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67.楽しい着せ替え指導

 三連休なので、今日も投稿します。

 重い話が終わって、ユリエルの着せ替え衣装選びだ!

 服がなくて髪もいうことを聞かないユリエルに、魃姫がおしゃれに憧れてコレクションしたものを解放してくれます。

 果たして魃姫の黒歴史は、ユリエルを救うのか!?

 ユリエルがなぜモテないのか、根本的な部分を考えてみよう。


 そして、タイトル回収のフラグが……。

 美しい細工の櫛が、艶やかな黒髪をとかしつける。櫛の歯から解放されると、髪はうねってめいめい勝手な方に跳ねる。

 いくらとかしてもまとまらない髪に、桃仙娘娘は眉根を寄せた。

「うーん、これは乱れたとかいう問題じゃないわね。

 ちょっと魔力を加えたものを使った方がいいかしら?」

「いえいえ、それ程では~」

 とかされているユリエルは、遠慮がちに答えた。

 昨日、ユリエルは魃姫に髪を引っ張り上げられ、きっちりまとめていた髪がボサボサになってしまった。

 ユリエルはここに来てからこれまで清浄魔法で髪をきれいにしていたが、この機にしっかり髪を洗うことになった。

 このダンジョンでは高価な水をたっぷり使わせてもらい、久しぶりにすっきり汚れを落として、乾かしたら大変なことになった。

 長い髪がはねてうねって、全く言うことをきかない。

「すみません、私、昔からすっごいくせ毛で……。

 いつもはきっちり結ったり編んだりしてるんですけど、一回ほどくとまとめるのがすごい大変で。

 虫けらのダンジョンでは、オリヒメちゃんに何とかしてもらってたんですけど……」

「ああ、糸のプロだものね」

 ユリエルは昔から、くせ毛に悩まされてきた。

 後ろ髪は長く伸ばすことで結うことができるが、前髪はうねり、顔周りの髪は魚のひれのように広がる。

 その妙な髪型をからかわれたことも、少なくない。

「聖女や神官は清潔感ある髪型をって言われますけど、清潔にしてても形がどうにもならんのですよ!

 なのに、しつこく見とがめられて……。

 任務で一緒になった騎士たちにも、怪魚姫とか言われるし……。

 中等部の頃、厳しい先生に短く切られたことがあって、そうしたら爆発して収拾がつかなくなって……でもその先生は責任取ってくれないんですよ!」

 立場上求められる身だしなみに、ユリエルは苦しめられてきた。

 実害はないのに、型にはまることを求められる。しようとしてもできないのに、それを理由に減点される。

 理不尽極まりない。

 もっとも、教会から離れてしまった以上、もう気にする必要はないのだが。

「今は、魔女らしいとか言われますねー……っていうか、前に討伐に来た奴らが実際言ってました。

 しかも、聖女のローブを着るのがますます白々しいとか言って。

 私には、これしか着る服がないのに!」

 ユリエルは、忌々し気に聖女のローブを握った。

 オリヒメの糸で作られた、聖女が着用を義務付けられる純白のローブ。美しいだけでなく、自浄作用まであり、防御性能や魔力強化も高い。

 特に光と闇には高い耐性があるため、アンデッドや同業者と戦うには適した装備だ。

 このためユリエルは、聖女でなくなってもこれを着続けているが……。

「そうね、服装と髪型が合ってないのは感じるわ。

 服がこれじゃなければ、別の見せ方はあると思うんだけど……」

 桃仙娘娘はユリエルの全身をしげしげと見つめ、ポンと手を打った。

「そうだ!他の服がないなら、うちにあるのをあげるわ!

 魃姫様は帝国中で暴れながら、少しでも自分を美しく見せる服がないかっていろいろ集めてたんだけど、そのコレクションがすごいのよ。

 帝国内の少数民族はもちろん、周辺国の服まで!

