは、ユリエルによって安らかな生活を知った。奪われず、優しく与えてもらうぬくもりを知った。

 だから今は、復活できる死ならそれと引き換えてもいいと思っている。

 ……それでも、大事に守ってきた本能は拒絶しようと恐怖をまき散らして。

 必死に押さえつけようとするオリヒメに、シャーマンは静かに言った。

「あんたは、ユリエルが代わってくれるまで、ダンジョンマスターだった。

 その間、あんたの配下の虫はどれだけ人間に殺された?その無念の上に、あんたは今生きてるんだ。

 その時の虫たちの気持ちを、一度味わってみると思いな」

 その言葉に、オリヒメははっとした。

 言われて見れば、その通りだ。自分はマスターだった頃、自分が助かるために配下の命を人間に差し出し続けていた。

 その時は自分のことしか考えられなかったが、今思えばひどい事をしたものだ。

 比べて、ユリエルはどれほど自分を大事にしてくれたか。自分が配下になっても、どれだけ傷つかないように考えてくれたか。

 気が付くと、オリヒメの目から涙がこぼれた。

 レジンが、そんなオリヒメの肩に手を置いて言う。

「そうだ、こんな面倒見のいいマスターはいねえぞ。

 主は、俺らのことを家族みたいに大事にしてくれる、責任感が強くて真面目で頼れる姐御だ。

 だから俺は、姐御のためなら命だって惜しくねえ。

 おまえも、主を家族だと思うなら……」

 オリヒメの中を、ユリエルとの楽しく満たされた思い出が駆け巡った。

 搾取から解放された時は、天からの光のように思えた。しかしずっと側で本音でしゃべるうちに、その存在は寄り添うぬくもりに変わった。

 オリヒメにとって、ユリエルは初めての家族と言える人だ。

 ユリエルは始めから、逃げたくなったら逃げていいと言ったが、もうそうした末に生きられない自分がいた。

 オリヒメは、涙を拭ってうなずいた。

「うん……あたしはこれからも、ユリエルと一緒にいる。

 そのために、何度倒れたって立ち上がって戦うんだ!」

 覚悟は決まった。

 もうこの場に、自分のためだけに命を惜しむ奴はいない。皆がユリエルのために戦うと誓い、心を一つに束ねる。

「ありがとう……ありがとうみんな!

 私も、できる限りみんなの力になるからね」

 感極まって泣き出すユリエルに、レジンが戒めるように言った。

「あんまり気負うなよ、主が壊れちまう。それが俺たちは一番嫌だ。

 それに、主だけは全力出す訳にいかんだろ。本当にここで終わりじゃねえんだから、隠すとこは隠して次に備えねえと。

 だから……主は、あんまり自分に鞭打たないでくれ」

「うん、そうだった……本当に、ありがとう!」

 ユリエルは一呼吸して我に返り、仲間たちに呼びかけた。

「さあ、あと少しで聖騎士が来るわよ!

