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ビハインド・ザ・シーン

舞踏会も盛り上がり、 宴もたけなわ状態※1になっている。



※1:最高に盛り上がっていると言う事。



「盛り上がっていますな、 カロリング社長」

「そうですね、 ベネルクス・グローバルズ・エコノミー・クラブの出資者として喜ばしいです

出資金も回収できましたしね」


二階の貴賓席にて談笑するカロリングと

ベネルクス・グローバルズ・エコノミー・クラブ主催カリオストロ氏。

染め剤の匂いがする藍色の長髪に赤い目の分かりやすい紳士な格好をしている男である。


「御子息は如何なさいました?」

「探したのですが見つかりません」

「またですか、 やれやれ父親の種が悪かったのですかな

王とは言え所詮は低能な猿と言う所ですな」

「貴方は人を見下し過ぎですよ

『アレ』は父親とは違って人を助けようと真摯に思える良い子ですよ

偶にイライラしますけども」

「そのイライラが問題なんでしょうが

しかし権力を得る為に猿と交わるとは心労お察しします」

「別に苦労はしませんよ

夫はまぁヴァカで身の程知らずの癇癪持ちでしたが何故か勝手に死にましたし

息子は多少問題が有っても可愛いですよ、 今はただの反抗期でしょう

数年もすれば大人になるでしょう」

「そんな物ですかねぇ」

「失礼します、 お久しぶりです御二方」


頭を下げてカロリングとカリオストロの傍に来たツゴモリ。


「来たか今ツゴモリ※2、 チーズは如何した?」



※2:当代のツゴモリ・コングロマリット当主の呼び名。



「少しフェザーの様子を見ておきたいと」

「あの小僧か、 役目を放棄した裏切り者シンゲツ家の忌々しい入り婿

アイツのせいで計画が大分遅れた」

「まぁまぁカリオストロ殿、 良いではありませんか

チーズ殿の成熟までに時間がかかったのですから」

「チーズはどうしても計画に必要なのか? ただ単に強いだけの決闘者だろう

我々とは違い、 この穢土で育った男、 貴人とは呼べんな」

「ガフォガフォガフォ!! 詐欺師が何か言ってらぁ!!」


チーズがズカズカと三人に近付いて来た。


「・・・その仮面、 外さない気か?」

「勿論!!」

「お前の正体を知っている我々の前にはその仮面は無意味だろう?」

「だな!!」

「じゃあ外せ、 失礼だろ」

「てめぇに礼を尽くして何のメリットが有るんだ詐欺師」


ぎ、 と歯噛みするカリオストロ。


「私が詐欺師と? 何故だ?」

「この・・・何だっけ? 何クラブだっけミソカ?」

「ベネルクス・グローバルズ・エコノミー・クラブ」

「そうそうベネルクス・グローバルズ・エコノミー・クラブ

このクラブの平民の会員数を増やして金をどんどん集めて貴族も集めて

金を集められるだけ集めたら、 問題が起こる前に適当な奴に売り飛ばして

更に金をせしめてリスクを押し付ける、 これ詐欺だよな!?」

「この程度は詐欺にすら入らないよ、 詐欺と言うのはもっと大掛かりな物だ」

「いずれにせよみみっちいな!!」

「貴様!!」


立ち上がるカリオストロ。


「カリオストロ殿、 落ち着いて下さい

チーズ殿も挑発しない、 貴方は仕込みは出来ていますね」

「勿論、 そこは抜かりねーよ、 な、 ミソカ」

「えぇ、 問題は有りません、 既に資産の避難は終わっています

元々紛争リスクが高い場所でしたから誤魔化しも楽でした」

「そう、 ならば良いわ、 他の所には貴女から話して頂戴」

「分かりました、 王宮に有るエルダーストーンの運搬は如何なっています?」

「それは問題無いぞツゴモリ、 エルダーストーンは定期的に場所を移動させている

私の部下がその運搬役を担当している、 次の移動は明後日だからその時に摩り替える問題は無い」


座ったカリオストロが説明する。


「私達の長きに渡る宿願が漸く達成させられる時が目前に迫って来た

必要なエルダーストーンが全て集まればこの災禍の日々は終わる

各々油断せずに事を進めて下さい」

「無論」

「分かりました」

「あ、 そうだ、 お前等に一個聞きたい事が有るんだが良いか?」


話の流れをぶった切るチーズにイライラする3人。


「何よチーズ」

「今日フェザーが呑気に踊っていてな、 全く持って甘くなったよアイツは

まぁアイツが甘くなったとかは置いておこう

アイツにセカンドダンスを求めてきたりする奴は結構居るんだよ」

「・・・・・別に不思議ではない

社交の為に他家の者とセカンド、 サードダンスを行う事は一般的な事だ

お前はそんな事も知らんのか」

「その位知っているよ詐欺師、 問題はアイツは元とは言えS級決闘者

俺は現役のS級決闘者、 にも拘わらずなんで俺にセカンドダンスを求める奴が居ないんだ?

いや別に俺は踊りたいって訳じゃないけどさ

俺の様な世界一強い男に惚れるまでいかなくともコネを作ろうとダンスを求めたりするだろ?

それ位の損得勘定は出来る筈だろう、 にも拘らず誰も俺とダンスを踊ろうとしない

何でだ?」

「そりゃあそんな変な格好している奴とは誰も踊りたく無いだろう」

「変か? 変でも俺は世界一強い決闘者だぜ? コネ作ろうと思わんのか?」

「それを差し引いてもお前は変過ぎる、 正体を隠すにせよもっとスマートなやり方あるだろう

私の様に髪を染めるとか」

「断じて断る、 気持ち悪ぃ」

「少しは礼節を学べ、 不愉快だ、 今日はここまで解散!!」


カリオストロはつかつかとその場を離れた。


「詐欺師が怒らされてちゃあ商売あがったりだな」

「そうね、 彼は意外と激昂し易い性格なのよ

それはそうとその仮面脱がない? 良いお茶菓子があるんだけど」

「ん、 じゃあ頂こうか」


そう言って仮面と兜を外したチーズだった。

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