 でも、結局今は倉庫の肥やしになってるから……。

 ユリエルちゃんが欲しいって言えば、くれるはずよ!」

「マジですか!?」

 服がないユリエルにとっては、まさに渡りに船である。

 ユリエルは桃仙娘娘に手を引かれ、うねうねのワカメのような髪をなびかせながら、弾む足取りで魃姫の許可を取りにいった。


 魃姫の許可は、あっさり下りた。

 魃姫にとって服のコレクションは、自分の美への執着の証であり黒歴史の産物である。だが、捨てられなくて困っていた。

 それが役に立つなら、願ったり叶ったりだ。

「昨日は的外れなことを言って悪かったのう。

 そなたのような素直で誠実な愛を目指す女子こそ、己の美しい見せ方を磨いて幸せな結婚をするべきじゃ。

 わらわが使っておらぬものは、いくらでも持って行って良いぞ」

「わあ、ありがとうございます!!」

 さらに、昨日紹介されたサキュバスも手伝ってくれることになった。サキュバスは、女を魅力的に見せるプロだからだ。

「正直、わらわにはよく分からぬ。

 選定は頼んだぞ、イナンナよ」

「ええ、任せて~!

 美しく飾る事は悪いことなんかじゃない。悪いのは、その魅力を悪いことに使うことよ。

 それに、あなたが男に好かれたがるのだって、幸せな家庭を作って子孫を残すって大切なことのためなんだから。そのための努力は、大いにすべきだわ。

 むしろ、それで中身のない搾取女どもを見返しちゃえ!」

 サキュバスの代表、イナンナも、ユリエルを応援してくれた。

 そして、ユリエルの体を計測し、似合う服を考えてくれた。

「うーん、背は平均ちょい低め、脚は短め、胸は大きめお腹は細くてお尻も小さい……顔ははっきりしてるけど幼め。

 もっと開放的で、色鮮やかなのがいいわね。

 格式ばったのより、南方の民族衣装を出してちょうだい!」

 イナンナのアドバイスに従い、魃姫がダンジョン収納からたくさんの民族衣装を出してくれた。

 その見たことがない華やかさと色彩に、ユリエルは目を輝かせた。想像だにしなかった世界が、そこにあった。

 西のドレスと比べてゆったりした服が多く、一着の中にも様々な色が使われており、それぞれ独特の雰囲気を持っている。

 全体的に、着ていて楽そうなものが多い。

 その中で、ユリエルは見たことがいるものを見つけた。

「これ……東の島国の着物だ。

 そこから来た友達が、お祭りの時とかに着てたんです」

「あら、悪くないわね。

 これなら足の短さは隠せるけど、体のメリハリも隠れちゃうのよね。戦闘は後衛なら、動きやすさは……」

「いえ、やめておきます!

