106.望まぬ名声
ちょっとこの後の展開をいろいろ考えていて、遅くなりました。
できるだけ後味の悪くない終わり方にはしたいんですけどね……ゾンビ小説の時もぼやいていたように、自分はバッドエンドを想像する方が得意です。
ゾンビ百人一首のバッドエンド率の高さよ……(汗)
ところで、ゾンビ百人一首が知らぬうちにランキング入りしていましたが、誰か宣伝してくださったのでしょうか?
こっちの更新が遅い時は、暇つぶしにでもお読みください。
今回は、グッドエンドにつなぐための胸糞回!
最悪モテ搾取のあのお方が首を突っ込むので仕方ないね。
薄暗い中に、妖しい明かりが揺らめく。
広い集会場には、姿かたちも種族も様々な魔族たちがひしめいている。
ユリエルたちは久しぶりに、魔王軍集会に訪れた。
今回はユリエルとシャーマンとオリヒメに加え、ミツメルと魔物学の教師も参加している。
それでもまだ参加枠が半分しか埋まっていないのは、ユリエルたちがまだまだ小さな勢力だからか。
しかしユリエルたちがホールに入ると、方々から視線が集中した。
最初に来た時も別の意味で注目されたが、今はそれだけ知名度が上がったということだ。
だが、それが心地よい視線だけではないことも感じ取れた。
「……あれぇ、いやらしい目が多いでありんすねえ。
わっちはいいとして、ユリエルにはいただけませんえ」
ずっといやらしい目に晒され怯えていたオリヒメは、ユリエルに向けられるそれを敏感に感じ取った。
そして、わざとしなを作ってその視線を引き受けた。
「何だろう……強力だから嫁にしたいとか?」
「なくはないが、あたしゃ違うと思うよ。
本気で自陣営に引き込みたいなら、もうちょっと取り繕うはずだ」
どうも、ユリエルが思っていたのと別の方向で注目している奴がいる。少なくともこれは、強化をくれた恩人に向けるものではない。
ユリエルは、かすかに背筋が寒くなった。
しかし、ここで引き返す訳にはいかない。
(大丈夫……前の騒ぎで、私が魃姫様の配下に入ったことは知られてるはず。だからきっと、簡単には手を出せない。
そんなことより、もっと人間と戦う力を集めなきゃ!)
魔族なら人間より怖くないと、ユリエルは己に言い聞かせた。
そして、己を逃がさぬよう足早に席に着いた。
魔王軍集会は、死肉祭の報告から始まった。
毎年この時期の集会は、死肉祭で真っ向から人間と戦った聖者落としのダンジョンマスター、ダラクが花形である。
しかも今回の死肉祭では、例年にない大戦果を挙げることができた。
「皆さまのご支援により、今回はなんと26人もの聖騎士を討ち取ることができました!
冒険者や兵士の被害も、例年の三倍に達しようかというところです。おかげで、我が兵力は戦う前より増強されております。
このような戦果をご報告できたこと、光栄の至りであります!」
ダラクは胸を張り、得意げに発表している。
「古の聖者の魔化にも成功し、教会のクズ共に絶望を叩きつけてやりました。
特にこの件で、原因が破門聖女ユリエルであるということは人間どもの動揺を誘い、古の聖者が今の聖騎士共と戦う後押しともなりました。
その時の人間どもの無様を、今から御覧に入れましょう!
