54.堕ちた聖者の嘆き
ついに、ユリエルの真実が証拠を持って世に晒される時!
聖者落としのダンジョンの奥で、偽れぬ純潔の証が現れる!
ダラク討伐に気勢を上げる聖騎士たちの前に立ち塞がったのは、これまで侵されることがなかったかつての聖なる存在でした。
そして彼自身も、教会のこんな現状を知ったら死んでも死にきれないよ!
上の不穏な喧騒をよそに、聖者落としのダンジョン攻略は進んでいた。
教会総本山から届いた物資は最優先で最前線の聖騎士たちに届けられ、聖騎士たちはさらに深く進攻する。
今年は参加する聖騎士の数が多いため、例年より深く攻め込んでいる。
「気をつけろ、ここから先は十年以上前の地図しかないぞ」
「つっても、あと3階層行ったら地図なんかないだろ」
「ああ、前人未踏のエリアに入る!
警戒はせにゃならんが、ちょっとわくわくするな!」
上の思惑はいろいろあれど、現場の聖騎士たちは正義感が強く忠実で、戦いに真面目に取り組んでいる奴が多い。
そんな彼らにとって、死を冒涜する邪悪の根城をここまで押し込めるのは、間違いなく快挙であり祝うべきことだ。
「オトシイレール卿曰く、できればこのまま攻略し、落としてしまえとのことだ」
「へえ、歴代のやる気のない枢機卿より話が分かるじゃないか!」
「まあ、今年はいつもよりずっと人が集まったからな。こういうのは、できる時にやっとけって話だろ」
「心なしか、敵の抵抗も例年より弱い気がする。
叩き潰すには、またとない好機ってことか」
聖騎士たちは、これまでにない戦果に意気上がっていた。
もしかしたら自分たちが、ここに都市を築いた教会の悲願を達成することになるかもしれない。
古より人々を脅かし続ける忌まわしき高位の吸血鬼、ダラク討伐を成し遂げられるかもしれない。
「……これで、人々の生活も少しは楽になるかねえ」
「ああ、邪悪の大元を倒せば、きっと世の中明るくなるさ!」
聖騎士たちは、そう信じて己を奮い立たせていた。
この戦いで人々が苦しい思いをしているのは、知っている。特に今年は戦の動員数が多いため、一般人にしわ寄せが行っている。
いや、上の階層を維持するのもいつもより苦しそうだ。
下の物資を届けに来る者たちの顔を見れば、それが分かる。進軍が滞って時がたつにつれ、どんどん悲壮な希望が強くなっていく。
ここまでしているんだから、どうか必ず悲願を果たしてくれと。
届けに来る者自身も、時々変わっている。聖騎士たちを見るなりボロボロと涙をこぼして、どうか前任者の仇を取ってくださいと祈る。
「……どうも、解毒剤の不足と冒険者の横暴が原因で、無駄な争いが起こっているようだ」
「早く攻略したいのはやまやまだが、こっちも解毒のメダリオンが届くまで無茶はできなかったし」
「とにかく、早く攻略してダラクを倒すことだ。
そうして戦い自体を終わらせれば、皆の苦しみも終わる!」
聖騎士たちは使命感に燃え、打倒ダラクをさらに固く誓う。
そして、その後に控えている小悪党のことも……。
「そう言えば、解毒剤の不足は破門されて反逆した元聖女が原因らしいぞ。ほら、虫けらのダンジョンを乗っ取ったとかいう」
「ああ、なめてかかったらワークロコダイルと手を組んでたとかいう。
……ったく、聖女がワニに股を開いて反逆するとか世も末だな!」
ユリエルの行いを嘆く者が多い一方で、静かにこう呟く者もいた。
「全く、ただでさえ上の強欲さで足並みが揃わんのに、下までこう堕落されてはかなわんわい!」
「せめて、直接人を傷つけん程度に自重できんものか……」
