59.生贄の使い道
今回は胸糞>>>ざまぁなので、閲覧には覚悟を!
一回やらかしても、インボウズがすぐ失脚する訳ではない。そして一回失敗したら、インボウズも学習して次に生かす。
次に破門されそうになっている聖女は、ついに……。
真犯人のユリエルに全力を出せないインボウズが、街の不穏まで全てを解決する素晴らしい策として、恐るべき陰謀をぶちかます!
教会の容赦ない口封じにより、どうにかリストリアは平穏を取り戻した。
死肉祭での犠牲も魔族のせいにされ、ユリエルは口実を与えただけということになり、真実を口にする者はいなくなった。
しかし、それで全てが戦いの前に戻るかと言われると、そうではない。
リストリアでは、今民の中に不安と不満が渦巻いていた。
「おい、何でこんなに依頼しても薬草が届かないんだ!?」
「仕方ないだろ、冒険者が足りてないんだよ!
おまえらこそ、もっと薬を作れよ!おまえらがもっと働いてれば、仲間があんなに死なずに済んだんだぞ!」
「だからその原料がないっつーの!」
まず、冒険者の圧倒的人手不足だ。
教会が不良冒険者だけでなく真面目でまともな冒険者まで駆逐してしまったため、リストリアの冒険者はごっそり減った。
むしろ教会のそのやり方に嫌気がさし危険を感じて、本当に役に立つまっとうな冒険者がここを離れてしまった。
そのため、今は冒険者ギルドに依頼を出しても、必要なものが手に入らない。
まだ一般人への影響は少ないが、外から入手する材料を必要とする職人たちは気が気でなかった。
二つ目に、薬と食糧の高騰は深刻だ。
薬は在庫を死肉祭でほぼ使い切ってしまったうえ、冒険者がいないため外に生えている薬草が手に入らず作れない。
食料も、死肉祭で思った以上に消耗した。
だがそれより大きいのは、それに備えて食糧を買い占めたインボウズやゴウヨックが売り惜しんでいるせいだ。
特にインボウズはこれで少しでも損失を取り戻そうと、民の生活そっちのけで食糧の値段を吊り上げている。
それでも季節は秋、例年なら食糧は十分供給されるはずだが……。
「おいおい、肉が全然入って来ねえじゃねえか」
「冒険者はいないし、狩人もそっち手伝わされてるからな」
「何でこんなに農村に働き手が来ないんだ!いつもなら、死肉祭が終わった冒険者がたくさん日雇いに来てくれたのに」
「アンデッドが出るかもしれねえから、夜や少人数での作業ができねえ。
助けてくれ、作物が腐っちまう!!」
これまた人手不足が原因で、実っていても収穫が追い付かない。
結果、街の人々は生活が苦しいままだ。死肉祭は終わったはずなのにと、街のあちこちで不満の声が上がっていた。
それはもちろん、インボウズの下にも届いていた。
しかしインボウズは損失とユリエルの対処で頭が一杯で、それどころではない。
「何ぃ、街を守ってやったのに何を言っとるんじゃ下民共は!
僕ぁ忙しいんだ!」
他の枢機卿の力を借りられなくなった以上、インボウズは手持ちの戦力でユリエルを何とかせねばならない。
しかし郊外にアンデッドが出たため、農村を守るために衛兵の手を割かねばならない。
さらに他家から魔族を押し返すのに聖騎士を貸せと言われたため、今リストリアには本当に最低限の防衛力しか残っていないのだ。
「人手が足りない?冒険者ギルドのマスターに何とかさせろよ!
あいつも溜め込んでるだろ、今使わずにいつ使うんだ!!」
自分を守るために冒険者を大勢殺しておいて、この言い方である。
インボウズには、もはや自分の損失しか見えていない。他のあらゆるところからむしり取って自分の損を埋めることしか、考えていない。
「くそっ……どこから金を巻き上げる?
学園の給料をカットして、教師を間引くか?もっと学生を働かせるか?
