61.教会の外からの圧力
ところで、学園都市リストリアは教会の力が強い都市ですが、教会の自治領とは言っていません。そして、誘致した者がいるのです。
世は教会だけが治めている訳ではない。
インボウズに、別の権力からの脅しが突きつけられる!
違う勢力の強キャラ(野郎)が登場します。
ユノのパパンは、枢機卿も恐れぬ軍事マンであった!
「何、ティエンヌが襲われただと!?」
インボウズは、口から心臓が飛び出しそうなほど驚いた。
危険を避けようとここから逃がしたはずの娘が、道中で魔族に襲われ、ボロボロになって引き返してきたという。
インボウズがかけつけると、ティエンヌは治療を受けている最中だった。
そしてその傍らに佇む、気に食わない聖女の姿。
「ユノ……貴様こんな所で何をしておる!
帰ってきたのに報告もなしとは、いい身分だのう!」
だが、そう迫るインボウズを他ならぬ娘が止めた。
「やめて、お父様!
ユノが……あたしを助けてくれたの!昼間なのに吸血鬼が襲ってきて、護衛も殺されて、本当にもうダメかって時に……」
「そうだったか……」
ティエンヌだってユノを邪魔者と思っていたのだから、ここで嘘はつかないだろう。それに、ティエンヌは魔族に注がれた邪気を払う治療を受けている。
ティエンヌを攻撃したのは、人間ではあるまい。
そこに、太く威厳ある声がかかった。
「ほほう、命の恩人に大した態度ですなあ。
何か、うちの娘を消さねばならない事情でもおありで?」
声をかけてきたのは、立派な鎧をまとった筋骨隆々の壮年の男だ。
その姿に、インボウズは軽く肩をすくめた。
「これはこれは、グンジマン王国騎士団長。このような所においでになるとは珍しい。何かありましたかな?」
「ああ、もちろん公用で来ている。
しかし……あなたの選んだ護衛があのようなただの吸血鬼に負けるとは、珍しい事もあったものです」
グンジマンは皮肉っぽく言いながら、険しい目でインボウズをにらみつけた。
だが二人がここで火花を散らす前に、ティエンヌがインボウズの聖衣の裾を掴んだ。
「お父様……怖かったの!死ぬかと思ったの!
吸血鬼、倒せなくて……すごく強くて……どうしてかって……」
「ああ、無理にしゃべるな!」
慌てて娘の口を塞ごうとするインボウズに、グンジマンは鋭い眼光を向けた。
「ほう……どうやら、親子水入らずの時間が必要なようですな。それでは我々は、一旦おいとましましょう。
では、また後ほど!」
グンジマンはそう言って、ユノと共に退出した。
その態度に、インボウズは拳が白むほど握りしめた。
あの勘のいい騎士は、とっくに気づいているのだ。ティエンヌが言いたいことが、公言できないことだと。
(クソッだから勘が良すぎる武人は嫌いなんだ!
騎士はつべこべ言わずに戦のことだけ考えてろよ!)
それでも、グンジマンの見え透いた忖度に救われたのは間違いない。あのままティエンヌが口を滑らせていたら、どうなっていたか。
「ひっ……ひっ……お父様ぁ!」
ティエンヌもそれに気づいて、必死で涙をこらえて口をつぐんでいる。
インボウズは治療を早く済ませて人払いをすると、怯え切った娘の体験をティエンヌが欲するだけ聞いてやった。
翌日、ようやくインボウズはグンジマンと対談していた。そこには、グンジマンの同僚である国の将軍と騎士が数名同席している。
開口一番、グンジマンはわざとらしく詫びた。
「いやー、娘を返すのが遅くなって誠に申し訳ない!
