15.一難去って……
勝負がついたら、目指すは「昨日の敵は今日の友」!
話して分からなくても、ボスを倒せば分からされてくれることはある。力こそ正義ゆえに。
そして、ワニさんたちの事情を聞きます。
人間には理解しがたい状況には、一体何が隠れているのか……。
リーダーのタフクロコダイルガイを見送った後、ワークロコダイルたちはシャーマンの周りに集まってただ祈っていた。
「どうか、勝っておくれ……!」
シャーマンの老母も、ただひたすらに息子の勝利を祈る。
息子がこのダンジョンを勝ち取り、もう大丈夫だと頼もしく迎えに来てくれる時を。
自分たちは、ただ待つことしかできない。これ以上罠に踏み込んで被害を出してしまったら、最悪ここに攻め込んだ意味がなくなってしまう。
ワークロコダイルたちは自分たちも戦いたいのをこらえて、とてつもなく長く感じる静かな時を過ごしていた。
そこに、ザクザクと足音が近づいて来た。
同族の足音ではない……老母は弾かれたように顔を上げた。
「やあ、勝負がついたから呼びに来たよ。
攻撃はしないから、あたしについておいで」
姿を現したのは、美しい女の上半身をしたアラクネだ。しかし人間のように、ビキニアーマーを身に着けてる。
「おまえ……ここのマスターは、アラクネと聞いている。
でも、さっきのマスターとは声が違うねえ」
老母が訝しむと、アラクネはあっけらかんと答えた。
「あはは、あたしはもうマスターじゃないよ!
来れば分かるさ。……あんたたち、守ってもらえるってよ」
その言葉を、ワークロコダイルたちは好意的に解釈した。
きっとタフクロコダイルガイが勝って、このアラクネはマスターではなくなったんだ。自分たちは、安住の地を手に入れたんだ。
それを証明するように、落とし穴と杭が消え、貫かれていた戦士たちが地面の上に放り出された。
「ヤッタ!助カルゾ!!」
ワークロコダイルたちは負傷した仲間を支え、アラクネの後に続いた。この先に、偉大なるチャンピオンの雄姿があると信じて。
しかし、コアルームにあったのは全く逆の光景だった。
地に伏し、夥しい血の海に横たわるタフクロコダイルガイ。その体はぴくりとも動かず、生命の息吹を感じられない。
そして、その傍らに佇む破門聖女。聖女のローブは下半身が血まみれでズボンが派手に破れているが、聖女は平然としている。
ワークロコダイルたちは、呆然とした。
これは一体どういうことだ。偉大なチャンピオンは負けたのか。
これでは、自分たちは……。
固まっているワークロコダイルたちに、破門聖女はくるりと向き直って告げた。
「勝ったのは、私です。
こちらの方も、見事な戦いぶりでした。しかし……見ての通り、この方の死をもって決着となりました。
ですがこの方との約束通り、あなた方のことはダンジョンに受け入れて守りましょう!」
次の瞬間、ワークロコダイルの戦士たちは皆縮こまって地に伏した。
「チャンピオンヲ……バ、化ケ物ダ!」
「勝テル訳ネエ!」
「オ願イダ、許シテクレ!!」
タフクロコダイルガイは、ここ最近は集落でも周辺の魔物相手でも負けなしだったチャンピオンは、ワークロコダイルたちにとって強さの象徴だった。
皆がチャンピオンの強さを崇め、尊敬し、心の支えとしていた。
チャンピオンがいればどんな敵も怖くないと、信じていた。
この力こそ全てのワークロコダイルの群れは、チャンピオンの圧倒的な強さに率いられ、奮い立っていたのだ。
ゆえに、チャンピオンが倒れれば一気に戦意喪失する。
チャンピオンより強い者に敵う訳がないと震え上がり、チャンピオンを倒した者の強さに平伏して服従する。
所詮力と勝ち負けしか信じない者など、こんなものだ。
しかも、普通群れのボスを倒した者は、残った群れを追い散らして縄張りを奪ってしまう。魔物や獣の世界では、そういうものだ。
それを思えば、破門聖女が自分たちを受け入れると言うのは、有り得ないくらい優しい対応だ。
この強さと優しさに、ワークロコダイルの戦士たちは破門聖女を畏怖して崇めた。
このワークロコダイルたちの反応に、ユリエルは内心胸をなでおろした。
(良かった、ちゃんと分からされてくれた!)