 桃と引き換えに、学べる限りのことを学べ!!」

「オオーッ!!」

 全員が拳を突き上げ、魂の叫びが静かな湖沼の水面を震わせる。嵐の前の風のように、森の木々がざわめいた。


 聖騎士たちは、何にも阻まれることなく進み続けた。

 急ぐ必要がなくなったからか、8階層では森の果物やハーブを、9階層では食用キノコを要領よく採取しながら。

 食べ物ではないからか、8階層の妖精の集落には手を出さなかった。

 そして相変わらず、毒は通用しない。

 9階層で状態異常を起こす胞子を浴びせても、体に密着した結界で防いでしまう。寄生キノコも、地の抵抗力が高すぎて寄生できない。

 不定形の粘菌が襲い掛かっても、物理ではない何かで命を絶たれてしまう。

 9階層の菌類防衛陣は、この三人に対してはただのキノコ狩り場にしかならなかった。

 さらに深層に進む者に少しでも爪痕をつけられるように作ったが、このレベルの実力者には通用しなかった。

 そうして食糧保管用のマジックバッグを満たしながら、聖騎士たちは10階層にたどり着いた。

「へえ、きれいな場所だね。

 それに、深い分魔力が豊富だから、上より少し品質のいいものが生えてる」

「水は少し濁ってるが、ちょいと浄化すりゃ飲める。

 魚も良さそうなのがいるじゃん!」

「ったく、任務が急ぎでなきゃ、ここでしばらく食材集めとキャンプしたいんだがなぁ……そうもいかねえか。

 人を狩ってキメラにするような人でなしは、早く倒しちまわねえと」

 豊かな環境を惜しみながら、聖騎士たちは歩みを止めることがない。

 ついに、湖に囲まれたボス部屋の神殿を見つけた。

 聖人教会の教会と違い、神を示す紋章はどこにもない。質素だが落ち着いた雰囲気の、小さな建物。

 頼りない橋でこちらの岸と繋がっており、その下の水中には複数のワークロコダイルが見えた。

 そして神殿の周りには、何本も桃の木が生えてたわわに実をつけている。

 ロドリコの鼻は、かすかだが素晴らしい香りを捉えた。

「お、いい桃の香り……けど、これはただモンじゃねえぞ!

 外に生えてる桃の香りじゃねえ、むしろそいつが完全に打ち負かされてやがる。ということは、この香りが……!」

「おう、聖王母の桃か!」

 橋のたもとまで来ると、他の二人にもそれが分かって思わず頬が緩んだ。

 これまでファットバーラ当主のために数々の美食を狩ってきた三人をして、心が躍るのを抑えきれない魅惑の香り。

 まだ手にしていないのに、伝説に恥じない風格が分かる。

 それがあるであろう神殿を見据えて、ロドリコはすっと目を細めた。

「もいでくるだけなら、楽だったんだがな。

 別のモンまで、あんなにもがなきゃならんのか」

 橋の向こう、神殿の周りには、敵が勢ぞろいして待ち構えている。

 屈強なワークロコダイルの戦士たち、残忍な目をしたクリムゾンキャップ、妖艶なビキニアーマーの蜘蛛女郎。

 そして、胸元に黒く染まった聖印章がついた聖女服の少女。

「……悪い奴さえ除きゃ、後は生かしてやりてえが……」

「どうも応じる雰囲気じゃなさそうだよ」

「やるしかねえな!」

 聖騎士たちは、表情を引き締めて憎き敵と対峙した。


 ロドリコは、まず橋の手前に出て声をかけた。

「あー、魔女ユリエルに告げる!

 我々は、聖王母の桃を回収しに来た。なので大人しくそれを渡せば、聖呪を受けるまで安らかに過ごさせてやる。

 その方が、無駄に痛い目を見なくて済むぞ!」

 事実上の降伏勧告である。

 ユリエルたちの戦力を見て、そちらの勝ち目がない事はロドリコたちにも分かった。なら、戦うだけ無駄だ。

 自分たちの手で叩き潰さなくても、桃が持ち去られればユリエルは聖呪で死ぬ。なら、桃の回収イコール討伐だ。

 その他のことは、自分たちの知ったことではない。

 だが、当のユリエルに受け入れられる条件ではない。

「嫌よ、結局私に死ねって言うんじゃない!

 私はね、冤罪で陥れられたのよ。それを魔族の方々も認めてくれて、理不尽に殺されないようにこれをくれたのよ。

 濡れ衣を着せて殺すのが正しいなんて、大した聖騎士様ね!」

 そう言われると、ロドリコは険しい顔で返した。

「冤罪ねえ……そいつは、今俺らにゃ判断できねえな。

 ただ、俺はおまえにゃ死ぬ理由があると思うぜ!