それとも、冒険者ギルドを不良冒険者を集めた件で訴えるか?いやしかし、それではユリエル討伐の戦力が……!」
インボウズにとって難しいのは、損失の補填とユリエル討伐を両立しなければならないことだ。
ユリエル討伐のためには、冒険者の人手と軍費がかかる。
そこをケチってユリエルを放置すれば、ユリエルは今回のようなことを何度でも起こすだろう。
そうなればインボウズは、その賠償をさらに払わされることになる。長期化すればするほど、損が膨らむのだ。
しかし今のインボウズにとって、そのための出費すら鳥肌が立つほど恐ろしい。
こんなに資産が減ったのは初めてで、これ以上減ると思うだけで全身から冷や汗が出て震えてくる。
強い聖騎士を投入しようにも、賠償の一部として他家に貸してしまっている。
「ぐぬぬぬ……どうにか、出費を抑えてユリエルを討つ手はないものか!」
堂々巡りの思考で頭が沸騰しそうなインボウズに、オニデスが声をかけた。
「あります……ゴウヨック殿さえ納得させられれば」
「何ぃ!すぐ聞かせろ!!」
インボウズは、狡猾な鬼の部下の提言に耳を傾けた。
学園では、アノンがいよいよ追い詰められていた。
死肉祭で十分な量の解毒剤を供出できなかったことを、ティエンヌたちばかりか他の良家出身の令嬢からも徹底的に責め抜かれている。
「あなたのせいで、うちの領兵もたくさん死んだのよ!」
「下賤のくせに、体を張った働きもできないなんて、どうしようもないわね!」
「わたくしたちはあんなにお金を出して支援したのに、あなたの働きはいくら分なの?立場を分かりなさいよ!」
自分たちが金しか出さなかったせいで解毒剤が暴騰したと分からない令嬢たちは、被った損失の鬱憤をアノンにぶつける。
アノンは多くの令嬢たちの共有奴隷のように働かされ、疲れ果ててミスをするとさらに責められるという悪循環に陥っていた。
それを、ミザリーはホクホク顔で見つめていた。
「ああ~、あと少しでぇ……あの子はワタクチのものですわぁ~。
そして、ワタクチが聖女に!」
ミザリーがお菓子を口一杯に頬張ったままニターッと笑うと、口の端から食べカスがボロボロと零れ落ちる。
しかしミザリーは、それを見苦しいとは思わない。
むしろ、富貴の証として誇ってすらいた。
「高貴な立場には、人の手本となれる者がなるべきですわ。
常に飢えることなく生きる悦びに満ち、教会の示す楽園を体現するワタクチこそ、聖女として人を導くべきなのよ。
あーんな痩せて貧乏な娘など、聖女になってはいけませぇん!」
その富貴のために多くの人が困窮し喘いでいることなど、ミザリーにはどこ吹く風だ。
「さあ、そろそろ学級会で断罪して、ふさわしくないモノをはがしてあげましょう。
どんな顔して謝るか、楽しみですわぁ~!」
しかし、胸躍らせるミザリーに、どことなく浮かない顔のティエンヌが声をかけた。
「ねえ……アノンのこと、ちょっと提案があるんだけど」
ミザリーは、少し残念に思った。
アノンのことをティエンヌも魔力タンクとして狙っているのは、知っていた。そしてティエンヌが欲しがったら、自分に抗う力がないことも。
……だが、ティエンヌの浮かない顔はその罪悪感などではなかった。
「お父様がね……アノンを使いたいんだって。
あたしの魔力タンクじゃなくて、さ」
ミザリーは、ついポカンと口を開けてお菓子クズを落とした。
どうやらアノンは、インボウズがもっと別の使い方をするらしい。つまり、ティエンヌの魔力タンクにもならないということ。
「あんたのお父さんとも、話をつけたらしいわ。
代わりにあんたたちに差し出すものも決めたって。
それに、これならアノンは学級会なんてチンケな所じゃなくて、もーっと大々的に街のみんなの前で断罪できるわ!」
「あら~、それはそれは!」
ミザリーの口元が、三日月のように上がる。
ティエンヌやミザリーにとって、弱者の悲鳴は蜜の味だ。自分たちの優越感を、たまらなく感じられるから。