本当は死肉祭には間に合わすつもりだったんだがな」
このグンジマン騎士団長は、ユノの父親である。その武勇は王国随一と言われ、民や兵からの信頼も厚い。
ユノは立場上王国軍と行動を共にすることが多く、昨日帰るまではグンジマンに従って王国軍で仕事をしていた。
そこで、昨年まではなかったトラブルがあったらしい。
「何せ、負傷者の治療が長引いちまってよ。
今年新しく派遣されてきた娘、ミエハリスだったか?あいつぁ戦場のこと何も分かっちゃいねえ!
ちょいと苦情入れたくてよぉ」
「ほほう、彼女は品行方正な良い聖女ですが……何か粗相を?」
途端にグンジマンがダンッと机を叩いた。
「粗相じゃねえ!兵の命と軍費に関わることだ!!
あの女、若い貴族に取り入るばっかで真面目に仕事しねえじゃねえか!
そのうえ、兵士たちの膿んだ傷を治すのに必要な虫を取り除きやがって!何が虫は邪悪だ、結果を見て物を言え!!
おかげで、治るのに時間がかかって弱る奴が続出した。手足を切らざるを得なかった奴もいる。
どう落とし前つけてくれるよ!?」
グンジマンの怒鳴り声が、ビリビリと空気を震わせる。
グンジマンが言っているのは、夏にあった賊や魔物の大規模討伐でのことだ。
例年、王国軍がこういう戦をするときは現場に強いユリエルかアノンが派遣されるのだが、今年は違った。
ユリエルが破門され、アノンが次に選ばれていたせいで、戦場の現実を知らないし合わせる気もないミエハリスが派遣された。
そのミエハリスが、負傷者を安くきれいに治すウジ療法をやめさせたのだ。
結果、国軍はグンジマンが言った通り地味に大損害をこうむった。
「あんなぁ……頼むから、現場知ってて使いモンになる奴を派遣してくれや。
ユリエルとアノンは、来るたびによく働いてくれたよ。ユリエルも罪があったなら、奴隷にしてこっちによこしゃ良かったものを。
あいつなら、それなりに金出して買ったぜ。
人々のためにそういう運用を考えるのも、教会の仕事じゃないかねえ?」
グンジマンは、諭すように言った。
しかしインボウズは、淡々と答える。
「虫のような汚らわしい存在や罪人に頼るのは、国を代表する軍の在り方としていかがなものでしょうな。
神に仕えその加護を賜った我ら教会に守られてこそ、人は正しく生きられるのです。
我々から薬や癒しを買うのは必要な金、それをケチるとはそれこそ戦う者への冒涜。我らを責めるより、王に予算を増やしてもらっては?」
より教会の儲けを増やしたいインボウズにとっては、むしろミエハリスのやったことがありがたい。
癒しは教会の独占事業であるべきなのだから、それ以外を用いられては困る。
戦場でいくら兵が死んでも涙が流れても、それは教会に十分な金を払わなかった当然の報いだ。
その対応に、グンジマンは舌打ちした。
「へいへい、そうですかい。
でも我々には、限られた予算内で国民を守るって使命があるんでね。
きれい事ばっかり吐いて現実を苦しめる奴の言う事ばっかは聞けませんや。それにお宅も金をとっての商売なら、顧客の都合くらい考えてくれやせんかね」
どうやら、これ以上強く出る気はないらしい。
当たり前だ。教会が聖女や神官を貸さなくなり薬や聖水を卸さなくなったら、困るのは国なのだ。
だから、教会に逆らえる訳がない。
インボウズは、クレーマーを見事に撃退した爽快感にどっぷり浸っていた。
だがグンジマンは、これだけでは帰らなかった。
フゥッと一息つくと、さっきより油断ならない目でインボウズを見据えて言った。
「さぁて、王から与った本題に入ろうか。
娘がここに帰るのがこんなに遅くなっちまった理由でもある。
ちょいと前、一度人里から撃退した魔物が強くなってリベンジに来てよぉ……知能まで上がってて、手こずっちまったんだわ」
その時期と流れに、インボウズは嫌な汗が湧いた。
それをなぞるように、グンジマンがまん丸に見開いた目でインボウズを覗き込む。
「そんだけならまあ、変異かな、で済む案件なんだよ。
けどその、知能が上がってしゃべるようになった魔物が言ってたんだ……これは、ユリエルの血の効果だってな」
インボウズの心臓が、ドクンと跳ねた。
最近さんざん頭の痛い思いをさせられているのに、またこれだ。
「……まあ、魔物の言うことだからな、俺らも素直に信じやしねえよ。
けど、何か他の国や地域でも一斉に同じことが起こったってな。こうなっちゃ、さすがに捨て置けねえよ。
教会はそんなん嘘だって言ってるが……じゃあ何が原因なんだろうな?