おいミツメル!」
ダラクに命じられて、ミツメルがその時の映像を流した。
アンデッドとなり、三十人ほどの聖騎士と対峙する古の聖者。今の教会上層部の腐敗に憤り、無実のユリエルを破門したことを激しく責めていた。
そして、それでもインボウズを守ろうとする聖騎士たちを次々と打倒していった。最後には負けてしまったが、頑なな教会盲信勢を恐ろしい程葬った。
さらに、アンデッドの反攻とともにユリエルの真実を見せつけられて阿鼻叫喚の大混乱に陥る人間たち。
人間同士で疑い合い責め合い、面白いように命を散らしていく。
この惨劇に、魔族たちは拍手喝采だ。
「おお、何たる戦果!胸がすくようだ!」
「ざまあみろ人間ども!自分の掘った墓穴に落ちよ!」
近年魔族たちは人間に押されていて、死肉祭もこれまで大した戦果が出なかったため歯がゆい思いをしていた。
今回の大戦果は、それを吹き飛ばした。
そしてそのための影の立役者にも、ダラクは感謝を述べた。
「余がここまでやれたのも、破門聖女ユリエルのおかげです!
元は憎きリストリアの聖女でありながら、その存在は教会を叩きのめす何よりの力となりました。
我らが反抗の礎にして新たな隣人、ユリエルにも拍手を!」
「オオーッ!!」
ダラクの紹介で、ユリエルにも盛大な拍手が向く。
それを浴びて、ユリエルは胸がすく思いだった。
人間は自分が無実であんなになってもちっとも助けに来ないのに、魔族はこんなにも認めて報いてくれる。
やっぱり、自分が幸せに生きるための仲間はこっちだ。
ユリエルは感無量で、自らもダラクに感謝を述べた。
「ありがとうございます。私の真実を広め、認めぬ者を罰していただいて。
いかに真実と力のある血があっても、私一人では何もできませんでした。それをここまでしていただいて、感謝の念に堪えません。
これで、私の無念は少し報われました」
ユリエルの言葉に、ダラクは皮肉っぽく返した。
「別におまえのために戦っている訳ではない。
だが、お互いにとって良かったなら何よりだ」
魔族たちはユリエルのために力を貸し、喜んでくれる訳ではない。そんなこと、ユリエルにも分かっている。
しかしそれでも、ユリエルは感謝をささげた。
魔族の仲間たちは、ユリエルから一方的に搾取して切り捨てようとはしない。人間などより、ずっとましだ。
もっともそれは、ユリエルのバックに魃姫という大物がいるからかもしれないが……そうして守ってくれる人すら、人間にはいなかったのだ。
(……そうだよ!カリヨンやユノだって……結局、私がこんなになっても助けてくれない。
だったら、こっちのほうがずっと実が伴ってるじゃん!)
ユリエルはそう思って、チクリとした心の痛みに蓋をした。死肉祭の映像の中に、ひどく悲しそうな眼をしたカリヨンを見つけて感じたそれに。
ユリエルとダラクのやりとりを皮切りに、今度は他の魔族たちの、ユリエルの血を使った反攻の報告が始まった。
「おう、こっちも感謝しておるぞ!
これで、奪われっ放しだった先祖よりの縄張りを取り戻せた」
「素材目当てに家族を殺して儲けていた連中を、ついに返り討ちにした!」
「これだけ痛めつけておけば、しばらくはダンジョンも一族も安心できる」
人間にとっては予期せぬ悪夢だったが、魔族たちにとってユリエルの血は救いの雨と同じだった。
魔族たちからユリエルに、惜しみない賞賛の声がとぶ。
その声は、ユリエルの傷だらけになった心に最高に心地よく染み渡った。
そら見ろ、自分の真実にはこんなに力があるんだ。人間はそれをないがしろにしたんだから、どうなっても仕方ないんだ。
誠実な者こそ報われる、教会の教え通りじゃないか。
人間がそうじゃなくなったから、そうするユリエルと魔族が救われる。それだけだ。
オリヒメとワークロコダイルのシャーマンも、良かったねと励ましてくれる。
ただ一人、魔物学の教師だけは難しい顔をして冷や汗をだらだら垂らしていたが……ユリエルは、試しに話を振ってみることにした。
「皆さま、この人間は私の教師で、戦って真実を見せて降伏させたものです。
ここで、人間の目からこの現状がどう見えるか、お言葉をいただきましょう!」
いきなり振られて、魔物学の教師はぎょっとした。
しかしすぐに大人しくひざを折り、神妙な顔で述べた。
「愚か、の一言でございます。
貴方がたにとっての聖血と同じように、ユリエルの癒しと知恵は人間を救う大切なものでありました。
それを恩をあだで返して切り捨て、これほどユリエルが正しい状況があってもなお改まらぬなど、言語道断!