 これを着て、その友達との関係を疑われて迷惑がかかったら嫌だから……西でやると特に目立つし。

 いつか……冤罪を晴らしたら、着ようと思います」

 いつか浴衣を着ていたマリオンを思い出して、ユリエルは少し切なくなった。せっかく服装が自由になったのに、立場のせいで友とつながる服を着られないなんて。

 だが、その状況を解決するのに力を合わせられる仲間はできた。

 まだそこまで親しくはないけれど、ユリエルのことを思って一緒に服を選んでくれる人ができた。

 ……いじめるために服屋に連れて行ったティエンヌたちとは、大違いだ。

 ならば、心行くまでおしゃれをしてみようと、ユリエルは服を選び始めた。


 部屋着は、割とすぐ決まった。ユリエルのダンジョンは湿気が多く常に温かい場所が多いため、通気性が良く締め付けない東南の国の服に決まった。

 問題は、戦闘用も兼ねる一張羅だ。

 これは、見た目だけでなく性能も考えねばならない。

「ユリエルは後衛で、回復・補助役が主か。しかし指揮や囮で前線に立つことがあるし、魔法や弓で攻撃するとも言っておったな。

 なれば、少なくとも遠距離攻撃への耐性はあった方がいいのう」

「魃姫様と違って、まだ強力な防御結界も面制圧力もないですし……。

 魅了で敵を弱体化させるのは……」

「それ、確かガーディアンの蜘蛛女郎ちゃんができるんじゃなかった?だったらユリエルちゃんが持つ必要はないわ。

 それに、魅了されても相手を傷つける仕掛けを施される場合もある。

 幸いユリエルちゃんは逃げるのが得意みたいだし、敵を寄せ付けない戦い方をして遠距離攻撃に耐性をつけるのが一番ね!」

 経験豊富な魃姫、桃仙娘娘、イナンナがユリエルの特徴とダンジョンの戦力を検討し、方向性を決めていく。

 そこに、ユリエル自身の意見も加えていく。

「光と闇以外の属性耐性が欲しいんですよ。

 物理は固い虫を盾にすればある程度対処できますけど、魔法は今の虫たちじゃ防げません。

 で、これから主に攻めてくるのは、いろんな属性の魔法を使う冒険者だと思うんです。光と闇は聖女のローブで対応して、使い分ける感じで。

 それから、できればチャンピオンベルトと合わせられる服がいいです」

「ああ、それで物理防御を補えるんだったわね!」

 いろいろと条件をつけても、候補となる服はたくさん残った。さすが、魃姫のお眼鏡にかなう服の数々である。

 ユリエルは、数時間にわたって着せ替え人形にされた。

 候補となった服を次々着せられ、能力の変化を確かめる。

 みんなでキャーキャー騒ぎながら、ああでもないこうでもないと白熱した議論が交わされる。

 みんな、きれいなものが大好きな女の子なのだ。不細工すぎて国を滅ぼそうが美しさを鼻にかけて呪われようが、そこは変わらない。

 そのうち、調子に乗った魃姫が装身具まで出してきて、さらに盛り上がる。

 服と装身具の組み合わせはそれこそ無限にあり、全部試そうとすればいくら時間があっても足りない。

 女の子の夢のような時間は、あっという間に過ぎていった。


 目もくらむような輝いた時間の末に、ユリエルは決めた。

「私、これにします!

 こういうエキゾチックなやつなら、この髪とチャンピオンベルトも魅力に変えられる!」

 ユリエルが選んだのは、東方の大帝国のさらに南にあった、熱帯雨林の国の神に捧げる舞踊衣装だ。

 鮮やかなピンクの長いスカート、腰の両側に垂れる山吹色の飾り帯、上半身は大胆なチューブトップ風。

 そこに合うきらびやかな装飾を追加したチャンピオンベルトを巻き、金メッキの凝った細工の冠をかぶる。

 こうすると、気分はすっかり異国の巫女だ。

 元々その地の神に仕える衣装なので、ある意味聖女服だ。

 この素晴らしい服を着ていると、ユリエルの奔放な長いくせ毛も、ワイルドでエキゾチックな味が出てくる。

「すごいわ、見違えちゃった!

 これなら、この髪のが似合うかも!」

「ほほう、悪くないのう。

 これは元より大自然のすぐ側に住まい、それらと溶け合って生きる民のもの……天然のままの髪もワニ革のうろこも、自然をまとう美となる」

「もう、ユリエルちゃん上半身のメリハリはけっこうあるんだから、こうやって生かせばいいのよ!

 これならスカートで足の短さとお尻のボリューム不足がごまかせるし、はっきりした顔によく合うわ」

 桃仙娘娘も魃姫もイナンナも、大興奮でほめてくれた。

 ユリエルが鏡の前でくるりと回ると、腰の両側の飾り帯がひらりと広がる。

「うわぁ……私、こんなにきれいになったの初めてです!