あんた、何か知ってるかい?」
グンジマンは、いかにも困った風に尋ねてきた。
だがインボウズは、心臓がバクバク打って冷や汗が止まらない。
他に原因なんて、ある訳ない。原因は間違いなくユリエルなのだから。そして、他の原因なんてうかつに出任せは言えない。
こちらが言ったことを調査されて違うと分かったら、さらに厄介なことになる。証拠は出せないし、他の枢機卿と話が食い違う訳にもいかない。
だから教会としては、機密なので詳しくは言えないが、調査の結果ユリエルのせいではないことだけ分かっていると発表している。
(ぐううっ一応調査したって言ってんだから、大人しく結果だけ聞いてろよ!
何でこんなに物分かりが悪いんだ!)
インボウズは上から目線でそう考えるが、グンジマンにはそうはいかない。
「なあ頼むぜ、国民の安全がかかってるんだよ!
原因を何とかしなきゃ、また何度でも同じことが起こる。起こったことに対処するだけじゃ、ダメなんだ!
教えてくれたら、俺らだって喜んで協力する。
あんただって……娘をまた同じ目に遭わせたくねえだろ?」
最後の一言は、鉛のように重くインボウズの胸に突き刺さった。
実際に戦ったグンジマンは見抜いている……ティエンヌを襲った吸血鬼たちも、他と同じ現象なのだと。
(そ、そりゃあ僕だって……できる事なら……!)
傷つけられ邪気に汚されたティエンヌの姿に、インボウズは胸が張り裂けそうだった。
二度と、あんな思いはさせたくない。
だがグンジマンの言う通り、原因を断たねば何度でも同じことは起こるのだ。ユリエルを倒さない限り、ユリエルはいくらでも血をばらまいて魔族を強化できる。
だというのに……他ならぬ自分とティエンヌを守るために、本当に取り除くべき原因が、口が裂けても言えないのだ。
(な、何だこれは……なぜ助けを求められん!?
手を貸すという者が、目の前にいるのに!!
同じ被害に遭って元を断ちたいと望む者が、世界中にこんなにおるのにぃ!!)
そうだ、各地で同じことが起こっているなら、被害に遭った各地の人間は皆元を断ってくれと渇望している。
そのためなら何でもする気になった王族や貴族も、いるだろう。
なのに、その手を取って力を束ねられないとは。
インボウズが目を白黒させていると、グンジマンがすっと目を細めた。
「王も、そして被害に遭った他国の首脳陣も……みんな、どうにかしたくてたまらないのさ。上から下までみーんな、だ。
それなのに、教会は原因と対策を何も出してこねえ。
どんなに必死に願っても、どんなに手を貸したくても、命を捨てる覚悟でそれを待ってても、だんまりだ。
どんな気分か……分かるよな?」
狼のような鋭い眼差しでにらみつけられ、インボウズはぞわりと寒気を覚えた。
そうだ、自分と同じように大切な人を傷つけられた者は皆、胸が張り裂けるような思いで原因と対策を求めている。
仇を討つために、二度とこんなことを起こさせないために、自分にできることを渇望している。
なのにそれらを一切出さない教会は、どう見えるだろうか。
世界各国に根を張り、国より潤沢な予算があり、古からの知識を蓄え、必要とあらば国をも動かせる力を持ちながら……。
何と頼りにならず、信用できないのかと。
それに気づくと、インボウズは足下から凍り付くような恐怖に襲われた。
(ち、違う……しないんじゃない!できないんだ!