地位の高い聖騎士の中には、教会上層部の腐敗を目の当たりにし、それを嘆く者もいる。
ただ、それでも教会という組織が人を守る力は必要と判断し、主の強欲に閉口しつつも世のため人のため邪悪と戦っているのだ。
「……まあ、魔を討って戦を終わらせれば、民の負担も減るじゃろ」
「教会の改革は、その後か。
ただでさえ戦争の利権は不正の温床になりやすいし、まずそれを除かねば。戦に割く力が戻れば、不正を暴く余裕も生まれよう」
見えている世界と信じるものの細かな差はあれど、皆がこの勝利の先に希望を見出していた。
ユリエルのことも、世のために討つべき悪と信じていた。
それが覆されるなど、夢にも思っていなかった。
強固な信仰と信念の下進軍は続き、ついに聖騎士一行は前人未踏の最深部に入った。
「ようやくここまで来た!ダンジョンの深さはどうだ?」
「変化ありません……これなら、本当にいけるかも!」
ダンジョンの情報を見続けていた若い鑑定官が、弾けるような笑顔になる。終わりが見えたと思ったのだろう。
この若い鑑定官は、本来こんなに深く潜るはずではなかった。しかし本来聖騎士に同行するはずの高位鑑定官が来ないため、高位の鑑定魔道具を持たされてここにいる。
「すごい……この僕が、歴史の立会人になれるなんて!
しっかり鑑定して、皆さまの勝利をサポートします!」
すっかり興奮している若い鑑定官を、ベテランの聖騎士がたしなめた。
「こらこら、まだ油断するんじゃない。
……どうも、うまくいきすぎている気がするんだ。
例年ここまで潜る前に我々を阻む、グールジェネラルやリッチのボスがまだ出てこない。固まって奇襲をかけてくる可能性がある。
君は周りをしっかり見て、それに備えるんだ!」
「はい!魔の惑わしになんか、負けません!」
若い鑑定官は、元気よく返事をした。
自分には、総本山から借りている高位の鑑定の魔道具がある。それには、簡易だが真偽判定の機能もついている。
この真実を見抜く目があれば、それの示す真実に従って行動すれば、何も心配することはない。
若い鑑定官は、幼気な目をしてそう信じていた。
聖騎士の一行は、大きな門にたどり着いた。
「これは、ボス部屋か」
「最深部まで残り2階層です。大方、ここが最終防衛ラインであり、一気に勝負を仕掛けてくるものと思われます」
門には場違いな天使のレリーフが彫られ、教会の光を失った聖印章が逆さにかけられていた。
これほど邪悪なダンジョンの深部なのに、荘厳ささえ感じられる佇まいだ。
それを見て、誰かが呟いた。
「そう言や、ここは昔、名高い聖者様が命を落とされたと聞く。
もしや、ここはその魂を封印して……」
すると、別の誰かが感慨深げに呟いた。
「死者を穢し利用するこのダンジョンでも、聖者様だけは魔に染められなかったか。
きっと聖者様の魂は、解放を待っていらっしゃることだろう。ご遺体もあれば、確保してここから出して差し上げねば」
それが信心からの言葉か手柄欲しさかは、分からない。
団長であるインボウズ配下の聖騎士は、門の向こうを見据えて言った。
「フン、邪悪を討つ最終決戦にふさわしい場所だ。
皆、心してかかれよ!今こそ、この地に巣食いし邪を払う時!おのおのの刃に信仰を映し、悪を討つ光となれ!!」
「オオッ!!」
聖騎士たちはそれぞれの得物を天に掲げ、祈りをささげた。
すると、鎧の胸についている聖印章がまばゆい光を放ち、それぞれの武器が白く清らかな光をまとった。
神の加護により、強力な光を帯びたのだ。
「さあ、今こそ吸血暗黒爵ダラクを滅する時!