 魃姫様にお仕えして、良かったぁ~!」

 今まで見たこともない自分に姿に、ユリエルは思わず涙ぐんだ。

 男にモテることを気にする頃には、既に孤児院にいておしゃれをする余裕などなかった。

 リストリアにはおしゃれな服屋がたくさんあったけれど、ユリエルの手持ちで買える訳がなく、支給された神官見習い服で勉学と冒険に明け暮れた。

 リストリアでは清楚で優美な聖女の美が最上とされ、元が野性的なユリエルはそこから外れて浮いてしまっていた。

 だから、努力しても所詮その程度と思ったのだ。

 だが、この世にこんなに自分に合う服があったとは。

 普通に暮らしていたら絶対に出会えなかったこの服を与えてくれた魃姫には、もう感謝しかない。

 それに、この服は性能もユリエルの希望に合っている。

 この服は元々、土着の神や妖精に祈りを伝えるためのもの。そのため、自然の力や妖精の意思を感じ取りやすくなる。

「妖精と通じ合えるの、うちのダンジョンにちょうどいいです。

 それに、うちのダンジョンは湿地とか森とか自然の力豊かなフィールドが多いですし。そこをますますうまく使えそう!」

 大喜びのユリエルに、魃姫は得意げに言った。

「フフフ、そうであろう!

 この服、素の属性耐性はそれほど高いものではないが、妖精のように自然現象に干渉する力があってのう。

 周囲に豊かな妖精と自然の力があるなら、真正面から耐えるよりそれらを使って攻撃を弱めたりいなしたりする方が良い。

 ……周囲に他の生物がおらぬわらわのダンジョンには、無用の長物じゃ」


 それから、魃姫はユリエルをしげしげと眺め、ぽつりと呟いた。

「そうじゃな……これからダンジョンが成長したら、そなた自身が妖精種になるのも良いかもしれん」

「……今、何と?」

 ユリエルは思わず、耳を疑った。

 今人間の自分が、妖精になるとは。

 イナンナが、少し切ない顔で説明した。

「ダンジョンって、基本魔族のために作られてるから……人間……いえ、器の小さい種では強くなると使いこなせないの。

 だからダンジョンが強くなると……そうね、20階層以上だったかしら?マスターが器の小さい種族だと、種族を変えられるようになるのよ。

 ほら、倒した敵って魔化して仲間にできるでしょ。

 それを自分にやるのよ」

 ユリエルは、なるほどと思った。

 これまでユリエルも、倒した敵に人間を辞めさせて配下に加えている。ケッチとミー、レジンがそうだ。

 それにダンジョンマスターになった時点で、ユリエルは食事と睡眠が生きるのに必須でなくなった。

 そういう生命の根本を弄るちからが、ダンジョンにはあるのだ。

(そっか、私……人間を辞めれちゃうんだ)

 ユリエルは、胸の奥がシクシクと痛んだ。

 破門された時点で、人間社会で生きていけなくなることは分かっていた。たとえ冤罪を晴らしても、これだけ人を殺してしまった時点で戻ることはできないだろう。

 それでも、生まれた種族を辞めるのは、言いようのない悲しさがあった。

 立場が変わっても外見が変わっても、ずっと変わらないはずの自分が、根本まで変容して失われてしまうような……。

 だが、そんなユリエルの肩に魃姫がそっと手を置いた。

「大丈夫じゃ、種族が変わっても、人の本質はそう簡単に変わらぬ。

 わらわや他の四天王とて人を辞めた身じゃが、思うことは人の頃と変わらぬ。

 それに、すぐ道を選べとは言わん。じっくり考えて決めればよい。ただし……急場で慌てて器を広げても、すぐ使いこなせるとは思うなよ」

「分かりました、胆に銘じます」

 この問題は、ひとまず置いておくことにした。

 ユリエルはまだそれができる域に達していないし、それ以前に考えることやることが山のようにある。

 ただ、これから教会と戦うのに変えなければならないのが、外見や心だけではないことは分かった。


 ひとしきり話が終わると、ユリエルは魃姫に尋ねた。

「ところで、私が集会で虹色甲爵からいただいた、きれいな虫たちはどうなさったのでしょうか?

 私、あれをこの服に合わせてみたくて!