復讐だとか言われて襲い掛かられたらどうしようかと思ったが、幸いそうはならなかった。この数に襲われたらと思うと、本当にヒヤヒヤした。
だが、おおむねユリエルの思う方向で落ち着きそうだ。
(すっごい惜しい戦力だったけど……やっぱり殺しといて正解だったわ。
この脳筋共にどっちが上か分からせるには、これが一番だものね)
ユリエルはつくづくそう思って、タフクロコダイルガイの亡骸を見下ろす。
こいつが戦いの中でユリエルの癒しの力を欲したように、ユリエルも本当はこいつを仲間にしたかった。
これほどの戦士がいれば、人間との戦いでどれだけ心強いか。
しかしユリエルは、心を鬼にしてタフクロコダイルガイを殺した。
なぜなら、こいつ自身はユリエルのことを従わせるべき弱者だと思っていたから。本当に死の間際まで、己の敗北に納得していなかったから。
これでは、助けても身中に火種を抱えることになる。
たとえタフクロコダイルガイをダンジョンの支配下に置いて逆らえなくしても、こいつが生きている限り手下や家族はユリエルを軽視し続けるだろう。
こいつは結局ボスを殺しきれない程度の奴なんだと、ユリエルを侮るだろう。
それでは、いずれボスを解放するためだとか言って、ダンジョンの支配から漏れた手下や一族に寝首をかかれかねない。
人間との戦いに集中している間にそうなったら、最悪だ。
それを防ぐために、ユリエルはタフクロコダイルガイを殺さねばならなかった。
とりあえず手を組んで時間をかけて仲を深める、なんて余裕はない。ワークロコダイルたちには、即座に完全降伏してもらわないと困るのだ。
ゆえに、ユリエルはあえて最強の戦士を排除した。
怯えるワークロコダイルたちに、ユリエルは強い口調で言う。
「強き者が至上というなら、おまえたちの最強を倒した私に従いなさい!
私と共に戦うなら、生かしてあげます。
一族を守りたいのでしょう?」
ワークロコダイルの戦士たちは、平伏したままうんうんとうなずく。もはやユリエルに反抗する気など、残っていないようだ。
(よし、これでいい。
最強がいなくなっても、手下がこれだけいれば人間に対する即戦力になる。力では劣っても、数がいて逆らわないこっちの方がいいわ。
数がいれば、怪我した奴と元気な奴を入れ替えて、私が回復して戦わせ続けられるし)
一山越えて手駒も増えて、ユリエルはほーっと安どのため息をついた。
と、そこで突然ユリエルの方に駆けだす者がいた。
「うおおお!!」
戦士ではない、シャーマンの老母だ。老母だけは他の戦士たちと違い、まだユリエルの勝利に納得していないようだった。
思わず尻餅をつきそうになったユリエルの側を走り抜け、老母はタフクロコダイルガイの亡骸にすがりつく。
「お、おまえ……一体どうして負けたんだい!?
おまえの強さは、こんな小娘なんかに……!!」
叱るように喚きながら、息子の亡骸を調べる。
「どういうことだい……魔法を受けた焦げはあるが、こんなのが命に関わるはずがない!大した傷もないし、この血は……。
ああっ!!口と、股から!!」
出血が体内からであることに気づくと、老母は目をむいて叫んだ。
「毒か!?おまえ、毒を使ったな!!