それを追加してくれるなら、アノン自身はもらえなくても溜飲は下がる。
「さあて、お友達のユリエルの分まで、役に立ってもらおっか。
いや、むしろ……あんたがユリエルの尻拭いをするのよ!」
ティエンヌは、獲物を見つけた猫のように残虐に牙をむいた。
数日後、アノンは街の有力者が集まる説明会の場に呼ばれた。そこには、解毒剤を買おうとして大損した令嬢たちの身内もいた。
ここでアノンは、解毒剤不足の元凶として槍玉に挙げられた。
「こいつよ!こいつが怠けたせいで、解毒剤が足りなかったんだわ!」
「こいつが責任者なのに働かなかったから、クラスの目標に届かなかったのよ!」
そう言う令嬢たちは金を出すばかりでほとんど働いていないのだが、金はしっかり出したので働いた気になっている。
そのせいで貧しい神官たちにどれだけ無茶なノルマを押し付けることになったか、考えもしない。
だた自分のせいじゃないと憤り、悪者を作って叩いている。
アノンはもう身も心もボロボロで、ただ泣いて平身低頭謝るばかりだ。
「すみません……すみません!!皆様に、ご迷惑をおかけして!
一生懸命、やったつもりでした!それでも、できなかったのは……!」
アノンがあまりにやつれた姿でどこまでも素直に謝るので、聴衆の中には許そうかと言う者も出た。
しかしここで、ティエンヌが仕掛けた。
「はいはーい、ここで、こいつの化けの皮をはぎたいと思いまーす。
こいつ、素直に見えるけどね、腹の中はそんなんじゃないのよ。今から、分かるように見せてあげるわ!」
「へ……な、何を……?」
いきなりアノンはおさげを掴まれて引っ張り上げられ、抵抗する間もなくみぞおちにミザリーの体重をかけた拳が刺さる。
「ぐえっ!?……おぶううぅ!!」
胃に直撃する拳に、アノンはたまらず嘔吐した。
ざわめく会場の中、ティエンヌは吐物を見てわざとらしく驚いた。
「ほらほら御覧になってぇ~!
これ、スポンジケーキじゃない?季節外れの果物もあるわ。どうしてこんな高級品が、こいつのお腹にあったのかしら~?」
(ど、どうしてって……これはさっき、ミザリーが食べてって……)
アノンは驚いて説明しようとするが、まだ吐き気で声が出せない。
アノンが食べた高級フルーツケーキは、ミザリーからの差し入れだ。辛い時には甘い物でも食べなさいと、仏のような優しい顔でくれたのに……。
訳が分からないアノンの前で、ティエンヌが声を張り上げる。
「見苦しくてごめんなさいねぇ。
でもこいつ、こうでもしないと尻尾を出さないから!」
ティエンヌは、いかにもおどろおどろしい口調で告げた。
「実はね、こいつ、作った解毒剤を横流しして私腹を肥やしてたのよ!
あ、肥えてはいないわね。だってこいつ、周りの目を欺くのと食べる楽しみのために、わざと吐いて太らないようにしてたから。
こいつはね、バカ高いものを食べるためだけに、みんなの大事な解毒剤を売り払って汚物に変えたのよ!!」
「な、何だとおおぉ!!?」
途端に、会場にすさまじい怒りが湧き上がる。
雷のような怒号の中、アノンは酸っぱい口をぱくぱくさせていた。
「ち、違う……私、そんな事してな……ぶぎゅ!!」
アノンの反論は遮られ、後ろから頭を掴まれてゲロだらけの床に叩きつけられた。
こうなるともう、アノンの味方など誰もいない。事前にこれを知らされていた令嬢はスケープゴートが欲しくてたまらないし、知らされていなかった立場の弱い神官は巻き込みを恐れて動けない。
「お、お願い……聞いて……ご、誤解……。
私、そんなことして……ない……本当に……!」
「うるせえ!!証拠があるのにまだ喚くか!」
「ふてえ女だ!かわいそうとか思って損したぜ!!」
アノンのような清貧そうな孤児院出の子が、庶民には手が出ないものを吐いたこと……それは一般人にとって、紛れもない証拠に見えた。
そこでティエンヌは、しおらしく聴衆に頭を下げて見せた。
「皆さま、ありがとうございます。
これでもう、この極悪女も言い訳はできないでしょう!