決して、無視などしている訳では……!)
いくら言い訳しても、現状は変わらない。
インボウズは自分の不正を隠すためだけに、世界各国の守りたい、正しい事をしたい人の意志を踏みにじっているのだ。
これまでは、そうされる気持ちを理解しようとしたこともなかった。だが、自らも愛娘を傷つけられた今なら分かる。
そんな不誠実な対応をする輩に、どれだけ怒りと恨みが湧くかも。
それでも喚くのが何の力もない庶民なら、どうでも良かった。
だが今回は違う。各国の王侯貴族、力を持った者たちが、教会に対しそんな感情を抱いて注視しているのだ。
死人のような顔色になったインボウズに、グンジマンは重々しく告げた。
「王はいたくお怒りだ。それに、失望していらっしゃる。
己が義務を果たすため、無礼だろうがあんたを脅してこいと、王命を下す程度にはな!」
その言葉とともに、恐るべき威圧が放たれる。
インボウズはうまく息ができなくなって、椅子からずり落ちそうになった。
力で敵わない武人に脅されることは、これまでも時々あった。しかし自分に手を出せるものかと、笑って跳ね返してきた。
だが、今回は違う。今自分の目の前にいる武力の権化は、場合によっては本当に牙をむいてくるだろう。
他ならぬ王が、教会に不信を募らせ、何としても動かそうとしているから。
国と教会を支えている民が、教会に失望し始め国に求めているから。
こんな事になったのは、初めてだ。
「ぐっ……お、王の罪を赦し立場を保証しておるのは、誰だと思っている!?」
インボウズは、なおも権威を盾にすごむも……。
「赦すとか保証するとかってのは、信用のある奴がやることだ。あんたにそれに足る信用がなくなれば、何の意味もない。
なあ、あんたのために言ってんだぜ?
最近、ユリエルだけじゃなくてもう一人破門したらしいが……そいつらがそんな事する奴じゃねえって、うちの兵共は内心信じてる。
あんたも、やってることに間違いがねえなら、誰の目にも分かる証拠を出して信用されるようにしようぜ」
子供に諭すように言った後、グンジマンはフンと鼻を鳴らした。
「軍じゃ常識だ。命に関わるからな!」
最後の一言は、首に刃を突きつけられるようだった。
それでもインボウズがてこでも動かないと分かると、グンジマンと将軍たちはガンを飛ばしながら退出していった。
不敬で責めるなら、王に認められるだけの原因と対策を出してみろとばかりに。
それが出せないインボウズに、言い返す術はなかった。
(あんな下賤共に、なぜここまでされねばなんのだ……!
だが、教会そのものが信用を失ったら……いやまさか、そんな事が……!)