 さっき7階層で戦った二人の虫人間、ありゃ人間を使ったキメラだな!?そんなもんを作る外道を、許しちゃおけねえな!!」

「分かるの!?」

 これまで、ケッチとミーが元人間だと見抜いた者はいなかった。まず二人と出会って生きている奴が、ほぼいないのだが。

 しかし、ユリエルもダンジョンで行方不明になった者が魔物化することを知っていた。

 ということは、それを見抜ける情報源がいるのだ。

 ユリエルとしては、冤罪が晴れれば事情を分かってもらえると思っていた。しかし、晴れる前に見抜ける者が来てしまったら……。

「たとえ元の罪が冤罪でもな、おまえは普通に暮らしていた人間を魔物に変えて、家族も居場所も全てを奪った!

 そういうことをする奴だ!!

 冤罪を食らったのだって、おまえが野放しにしたらダメだって判断されたからじゃねえのか!?」

 ロドリコは、ユリエルをまっすぐにらみつけて断罪した。

 これは、言い逃れできない事実に基づく判断だ。

 たとえユリエルがその時、どうしようもない中で少しでも相手との共存を願った結果そうなったのだとしても。

 ロドリコは、心底軽蔑して憎む顔をした。

「他人から全てを奪っておいて、元の罪を今さらギャースカほざいてんじゃねえ!

 あの二人にも、家族があったはずだ。一緒に食卓を囲んで楽しく笑いながら幸せを分かち合う、そんな日々があったはずだ!

 なら、てめえが奪われたって文句は言うな!!」

 ロドリコは、グゥの音も出ない正論を突きつけて来た。

 今までユリエルが犯した罪については。

 ……だが、どうしてユリエルがそうせざるを得なかったかとは、聞こうともしない。彼らにとってはその事実があるだけで、それくらい許せないのだ。

 それでは、冤罪でそうさせられた者は誰も救われないというのに。

「それは、そう……でも、待ってよ!

 じゃあ、私はどうすれば良かったの!?私が冤罪で死なないで、あの子たちと共存するには……」

「うるせえ!!

 私、私って、そんなだから共存できねえんだよ!!

 もう、あいつらみたいな悲劇は起こさせねえ!大切な人と囲むかけがえのない食卓を、俺は守るんだ!!」

 ロドリコは、正義感にメラメラと燃える目でナックルを打ち合わせた。

 後ろの二人も、うなずいて構える。

「そうだな、今害悪なのだから仕方ない」

「言い訳は見苦しいぜ、せめてこれ以上汚れる前に終わらせてやんよ!!」

 ただ主の贅沢な食事のためではなく、世にあまねく人々の幸せな食卓を守るのが三人の志。

 だから、それを他者から奪う者は許さない。

 恐ろしく単純な正義を胸に、三人は忌まわしい魔女に襲い掛かった。


「来る!!」

 反応できたのは、レジンだけだった。

 ロドリコが、気が付くと橋のこちら側にいた。その後ろで橋がバラバラに崩れ、下にいたワークロコダイルに叩きつけられる。

 下から橋を通るところを狙おうとしたワークロコダイルたちに、ロドリコは自ら勢いよく橋を蹴落として返したのだ。

 しかし、橋がなくなっても他の二人は来る。

 アンサニーは水面の上に魔法で足場を作って、ココスは人間離れした大ジャンプで軽々と水場を飛び越えてきた。

「止メロ!!」

 神殿入口にいたワークロコダイルたちが壁を作るも、そのワークロコダイルたちの体があっという間にバラバラになる。

 噴き上がる血に反して悲鳴の一つもなく、ワークロコダイルたちは沈黙した。

 息子の遺骨で作った防具と、息子の呪霊を使った結界でかろうじて即死を免れたシャーマンを除いては。

「おいおい、生きてたって苦しくなるだけなのに。

 でも、コイツ年取ってあんま美味くなさそうだな~。

 ま、そんなに生きたいなら生かしてやんよぉ」

 アンサニーが、面倒くさそうにぼやいて、聖剣を抜いた。

 次の瞬間、アンサニーの胸の聖印章がまばゆい光を放った。同じ光が聖剣の刃に宿って、軽く衝撃波を放つ。

 その刃で、アンサニーが結界に触れた瞬間、結界とそれを構成していた力は蒸発するように消え去った。

「おお、息子よ……!」

 失われた我が子の気配に絶句するシャーマンを、アンサニーは軽く飛び越えて神殿に入った。

「イェイ、一番乗りぃ!」

 静かでガラ空きの神殿の中、一瞬で聖王母の桃に駆け寄る。

「おほおぉ~スゲエ!!脳が桃色に染まるうぅ!!