私めも囚われて証拠を見るまでその一人だったこと、恥じ入るばかりです」
魔族に寄ったものではないが、人間への呆れと失望が詰まった言葉に、魔族たちは機嫌よく笑った。
その反応に、魔物学の教師はホッとして額の汗を拭った。
今の言葉は、明かせる範囲でのこの男の本心だ。
本当は、ユリエルの心が魔に引かれていくのを止めたくて仕方がない。ユリエルをほめる魔族共の口を、塞いでやりたい。
だが、今そんなことを口に出したら終わりだ。
ならばせめて今は魔族共の機嫌を取って近づき、しっかり観察してユリエルを守ろうと歯を食いしばった。
魔族たちに気づかれてどんなに笑われても構わないと、固く覚悟を決めていた。
結果報告が終わると、これからの作戦を立てるための状況確認が始まった。
「ふむ……個々の戦果は悪くないが、教会の崩壊までには至っておらんのう。
破門聖女の件で教会から人心が離れて統率が失われておれば、一気呵成に攻めるところじゃが……。
ダラクにユリエル、カルメーラよ、そうなるよう工作はしたのじゃな?」
参謀役のキヨモリが、退屈そうに言う。
ユリエルたちに限らず、魔族の多くがこれを期待していた。人間の強固な指揮系統が、これを機に崩れてくれないかと。
しかし、現状そうはなっていない。
これに、魔族たちは少なからず落胆した。
「そうは言っても、余はきちんと真実をばらまいたぞ。
しかし教会は、それを少しでも信じた奴を粛清したのだ」
「あたしも同じだよ!逃げた奴が真実を黙っていられない呪いまでかけたのに、洗脳されたって皆殺しにされちまったね」
「ユリエルだって、体を張って頑張っていたさ。
負け確定の戦に出てまで聖騎士に真実を見せて寝返らせたし、街のわずかな協力者に聖呪で殺されない状況を作らせました。
しかし、それでも……教会への信心を失わせるに至っておりません!」
ダラクとカルメーラは悔しそうに自分たちの努力を述べ、ミツメルはその証拠映像を流した。
ユリエルを邪淫で罰する聖呪が飛ばず、リストリアの人々が抗議した時は、実にうまくいきそうだった。
しかし教会と人々は、ユリエルと裏切った聖騎士がすべて悪い事にしてまたも結束してしまった。
この有様に、キヨモリは呆れてぼやいた。
「押せども上には響かず、かえって揚げ足を取られたか。
敵が愚かなのは良いが、こうも話が通じぬと笑えんな。
しかも、これでユリエルが神敵認定されたとあっては……これから先、人間どもはますます頑なに真実を拒むじゃろう。
この信心を覆すのは、容易ではなかろうな」
その言葉を、ユリエルは奥歯を噛みしめて聞いていた。
キヨモリの言う通りのことが、何よりの問題なのだ。
ユリエルの真実がどんなに確かで動かしがたく、いくらでも証拠をばらまけても、人々がそれを信じなければ意味がない。
人間は、信じたものに従って動く生き物だ。
ユリエルの真実を拒んでどれだけひどい目に遭ってもおかしなことに直面しても、それがそのせいと信じられなければ改まらない。
ただただ嘘のために、ユリエルと戦って死んでいくだけ。
そしてその死が積み重なれば、それはユリエルと魔族たちを責めるための純然たる事実となっていく。
教会は、インボウズは、そういう仕組みを作り上げたのだ。
これでは、ユリエルがいくら真実を叫んでも、醜い嘘つきともっと拒絶され非難されるだけだろう。
ここから、一体どうしろというのか。
それがユリエルと魔族たちに立ち塞がる、最大の問題だった。
と、ここで鈴が転がるような美しい声が響いた。
「ンホ~ホホホ!