ここに至って、インボウズはようやく教会そのものの危機を認識した。当たり前にあると思っていた信用は、無条件ではなかったのだ。
しかし、自分が一番かわいいインボウズに、信用の元を出すことはできない。
グンジマンたちが去ってもしばらく、インボズウは白けた石像のようになって固まっていた。
インボウズとの会談が終わると、グンジマンは都市の高級住宅街に向かった。そして、その端にある質素な邸宅に入った。
「これはこれは騎士団長殿、ようこそお越しくださいました」
「領主殿こそ、息災で結構!」
白髪混じりの髪をきっちり撫でつけた、初老の眼鏡男が出迎える。
この男こそ、学園都市リストリアの本来の領主、ミザール・メクラリオンである。
リストリアは今こそ教会の自治領のようになっているが、きちんと国に所属する昔からの領主はいる。
今はほぼ何の権限もないため無視されている、国との橋渡しにすぎないが……この男も教会より国と民を思う同志だ。
グンジマンが奥まった部屋に通されると、そこにはがたいのいいハゲ男がいた。
「おお、騎士団長殿!ご首尾は……いい訳ありませんな」
「当たり前だ。ありゃ有効な対策なんぞ出せっこねえ!」
グンジマンはハゲ男と親し気に話し、どかりとソファーに腰かけた。
「おまえにあの知らせを聞いた時は驚いたがよ、今のこの状況を見ると、まー疑う余地なんざねえな。
あの陰謀坊主、本当に無実の聖女を陥れてやがんのか!!」
グンジマンは既に、真実を知っていた。
このハゲ男に、事前に知らされていたおかげで。
何を隠そうこのハゲ男、以前ユリエルのダンジョンに潜った調査隊の一人である。そこで、ロリクーンがユリエルの処女を証明するのを見た。
そしてこの男は、それを重大な懸念事項として領主に伝えた。
そこから、グンジマンに一早く伝わったのだ。
ハゲ男は、頭をかきながらぼやいた。
「いや本当にびっくりしましたぜ!噂にゃ、聞いてたけどよ。
こりゃ後々ヤベえんじゃねえかと思っちゃいたが……まさかこんな大事になるとは!静かに隠居はできねえモンですな」
「いやいや、こういう万が一のためのあんただろ。
ハゲツルヌス元副団長殿!」
ハゲ男……ハゲツルヌスは、引退した元王国騎士副団長だ。
リストリアにおいて最低限国の権限を守るために、領主の配下としてここに勤めている。……が、教会の力ばかりが強く国の統治が軽んじられているここで、興味を持つ者はほぼいない。
その知名度の低さを利用し、いつもは時々働く腕利きの冒険者として、リストリアに変事がないか目を光らせている。
今回はそれが、役に立った。
「しかし、分かっても何もできんのは辛いね。
俺の他にも知ってる奴ぁいるが、どいつも手詰まりだ。
このままじゃ、どんだけひでえ事になるか分かんねえのによ!」
悔しがるハゲツルヌスに、ミザールは静かに言った。
「いいえ、よくやりました。知ると知らぬでは、天と地ほど違います。
教会がどれほど隠そうとしても、事実に反する対応で解決はしません。我々だけでも事実に基づいた対応を考え、教会の動きを予測して尻尾を掴めば……。
グンジマン殿も、どうかよろしく」
インボウズと悪徳枢機卿たちが隠せたと思っている不都合な真実は、既に国の領主と騎士団長たちの知るところとなっている。
後は、いかに教会の足をすくって腐敗坊主共に鉄槌を下すかだ。
「……アノンの聖呪は、ユリエルに届かないようにしておいた。聖呪が発動しなけりゃ、インボウズはさらにトチ狂うはずだ。
そこを突いて……」
「ああ、我が領で、いやわが国で、こんなことは終わらせて見せる!」
グンジマンとハゲツルヌス、ミザールは手を重ねて誓い合った。
この世は教会だけのものではない。教会が人々を救わず虐げるなら、別の権力をもって自分たちの民を守るまで。
今はまだ、目に見える行動は慎まねばならない。
だが、目に見えないのとないのは違う。見ないふりをしているのと、本当に見えていないのは違う。
見えていないふりをしながら、水面下で動いて教会を追い詰めてやる。
被害が広がれば広がるほど、守る志は強くなる。
このわずかな国側の動きを、インボウズは視界にとらえることもできなかった。
ユリエル追放でついた嘘で、インボウズはどんどん逃げ道を塞がれていきます。
世界中の同士の手を取れないばかりか、真実がバレたらその全ての身を裂くような怒りが自分に向かうという。
これだけの被害が出て原因も対策もなしでは、そりゃ信用も下がる。
ただし、教会も王の罪を許したり金を貸したりで手綱があるのですが……。
ダンジョン調査隊の回で出て来たハゲ男は、実は領主の忠実な部下でした。
しかし領主を眼中にも入れていないインボウズやギルドマスターは、それに気づいていません。結果、情報を断ったつもりが、教会側が人知れず出し抜かれているという。
ただし、まだ目立った動きはできないのでアノンの破門を止めるには至りませんでしたが。