 麗しの桃ちゃん、すーぐこんな汚え所から救い出して……!」

 鼻腔に直撃する濃厚な桃の香りに、アンサニーの目がハートになり口から涎が垂れる。

 だが、アンサニーの手は桃に届かなかった。

「おい、何だこれ!?」

 桃は、アンサニーが神の加護を借りても破れない結界に包まれていた。祭壇を壊すことも、できない。

「なるほど、ダンジョンのボス部屋と同じ結界ぃ……!!

 条件は何だあぁ!?」

 アンサニーが、鬼の形相で吼えた。

 オリヒメが、すっとパルチザンの切っ先を向けて告げる。

「残念だね、そいつは開かないよ……ここにいるあたしたち全員が倒されない限りね。あたしたち全員が、ここのボスだ!」

 それを聞いて、ロドリコは残念そうに目を細めた。

「へえ……何が何でも殺らなきゃならねえのか。

 無関係の人間はキメラにする、味方は助からねえと分かってて全員道連れ……魔女ぉ!!てめえに人の心はねえのか!!」

 一致団結して最後まで抵抗されるこの状況を、ロドリコはそう解釈した。

 だが、レジンは見下げて笑う。

「ハッ!人の心があるからこそ、だ。

 俺たち全員が、心から主を守りたい。主と一緒に生きていたい。主からもらった心の恩を返したい。

 だから俺たち全員の命を懸ける!それで文句なんざねえ!!」

 それを聞くと、ロドリコはとても悲しそうな顔をした。

「おまえ……ほんの少しだけ、人間が混ざってるか?

 けどな、そう思うのはダンジョンの支配のせいなんだよ。ああ、見てられねえ……これだからキメラとは闘りたくねえんだ!」

 ロドリコは、レジンの言うことも心もダンジョン支配によるものだと思っている。

 だって、ダンジョンで魔物化されてしまった者は皆そうなるから。ダンジョンとは、そういうものだから。

 ユリエルは、人間をキメラにして全てを奪って奴隷にするクソ外道だから。

 だからロドリコは、さらに正義の怒りを燃やして決意する。必ずやこの手で、この邪知暴虐の魔女を除くと。

「ウオオォ!!もう二度と、人の分かち合う幸せは奪わせねえ!!」

 ロドリコが咆哮を上げ、胸の聖印章が光を放つ。

 その姿は、まさに伝説に出てくる勇者だ。

 それをユリエルは、冷たい涙のにじんだ目で見つめていた。結局人間なんて、聖騎士なんてこんなもんだ。

 だがそんなユリエルに、オリヒメが寄り添う。

「大丈夫……世界があんたに何を言おうと、あんたはあたしの恩人だ。

 あたしは、あたしたちは、何があっても味方だよ」

 たとえ今は、全力を尽くしても踏み潰されるのだとしても……仲間たちのユリエルを思う心まで折ることはできない。

 この死線の先の次を見据えて、オリヒメたちは敵わぬ敵に身を躍らせた。

 ユリエルたちにとっては、分かってもらえる期待すらない絶望の戦い。

 しかしロドリコたちにとっては、ノリノリの正義の戦いです。


(ロドリコたち視点)

 清楚なフリして外道を繰り返す殺人魔女を、必ずここで止めて見せるぜ!

 伝説の桃を持ち帰って、こいつが奪おうとする人々の幸せな食卓を守るんだ!

 奪われる痛みを思い知ってみやがれ、釘パンチ(仮)!!

(BGM)ウォーウォー釘パンチ~ ウォーウォー連発で~

    ガツガツにGuts! どんな夢も食える


 熱い戦闘シーンだぜ?盛り上がれよ。

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