息子は正々堂々戦おうとしたろうに、よくも!!」
食らいつかんばかりに詰め寄る老母に、ユリエルは素直にうなずいた。
「ええ、正解です」
全く悪びれないユリエルの様子に、老母は全身を震わせて慟哭した。
「あああっまたしても!!またしても、人間に……毒などに!!これほど磨き上げた力を、よくもこんな卑怯な手で!!
子らを殺された時に、毒には気をつけろとあれほど言い聞かせたのに……愚か者め!!」
見ている他のワークロコダイルたちからも、嘆きの声が漏れる。
「毒……ウワァ!マタ、ヤラレタノカ!!」
「人間メ!チクショウ!……デモ、負ケチマッタンダ!!」
どうやらワークロコダイルたちは、毒に特別な感情があるらしい。これまでにも毒によって、人間にひどい目に遭わされたようだ。
それゆえ殊更に人間を憎んでいたらしい。
老母は泣き叫びながら、息子の亡骸に拳を叩きつけている。同じ手を二度も食らうのかと、それで負けるとは何事かと、息子に失望し責めている。
さすがにこれでは、タフクロコダイルガイがかわいそうだ。
ユリエルは老母に歩み寄り、ささやいた。
「いいえ、息子さんはきちんと毒を警戒していました。私から物理攻撃を受けないように、私の動きを封じて武器も奪ってきました。
私が毒を送り込めたのはですね……ダンジョンの機密なので、大きな声では言えませんが……」
ユリエルは老母に、自分がやった命懸けの作戦を耳打ちした。
それを聞くと、老母はしんみりとして呟いた。
「そうかい……そりゃ、この子にゃ想像もつかなかったろう。
なるほど、ただ毒を使うんじゃなくて、どうやって毒を送り込むかに工夫を凝らしたか。それは、毒じゃなくて策の勝利だ」
老母は、それで破れたユリエルのズボンに目をやった。
「……痛かったろう。死ぬのは、怖くなかったか?」
「死ぬこと自体は怖いですけどね、世の中にはもっと怖い事があるんですよ。生きて教会に捕まって、一生、無実の罪を着せた奴らのおもちゃになるとか。
それに比べたら、勝利に命を懸けた方が遥かにましです。
お母様は知ってらっしゃるはずですよ。私のような破門聖女が、行き場をなくしてどうなるか」
老母の脳裏に、これまで湿地に現れた破門聖女たちの姿が浮かんだ。
一方的に責め立てられ、現れる人間がことごとく襲い掛かり、いくら己の傷を癒しても一時しのぎにしかならず、最期は絶対に屈しないと叫んで自ら命を絶つ者も……。
「そうかい、あんたも命懸けだったんだねえ。
その覚悟と策が、あんたを勝たせたわけだ」
「ええ、それと……息子さんが私を欲しがって手加減したのも大きいです。
何か仲間の健康を脅かすことがあって、癒し手を欲しているのですか?私が自分を癒すたびに、どんどん生かしてやる方向になって、最後はどうあっても生かす気だったんじゃないですかね。
おかげで、私が死なずに毒が回る時間を稼げましたけど」
それを聞くと、老母はまた泣き崩れた。
「そうだったのかい!ああっあの子は、優しいから……わああぁ!!!」
大切な一族を守るためにユリエルを手に入れようとし、結果死ぬことになった。タフクロコダイルガイが、全力で長の役目を果たそうとした何よりの証だ。
これには、他のワークロコダイルの戦士たちからも嗚咽が漏れた。
「ウオオォ……ボス、ソンナニ俺タチノタメニ!一族ノタメニ!!」
もしタフクロコダイルガイが逆に、一族や怪我人を省みずユリエルを殺していたら、その時こそ確実に勝っていただろう。
守ろうとしたゆえに、負ける……何とも残酷な皮肉だ。
ユリエルは、むせび泣く老母を慰めるように言った。
「どちらが上になるか以外では、話の通じる筋の通った方でした。
だから私たち、戦う前に約束したんです。勝った方が、負けた方の大切なものを守ると。私の大切なものは、もうアラクネちゃんしかいませんけど」