それについて、わたぁくしに考えがあぁりますのぉ!」
滑らかで甘く、思わず耳が吸い寄せられる声。はっと目を向けると、揺れる金髪と魅惑のボディラインに目が釘付けになる。
美の権化にして四天王のバンパイアクイーン、美王ディアドラだ。
ユリエルは、内心不快感を覚えながらも、ひざまずいて教えを乞うた。
「どうか、私めにその道をお教えください!
私の真実を守り、偽る者に鉄槌を下すためならば!」
正直ユリエルとしては、こんなモテ搾取女王の力なんか借りたくない。むしろ、差し出してきた手を踏みつけたい。
しかし、他に方法がないならば。
こんなにやってもどうにもならない状況をどうにかするためならば、何でもやれる気分でもあった。
するとディアドラは、歓迎するように素晴らしい笑顔を見せた。
「あらぁ~、素直な子はぁ、大好きよぉ~。
やりぃ方なんか、簡単なこぉとですわぁ~。
人が信じぃないことを叫ぶからぁ、人は拒むぅのです。だぁから、逆にぃ、人が信じぃることに付けぇ込めばよろぉしくってよ~!」
その意味を図りかねるユリエルに、ディアドラは言い放った。
「邪淫の神敵の名声でぇ、敵を誘ってぇ、堕とぉせば良くってよぉ!
みーんなあなぁたの下僕にしてぇ、操ってぇ、殺しておぉしまいなさい!」
ユリエルは、固まった。
ディアドラの言いたいことは、頭では分かる。
人々がユリエルを極上の淫乱だと信じているなら、それが本当のふりをして誘えば人は信じるだろう。
そして下種な奴ほど、欲につられて我を忘れるだろう。
そうやって人間の間に亀裂を入れ、インボウズの首を狙わせるのは、真実を叫ぶよりずっと簡単かもしれない。
少なくとも、真実を叫ぶより多くの人を動かせるだろう。
だって人々はそれを信じ、インボウズがユリエルを汚すための免罪符まで作ったくらいだから。
しかしユリエルは同時に、強烈な嫌悪感を覚えた。
だってそれでは、敵の嘘に屈することになる。
これまでユリエルは、邪淫というインボウズの嘘に全身全霊で抗ってきたのに、それを自分が表面だけでも認めたらどうなってしまうのか。
ああやっぱり、と、人々は思うに違いない。
いくら人間に鉄槌を与えても、それでは本末転倒だ。
だってユリエルは、真実を認めて冤罪を晴らしたいのであって、どんな手段を使ってでも人間を滅ぼしたい訳ではないのに……。
(……あれ、私……何としても、奴らを倒したいんじゃ……?
でも、そのために奴らの言う通りになんて……!)
固まっているユリエルに、ディアドラは言い募る。
「ねーえ、素晴らぁしいでぇしょ?
馬ぁ鹿な人間どぁもは、あなぁたをすごぉく魅力的だぁと思い込ぉんでるのよ。ならぁ、そぉれを餌にぃ、思う存分モテぇればいいの!