神よ、ご照覧あれ!!行くぞ!!」
聖騎士たちは、勇んで門をくぐった。
中は、闘技場のような円形のだだっ広い空間になっていた。
その一番奥には、目隠しをした黒いカソックコートの男が立っている。その周りには、コウモリの羽の生えた目玉がいくつも飛び回っている。
「ヘルズアイデーモン、ミツメルか……拍子抜けだな!」
こいつは聖者落としのダンジョン幹部として、元々名が知れている。だがこいつは敵の監視や分析が得意なタイプで、戦闘はそれほど強くない。
だがこれだけの数の聖騎士を前に、ミツメルに動揺はない。
むしろ歓迎するとでもいうように、ミツメルは仰々しく両腕を広げた。
「腐り汚れし教会の犬よ、よくぞここまで踏み込んできた。
だが、ここは裁きの場!
貴様らは、貴様らの信じる者の行いにより地獄に落ちる。ないがしろにされた真実、侮って貶められた者の血の報いを受けるが良い!!」
聖騎士たちは、その言葉の意味がよく分からなかった。
「何だと、それは我らの言うことだ!」
「ほう……ならばこれも、偽りと斬り払えるかな?」
ミツメルが挑発的に言い放つと同時に、広場の中央に巨大な魔方陣が浮かび上がった。
聖騎士たちの一部が止めようと魔法を放つも、そこから噴き出すとてつもない瘴気と魔力にかき消されてしまう。
あれよあれよという間に、魔法陣から何かがせり上がってきた。
頭上には闇をまとった光輪、長い白髪と白髭、そして身にまとうは純白の聖衣。手には、失われた宝物として知られる聖杖が握られている。
聖騎士たちは、思わず息を飲んだ。
こんな魔族がいるなんて、聞いていない。いや、それだけならこれまで出てこなかったと言えば説明はつく。
しかし、聖騎士たちは肌で感じていた。
この魔族が放つ、強力な光の力を。
これでは、まるで……。
戸惑う聖騎士たちの沈黙を、若い鑑定官の悲鳴が破った。
「ああ……そんな……聖者様なのですか!!?」
名前:イマシメル
種族:ホーリーリッチ 所属:聖者落としのダンジョン 属性:光
職業:賢者、ダンジョンボス(聖者落としのダンジョン)
レベル:85 体力:1570 魔力:2240 状態:強化(純潔なる神器の血)
イマシメル……それは、かつてこのダンジョンで命を落とした聖者の名だ。
主神への信仰を各地に広めて歩き、その旅の中で多くの魔を討ったと、聖人教会の偉人として語り継がれている。
そのイマシメルが、魔の手下にされている。
若い鑑定官がこの事実を伝えると、聖騎士たちは驚愕した。
「な、何だと……これまで、そんな情報は……!」
「当たり前だ、今年ようやく魔化させることができたのだから」
ミツメルが、不気味に笑って言った。
「どうしてか、知りたいか?
いいだろう、ここで絶望に打ちのめされるおまえたちには、知る権利がある。侵されざる聖者の骸が、なぜ今になって侵されたのか。
我々が何を手に入れ、そしてなぜそれが手に入ったのか!!」
ミツメルの目玉たちが一斉に宙を舞い、目から光を出して映像を映し出した。
『……どうか、教会を倒すのに力をお貸しください!