つきましては、お父様にこの女を暴食の罪で破門していただいて、責任を取らせる所存です!」
「ウオオオォーッ!破門だーっ!!」
あっという間に、会場全体から破門コールが巻き起こる。もはやアノンに下される理不尽な裁きに、異論を唱えられる者はいない。
しかしそこに、別の疑問が投げかけられた。
「けどよ、責任取らすってのはどうするんだ?
不正に得た金を、そいつは食いつぶしちまったんだろ。だったらもう、そいつから絞り取れるものなんて……」
そこで、会場のドアが開いて厳かに踏み入って来た者がある。
その姿に、聴衆たちは驚いて静まり返った。
入ってきたのは恐れ多くも枢機卿、インボウズ・オトシイレールその人だった。
「ティエンヌよ、大儀であった。
ここからは、この僕が説明しよう!」
インボウズは得意げに壇上に上がると、いかめしい顔で説明した。
「諸君らの予想通り、この女から金を取り戻すことはできん。バレても償わぬつもりだったのじゃろう。
だが、そんな事は僕と神が許さん!
ゆえにこの女は、魔女ユリエルに放つ聖呪の生贄となってもらう。神の力を受けた肉体と魂そのもので、払ってもらうとしよう」
聖呪、それは聖女や聖騎士を生贄に放つ、神の力を使った呪いである。
神の力を受けた者を破門し、空の器となったそれに神罰の呪いを溜め、対象を害せる強さになったら解き放つ。
神の力を受けた者を一人潰す代わりに、対象は甚大なダメージを受ける。
生贄となった者は想像を絶する苦痛を味わい、魔力も体力も生命力まで絞り尽くされて死ぬ。
あまりに非人道的であるのと、生贄より対象が圧倒的に強いと効きが悪いため、使われることは滅多にない。
だが、潰していい聖女がいるなら話は別だ。
インボウズはアノンを使って聖呪を行い、ユリエルを滅することにしたのだ。
アノンの破門は速やかに行われ、アノンは汚い荷車に乗せられて黒く染まった聖印章を晒し、市中引き回しにされた。
「死ねぇ魔女め!!」
「てめえのせいで、どれだけ人が死んだと思ってんだ!?」
「地獄に落ちろ!!」
方々から人々の罵声が浴びせられ、石やゴミが飛んでくる。アノンにはもう、抗う力も逃げる術も残されていなかった。
あれから何も食べさせてもらえず、襲い来る空腹と苦痛の中で、アノンはただ現実に打ちのめされていた。
(なぜ……どうして……私は、そんなに悪い事をしたの?
一生懸命頑張って、善意に応えようと必死に努力して、一人であんなに薬を作り続けて……その報いが、これ?)
アノンは秋晴れの空を見上げ、涙に濡れた目で祈りをささげた。
(ああ、神様……これが、ふさわしい報いなのでしょうか!?
私は、信仰に誠を尽くしました!なのに……これも疑ってはならぬとおっしゃるのですか!神よ……貴方は本当に、教え通りの御方なのですか?)