 冠やデコルテにつけたら、きっとすっごくきれいですよね!」

 その瞬間、魃姫たちの顔が引きつった。

「そ、そなた……あの虫を身に着けるというのか?」

「え……眺めて可愛がるだけじゃなくて?肌に直接!?」

 魃姫たちも、虫がきれいだなと思うことはある。しかし、あまり近くで細かいところや動きまで凝視したり、好んで触れようとは思わない。

 これは、普通の感性だった。

 だがユリエルは違う。宝石に例えられる美しい虫たちを本当に生きた宝石のように思い、それで己の身を飾ろうとする。

「う、うむ……合わぬことはないだろうが……。

 ああ、虫たちなら虫けらのダンジョンに持ち帰らせて、虹色甲爵から餌をもらって生かしてあるぞ。

 だが……宝石も、欲しいならやるぞ。

 それでも、虫が良いのか?」

「ええ、もちろん!!」

 ユリエルは、目を輝かせて語り始めた。

「だってあの構造色と金属光沢、宝石にも本物の金属にも出せないんですよ!それに形だって、それこそ見せ方次第じゃないですか!

 例えばこの冠に、でかいカナブンの脚を逆さにつけたら、珊瑚みたいできれいですよね。

 あと、ビッグローチの前羽もシックな色で半透明でツヤツヤしてるから……レースみたいにスカートにつけたいですね。

 素敵だと思いません?」

 魃姫たちは、全身に鳥肌が立って石化した。

 ユリエルはとても楽しそうに話すが、魃姫たちにとっては想像するだけで恐ろしい。

「お、おい……ユリエルがモテぬのは……!」

「ええ、これは美貌の問題じゃないわね!」

 魃姫とイナンナは、青ざめた顔を見合わせた。

 正直二人とも、ユリエルの外見を見る限りそれほどモテないとは思えなかったのだ。確かに飾り気がなくてサバサバしているが、こういう素朴なのが好きな男もいるだろうと。

 だが、そういう問題ではないと、今思い知った。

「なるほど、ユリエルは……これで男から引かれておったのか。

 これでは、多少外見を磨いても報われぬ訳じゃ」

「ホントそれ!

 ユリエルちゃんって、十人女の子を集めたら二、三番にはなると思うのよ。まあ男の好みにもよるでしょうけど、よほど太ってるのが美人な地域とかでなければ、それなりに可愛い子なのよ。

 でも、これは変人のインパクトが全部吹っ飛ばしちゃうパターンか~!」

 そう、ユリエルがモテないのは美しくある努力とかそういう次元の話ではない。美しさの感性そのものが、他と大きくズレているのだ。

 これが合う、もしくは許容できる男と出会わない限り、ユリエルが報われることはないだろう。

「派手な毛虫を襟や手につけても、いいかもしれませんね~。それか、きれいな蛇を腕に巻きつけておくとか。

 もっとワイルドな魅力が上がると思いません?」

 ワイルドすぎる妄想を爆発させるユリエルを、魃姫たちは微笑ましさ半分理解不能半分で眺めていた。

 新しい服を手に入れて着飾っても、それでユリエルがモテる訳ではない。

(ううむ、前途多難だのう。

 これは本当に、虹色甲爵しか貰い手がないかもしれん……)

 魃姫はユリエルに与えた服がモテるのに役立つのを諦め、せめて限られた相手との幸せを掴むまでユリエルを守ってくれと切に祈った。

 自分はとても強いくせ毛です。今は縮毛矯正で枝毛と引き換えに何とかしています。

 美容院を変えるたびにすごい癖ですねと美容師に言われ、小さい頃に髪を短くしたら爆発してベートーベン状態になり、怪魚姫は実際に言われました。

 旦那に昔の写真を見せたら「ピグモン?ムック?モリゾー?」と言われました。


 でも、馬子にも衣装っていうからね!

 今回ユリエルが選んだ衣装はインドネシア、バリ島の伝統舞踊レゴンダンスの衣装「チェンドラワシ」がモデルです。極楽鳥みたいに派手です。リトルワールドで着ることができ、これとインドのサリーで旦那をノックアウトしました。

 病気を理解して受け入れてくれる医療職>>>変人というくらい必要とされている条件下であれば、ちゃんと有効でした。

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