そして願わくば私の純潔を証明し、教会を盲信する者たちにも鉄槌を!!』
『ガッハッハ!!何と……本当に処女ではないか!!しかも、神が手を引いたゆえの圧倒的な魔力容量……これは使えるぞ!!』
『よろしくお願いします、どうか教会に思い知らせるために私の血をお使いください。
それが、私の純潔の証明になるならば!』
それは、ユリエルが純潔を証明するために、ダラクたち魔族に血を提供するシーンのダイジェストだ。
ユリエルは魔王軍と接触し、自分の純潔を証明する方法を求めた。
魔族たちは高性能な魔法や呪いの触媒としてユリエルの血を求め、相互に利益ある取引が成立してしまった。
そしてダラクは手に入れた純潔なる聖女の血で、古の聖者を魔に引きずり込んだ。
これを目の当たりにして、聖騎士たちは愕然とした。
「な、何てものを敵に回してくれたんだ……!」
一人が、震える声で呟く。
神の力を受けた処女を敵に奪われてはならない、聖騎士たちの間では常識だ。だから処女の聖女や聖騎士は、必ず守るか敵の手に落ちる前に殺すか姦通せねばならない。
その血が魔族の手に渡れば、どう悪用されるか分からないから。
しかし、今回はそれが起こってしまった。
いや、現役ではなく破門されて神の力を失った元聖女だ。だがその方が触媒として優秀だなどとは、知らなかった。
これまでそのような事例がなかったか、あるいは政治的な不名誉のためになかったことにされたか……。
今回だって、認めたら教会の信用を揺るがす一大事である。
「ユ、ユリエルって……あの、邪淫で破門された人ですよね!?
でも、それが処女って……どういうことですか!純潔なる神器の血って……ああ、やっぱり……処女からしか採れないヤツじゃないですかぁ!!」
若い鑑定官が、必死に鑑定しながら泣き叫んでいる。
「そ、そうだ……審問!……あれ、真の色……じゃあ……!
何ですか!どういうことなんですか!?説明してくださいいいぃ!!!」
この鑑定官以外にも何人かの聖騎士が審問眼を発動しているが、誰が見てもどれだけ深く探ろうとしても、真という結果しか出てこない。
それが示す事実は、ただ一つ。
ユリエルに着せられた邪淫の罪は、偽り。
そしてユリエルは処女のまま追放され、全く正しい事を主張して教会に抵抗し、魔と手を組んでしまった。
結果、その血が悪用されて聖者が魔に堕とされてしまった。
「ひどい話……オトシイレール卿には、必ず責任取ってもらうから!」
女聖騎士の一人が叫んだ。
「そうだぞ!こんな事になって、どれだけの人が苦しんだか!!」
他の聖騎士からも、非難の声が上がる。
実際、とんでもないことだ。聖女を冤罪で貶めるばかりか、それを正当に晴らす機会を奪って魔に走らせるなどと。
あまつさえ、その偽りの罪を叩くことを正義と喧伝し、何も知らない人々を戦わせて死なせるなどと。
とどめに、彼女の何としても濡れ衣を晴らしたい当たり前の意志で、侵されざる聖者の魂をも魔の手下に堕とすなどと。
どこからどう見ても、許されざる所業だ。
……と思う者が、多数で上役なら良かったのだ。
この中で団長のインボウズ配下の聖騎士は、表情の読めぬヘルムごしに言った。
「なるほど……この件は必ずや。オトシイレール卿に奏上いたそう」
「奏上するより、捕らえるのが先ではなくて!?」
清廉な女聖騎士が叫ぶと、団長は冷たく、かつ威圧的に言い放った。
「敵を倒してもおらんのに、今から後のことを語るでないわ!それにこの先を判断するのは、我らの仕事ではない!
そんな事より、今は目の前の敵に集中せよ。
よもや、魔境で見たものを民の命より優先することはあるまいな!?」
要するに、今はユリエルのことは置いておいて、さっさと聖者の成れの果てを倒せというのだ。
この命令は、今は正しい。
このボスを倒さないと部屋から出られないし、自分たちがここで倒さねば後々こいつがどれだけ被害を出すか分からない。
清廉な騎士たちは、モヤモヤしながらも古の聖者を囲み刃を向けた。
と、いきなりイマシメルを中心に闇の衝撃波が広がった。
「バッカモ~ン!!」
老翁の怒声とともに、周りにいた聖騎士の半分ほどが吹っ飛ぶ。残り半分も、ビリビリと肌で感じるような威圧に思わず固まってしまった。
そうして聖騎士たちの動きを止め、イマシメルはゆっくりと顔を上げた。
青白い肌に赤黒い血管を浮かせた顔は、張り裂けそうな悲憤に満ちていた。
「何と嘆かわしい……偽りの罪で、聖女を敵に変えるとは!