ユリエルが視線を向けると、アラクネは胸を張って言った。
「ユリエルは、ちゃんと約束を守る優しい子だよ。
人間にいいようにされたあたしを救ってくれて、危なくなったら逃がすって約束した。さっきこいつと戦う時に、自分が負けたらあたしを逃がすって約束させた。
だからユリエルは、きちんとあんたたちを守るよ!」
元マスターのアラクネが安心して生きているということは、ユリエルが負けた者をむやみに虐げない証だ。
これは、ワークロコダイルたちの心にも響いた。
この破門聖女に従えば、悪い様にはならないと。
シャーマンの老母も、戦士たちの並ぶ前でユリエルに平伏した。
「分かった、あたしたちの一族はあんたの軍門に降る。
この子が一族を託してもいいと約束したんだ、信じるよ。それに、あたしたちが力を磨くだけじゃ人間に勝てないって分かったからね。
あたしたちの力と引き換えに、あんたの知恵と癒しを分けておくれ!」
ユリエルは、胸を張って力強く答えた。
「ええ、あなた方がここに住むことを、ダンジョンマスターとして許可します。
ですが、私は破門されて教会に狙われています。いずれここには、人間が大勢攻め込んでくるでしょう。
その時は、私と一族のためにその力を振るってください!」
和解は成った。
屈強なワークロコダイルの一族は、ユリエルの頼もしい味方となった。
ワークロコダイルたちには力が、ユリエルには知恵と癒しがあるが、それだけでは仇敵に打ち勝つことはできない。
だが、この二つを組み合わせれば。
ワークロコダイルたちもそれに気づかされた以上、敵対する道理はもうなかった。
話が終わると、ユリエルはワークロコダイルの戦士たちをダンジョンの配下にした。これで、シャーマンを合わせて14人が配下に加わった。
「さて、これであなた方は私たちと共同体です。
マスターの私に逆らうことはできませんし、ダンジョンコアに手を出すこともできません。
ですが、ダンジョンから出て活動することは許可します。でないと、一族をここに連れて来られませんからね」
その言葉に、ワークロコダイルたちは歓喜した。
偉大なるチャンピオンは倒れたが、安住の地という悲願は達せられたのだ。
「オオ、ジャアスグニ子供ラヲ……痛エ!」
体に穴が開いたまま集落に戻ろうとする戦士たちに、ユリエルは声をかけた。
「その前に、怪我をしている方は私の前に集まってください。
そんな体で外で敵に会ったら、戦うのも難しいでしょう。そんな状態の味方は、送り出せません。
今ここで、癒します!」
たちまち、火傷や傷を負った戦士たちがユリエルの前で団子になる。
「そこ、もうちょっと寄って……狭い方が強く癒せるから。
エリアヒール!貫かれた人はまだ残って。もう一発……エリアヒール!」
ダンジョン攻防で負った傷は、あっという間になくなった。この強力な癒しの力に、ワークロコダイルたちは大感激だ。
「へえ、一度にたくさん癒せるのかい。
こりゃ、子供たちが一気に元気になりそうだ!」
「えへへ、聖女なめたらダメですよ~。
エリアヒールを補給なしで5連発、それが聖女になれる最低条件ですから。私、去年の認定試験で7連発できました~!」
気分が良くて、さらっと自慢するユリエル。
もっとも、自身の魔力はさっきの戦いでとうに尽きているのだが……ダンジョンマスターはDPを己の魔力に変換することもできる。
もちろんこれは、ワークロコダイルたちには秘密だ。シャーマンの老母には折りを見て話してもいいが、それ以外は敵に情報を流されかねない。
「解毒も、一度にたくさんできるのかい?」
「ええ、ちょっと魔力消費が多いですけどね。
……そんなにたくさん、必要です?」
ユリエルが尋ねると、老母はにわかに顔を曇らせた。