いくら祈っても、天は何も答えない。
それが、何より雄弁な答えのような気がした。
その間にも、聖呪の準備は着々と進められた。
聖呪には生贄の同意も必要なのだが、アノンに拒むことはできなかった。拒めば、アノンが守ってきた孤児院出の神官たちが奴隷にされるからだ。
絶望で屍のようになったアノンの体に、呪印が刻まれていく。
「フヒヒヒッ!素晴らしい案だよ、オニデス君。
神でもなければ聖呪を逃れることはできない。そしてアノンならば、ユリエルとさほど実力が変わらん。
大事なお友達からの呪いで……これでユリエルもおしまいだ!」
「ありがとうございます。これこそ、活かした人の使い方です」
インボウズは、とことん邪悪に嘲笑う。
この方法ならば、インボウズはわざわざ戦力を整える必要がない。聖呪が放たれたのを確認してから、ダンジョンを落とすだけだ。
おまけにアノンを悪女に仕立ててティエンヌが断罪することで、人々の不満をアノンに向け、自分はヒーローになれた。
一石で何鳥生まれるか分からない、ウルトラCだ。
そのうえ、逃げたユリエルへの意趣返しにもなる。
「ヒーッヒッヒッヒ!ユリエルにはたくさん勉強させてもらったから、お礼をしなくちゃねえ。
下手に抗えば大切な人も地獄に落ちるって、教えてあげるよ!
さーて、アノンはもっともっと苦しめて呪いを引き出してやらなくちゃ。呪いを発動させる日まで、殴りたい奴はいくらでもさせていいぞ!」
呪いの効果を高めると言う建前で、やる方はただ不満と怒りをぶつけたくて、アノンは日々痛めつけられる。
だが、聖呪発動直前に来た人物だけは違った。
「……ひでえ有様だ。
アノンよ、おまえこれでいいと思ってんのか?ユリエルが同じように陥れられて、そのユリエルを自分の手で殺すなんざ……人が受け入れていい事じゃねえ!」
その人物は、ユリエルの罪もアノンの罪も信じなかった。
そして、それでも苦痛から憎しみに囚われかけているアノンに、哀れみを込めてささやいた。
「本当に心苦しいが、今おまえを助けてやることはできん。
だが、おまえと友の命を繋ぐ方法なら教えてやる。
ユリエルへの呪文を書く時、ユリエルが破門された一番初めの罪を理由としろ。もしそれが正しければ聖呪は飛んでいくが、違ったら……そういうこった」
その言葉に、アノンの脳裏にユリエルの姿が浮かんだ。
突然破門されて、必死に悪い事はしていないと反論していたユリエル。最後の別れに、ティエンヌに心を許さないよう警告していた。
(ユリエル……そうか、あなたも……!)
アノンのげっそりとこけた頬に、涙が伝った。
やがて聖呪発動の日が来て、拷問官がアノンの前に禍々しい紋様で囲まれた神との契約書を置く。
「さあ、ここにユリエルの許されざる罪をてめえの血でもって記せ!」
アノンは、意を決して書いた。
<邪淫の罪に染まりながら純潔とうそぶき、偽りのために教会に背き数多の人を殺した罪人ユリエル。かの者を、この身の全てをもって誅滅せん。>
拷問感は一読し、うなずいた。
「よし、間違いないな!せいぜい償えよ」
その言葉を最後に、アノンは大聖堂の地下に幽閉された。これからは聖呪が完遂するまで、死ぬこともできず苦しみを呪いに変え続けるのだ。
……この文面で聖呪がきちんと放たれるか、事情を知っている審問官が見れば分かっただろう。
だが下っ端の拷問官は、そんなこと知る由もない。
インボウズは他のことが忙しくて、拷問官の報告だけでうまくいったとほくそ笑んだ。
アノンは逃げられませんでしたが、インボウズの救いようのない陰謀は最後の一手だけは阻止できました。
聖呪は事実に基づいた神との契約、対象の条件が違えば……。
そして街にわずかながらユリエルの真実を知る者がいたおかげで、ユリエルの最悪の事態は免れました。
この人物の正体は、次回明かされます。
そして次回は再びざまぁ、ただし悪人の一部は前よりホクホクしている。