それで、これほど多くの民を苦しめるとは!
儂は、こんな事のために教えを広めて歩いたのではない!!」
イマシメルは、すさまじい形相で吼えた。その口はあまりの怒りと呆れと失望にくわっと開き、目からはどす黒い血の涙が流れている。
「おお、何と情けない……悪に立ち向かい人々を守るのが教会ではなかったか!誠実を是とし、人々に奉仕するのが聖職者ではなかったか!
……儂は、ずっとそれを信じてこんなダンジョンの底で耐えておったのに。
今の上層部は、一体どうなっておる!?
このような仕打ち、呆れて物も言えんわ!!」
イマシメルは確かに、ダンジョンの魔物となりダラクに支配されている。
しかし、強靭な古の聖者の意識はしっかり残っていた。己の身に起こったこととその原因も、しっかり審問眼で真偽を確かめた。
そして今、古の聖者は、生前経験がないほど怒りを燃やしていた。
世のことも人のことも考えず、無道を通す今の枢機卿が憎い。そこまでのことがあったと知りながら、まだその枢機卿に従う聖騎士たちが腹立たしい。
まだ教会がここまで腐っていなかった頃の、使命に燃えていた古の聖者は、今の教会のこの有様が許せなかった。
「貴様ら……よくこんな事を世に通したな。恥を知れ!!」
イマシメルの叱責が、不浄の墓所を震わせる。
良心ある聖騎士たちは、返す言葉もなかった。
自分たちが戴いている教会トップの横暴、そして嘘に嘘を重ねる悪辣な対処により、古の聖者は人の敵にされてしまったのだ。
その悔しさと嘆きは、どれほどのものだろう。
教会がより多くの人を救えるように身を粉にして働き、最期はその志に殉じて命を散らしたというのに。
その教会の所業がこれでは。
だがインボウズ配下の団長は、不遜に冷酷に言い放つ。
「それは誠に申し訳ない!
なれば、我々も働きで挽回せねばなりませんなぁ。
おっしゃる事はご立派でも、もうダンジョンの支配に抗えぬのでしょう?見苦しいものを見せた償いに、安らかに眠らせて差し上げましょう!」
その言葉が何を意味するか、分からぬイマシメルではない。
イマシメルは後輩のあまりの悪辣さに目が飛び出しそうなほどにらみつけ、痛ましい憤怒とともに言い返した。
「よく分かった……貴様らのようなのが蓋をする限り、世が良くなることはない。
堕落した教会と民には、罰と目覚ましが必要じゃ!
そのためならば、儂はどれだけ誹られようと、真実を伝える魔となろう!人が目を覚ますまで、罰を下し続けよう!
愚かな犬どもよ……堕落した主人と尻尾を振った己を恨むがよい!!」
古の聖者の悲壮な決意に、団長はぎぃっと口元を上げた。
「ほら見よ、これはもう人類の敵でしかない。処分するのは、正義なのだ!!
世のため人のためぇ~……消し去れェ!!」
教会を心から思う古の聖者と、悪意に染まった聖騎士たちは……良心ある聖騎士たちも、もはや相容れることはない。
真実と悪徳、浄化と人命のぶつかり合いが始まった。
ここで登場した若い鑑定官は、本来ここまで来るはずではありませんでした。死肉祭前に虫けらのダンジョンでひっそり退場した、ブリブリアント配下の高位鑑定官が来るはずだったのです。
そっちはインボウズと同じくらい腐敗したクソ野郎に忠誠を誓う配下なので、これくらいの真実には動揺せず、葬り去るための最適解を冷酷にはじき出していたことでしょう。
ユリエルの努力により、人知れず教会軍の陣容が弱まっています。
次回、聖者との戦いの決着は……!