「ああ、小さい子たちには、今もまともに食べられない子がいる。あたしは体力を回復させることはできても、解毒ができなくてね……数が多くて、命をつなぐので精一杯だ。
薬を作ろうにも、周りの薬草まで汚染されちまって。
人間が、あたしたちの集落の周りに毒をまきやがったんだ!!」
「そんな事が……!」
ユリエルは驚きながらも、考えを巡らせた。
ワークロコダイルの集落は冒険者も滅多に行かない湿地の奥にあり、そこを人が侵略することに意味は見いだせない。
肉や皮が目当てだとしても、汚染されたら品質も売値もガタ落ちだろう。自分たちが肉を食べられるかも怪しい。
どうにも、人間がそんな事をする目的が分からない。
「……ちょっと、詳しい話をお伺いしても?」
これはもしかしたら、面倒ごとになるかもしれない。ユリエルはとにかく状況を把握すべく、ワークロコダイルたちに話を聞くことにした。
話によると、ワークロコダイルたちの集落は、毒によって窮地にある。
ちょっと前に数十人の人間が集落の近くにやって来て、暮らし始めた。人間はこちらを警戒して近づかなかったので、しばらくは様子見が続いた。
しかしある日、人間のキャンプの近くで魚が大量に浮かんだ。水面には、キラキラと輝く油膜が浮いていた。
ワークロコダイルたちがその魚を取って食べたところ、変な味と臭いがして、あっという間に弱い子から体調を崩したという。
小さな子たちの一部は、それで死んでしまった。
さらに、それからその周辺で魚やカエルやヘビが獲れなくなった。獣もなぜか近寄らなくなり、ワークロコダイルたちは食糧に困るようになった。
これが、ワークロコダイルが普段いない浅い場所に出てきた理由である。
幸い、人間たちは毒をまいてから二、三度攻めてきただけで、その後は大人しくしている。しかし、いつまた毒をまかれて大攻勢に出られるか分からない。
戦士たちの体調もすぐれず、このまま集落では暮らしていけない。
そこにユリエルが現れて、教会がダンジョンを守れていないことが発覚したため、一族の命運をかけて攻めてきたという訳だ。
「……そうですか。
それじゃ、とりあえず皆さんにも解毒をかけておきますね。はい集まって……そこ、もっと詰めて!エリアキュアポイズン!」
ワークロコダイルたちを解毒しながら、ユリエルは納得した。
攻め込んできた時から皆微妙に体力が減っていたのは、毒のせいだったのだ。老母の魔力が減っていたのは、常に子供を癒し続けなければいけなかったから。
これなら、ワークロコダイルたちが毒におおげさに反応したのもうなずける。
「そういう事情でしたら、早いとこここに移住した方がいいですね。
さっそくご家族を……お?」
言いかけたところで、ユリエルのダンジョンマスターの本能が新たな侵入者を察知した。しかも、三十人くらいぞろぞろと入ってくる。
「あなたたち、後続部隊とかいます?」
ワークロコダイルたちに尋ねても、皆が首を横に振る。
慌ててダンジョンコアに映して様子を見ると……人間が数十人入ってきていた。
「げっ!?何でいきなりこんな人数……!」
驚くユリエルの側で老母が映像を覗き込み、怒声を上げた。
「あっ……こ、こいつらだ!集落の近くに毒をまいたのは!!」
なんと、攻め込んできたのはワークロコダイルたちの仇敵であった。ワークロコダイルたちは既に、復讐だと騒ぎ立てている。
侵入してきた人間たちも、どう考えてもろくな目的ではないだろう。
ユリエルは大きなため息をつき、ワークロコダイルたちに向き直って声を張り上げた。
「みんな、仇を討って、何としてもこのダンジョンを守るわよ!!」
「ウオオオ!!」
こうしてユリエルたちは、休みもなく次の防衛を強いられることになった。
さあ、防衛戦の連続だ!
そして対人戦だ!!
次回から人間にはキモいシーンが多くなると思われますので、苦手な方はご注意を。