そぉして全て奴隷にぃすれば、気分も晴れぇるでしょお」
聞きながら、ユリエルは想像してみた。
淫らな格好でふんぞり返る自分に、欲望しかない目で恵みを乞う人間の男たち。踏んでなじっても、欲に駆られて従うしか考えられない。
復讐の一つの形としては、ありかもしれない。
しかしユリエルは、そんな自分を想像するだけで吐きそうだった。
自分は、そんなになるために戦ってきたんじゃない。
自分を大切にしてくれる一人に純潔を捧げ、決して離れぬ絆で結ばれて幸せに暮らしたいのに。
そのために冤罪を晴らして、正しい目で見てもらいたいのに。
これでは、真逆だ。
自分が憎む何も生まない搾取女に、自分がなってどうする。
たとえ成功率が高く思えても、決して受け入れられない。
「申し訳ありません、美王様……それは、遠慮しておきます。
それで私が汚れてしまったら、私はもう冤罪を晴らすことができません。私は、決着がつくまで処女でいたく……」
「いいじゃない、いればぁ。
人間どもを惑わぁすためにぃ、名声だぁけ使えばぁ」
ディアドラの言葉に、ユリエルはヒュッと息をつめた。
つまり、ディアドラの言わんとすることは……。
「別にぃ、あなぁたに身体を張ぁれとは、言ってませぇんわ。
欲に引きぃずられた男どもをぉ堕とす駒ならぁ、わたぁくしの下にいーっぱいいまぁすもの。
あなぁたは、価値あぁるように見せぇて、誘い込むだぁけでいいのぉ!
そして、堕ちぃて殺されぇる男に言ぃっておやり。処女なぁのに、何騙されてんのぉ、バ~~~カ……って!
ンフッ面白ぉい!ンホ~ホホホホホ!!」
ユリエルは、喉に上がって来たすっぱいものを飲み込んだ。
ディアドラはユリエルに、偽りで人を破滅させる悪魔になれと言っているのだ。
ユリエルはそれが許せなくて、そういうのをこの世からなくしたくて戦っているのに、自分にそうなれと。
これはある意味、本当に体を売るより邪悪ではないか。
本当は望む報酬なんてないのに、期待だけさせて働かせて、最期は何も与えずに切り捨てて嘲笑って。
まんまインボウズの所業ではないか。
目には目を歯には歯をという意味では、復讐として成り立つ。
しかしユリエルは、自分がそんな存在になることが許せなかった。
そして、そんなことを勧めてくるディアドラにだけは、何がどうあっても従いたくなくなった。
だが、ディアドラは追い打ちをかけるように言う。
「ねーえ、あなぁたはもう、公式に、神敵なぁのよ。
どーんなに抗ったってぇ、変えぇられない!
ならぁ、利用した方が、ずぅっと生産的でお得ぅだわ。よぉく考えて、あなぁたはとても得難ぁい名声を得たぁのよ!
魔族でも滅多ぁにもらえないこの子ぉの称号にぃ、拍手~!!」
ディアドラの号令と共に、ユリエルに矢の雨のような拍手が降り注ぐ。
「神敵!神敵!」
「邪淫!邪淫!」
会場全体から、聞きたくもないコールがとぶ。いくら耳を塞いで身を縮めても、横殴りの雨のように吹き付けてくる。
会場の半数近い魔族たちが、このおぞましい祝福に加わっていた。
怯えるユリエルを面白がり、好奇のこもった性的な目で見て、いつ本当に転ぶかと期待に胸を躍らせて。
会場に入ったユリエルに向けられたのは、この目だったのだ。
(あ……わ、私……もう、世界中から、こんな風に思われて……!)
これっぽっちも望まぬ拍手の中で、ユリエルは思い知らされた。
人間だけじゃなく魔族の中にも、人間による偽りの名声は勝手に鳴り響いている。どこにいても、もはや逃れることはできない。
好むと好まざるとに関わらず、他者はこの名声を通してユリエルを見る。
人の中ではなくなっても偽りの名声を押し付けられて震えることしかできないユリエルの姿は、まさにインボウズの望む姿であった。
彼氏がいないのに淫乱の噂を流されて、復讐のためにそれを利用するストーリーがどこかにありました。
自分はどうなってもいいから敵全員破滅しろ、ならそれでもいいんですけどね。
ユリエルは復讐心に囚われていても、正しく愛されて幸せになりたい希望を捨てきれません。
そのおかげで、美王の誘惑に転ばずに耐えられています。
しかし、世界にばらまかれた偽りの名声は容赦なくその精神を削り……。
次回、助けたい四天王と堕としたい四天王の激突!