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オン・ボート

再誕歴7704年ジャニュアリー20日。


ベネルクス王国首都国王直轄領ブリュッセル郊外ラーケン。

老舗決闘代行業【ベネルクス・ゴールド・ライオン】会議室。

【ベネルクス・ゴールド・ライオン】社長レオ・ベスカーマン及び

【ベネルクス・ゴールド・ライオン】役員達が集まっていた。


「過日我が社が送った決闘者5名の内

メタング・ジャガー氏の死亡は確定

社長の御子息であるレオパルド氏は手足に後遺症が残り

カタストロフ・ピューマ氏は腹部に重傷、 暫くは復帰出来ません

無事なのは社内序列2位のカタパルト・ベネングウェイ氏と

社内序列5位のアパートメント氏です」

「そんな・・」

「嘘だろ・・・」


役員達は顔を抑えている。

無理もない、 会社始まって以来の惨敗だ。


「現状我が社の最高戦力の3人が動けなくなるのは「4人だ」

「は?」


レオの言葉に戸惑う役員達。


「アパートメントが辞表を提出した」

「ま、 まさか受けたんじゃないですよね!?」

「今回の失敗を気に病んだそうだ、 引き止めはしなかった」


役員達は(あからさま)に落ち込んだ。


「如何するんですか!! このままではベネルクス最古の決闘代行業が破綻しますよ!!」

「暫くは6位以下の連中に頑張ってもらうしかあるまい」

「ですが!!「じゃあお前代案出せ!!」


レオが叫ぶ。

役員達は黙った。


「・・・・・いずれにせよ、 我々は現状から逃げずに立ち向かうしかあるまい」


レオは会議室から出て行った。


「どうするんだよ」

「どうするって言ったって・・・」

「・・・こう言っちゃ悪いが現状は他の決闘代行業も痛手を負っている

再起を早める為にやらなければならんだろう」

「そうなるのか・・・?」


会議室で皆が唸っていた。





ベネルクス王国首都国王直轄領ブリュッセル内側(インナー)エリアの王立病院の病室にて


「あぁああああああああああああああ!!! 全くクソ共がああああああああああああ!!」

「ビーストうっさい!!!!!」


右足を失ったビーストが同室のダゴンに注意される。

ダゴンは頭を押さえている。


「・・・頭大丈夫か?」

「うぅう・・・まだまだ痛みが酷いでごわす・・・」


ダゴンはR・To・youにより急性アルコール中毒にさせられてしまい

命は助かったが後遺症が強く残っているのだった。


「ちぃ、 忌々しい・・・この足治ったらまた暴れてやる」

「治んの? それ?」

「最新医療で何とかなるだろ」

「ならないと思うでごわす・・・」

「ちょっと良いか? 普通こういうのは部屋分けるんじゃないの?」


更に同室のジャガーが尋ねる。


「同じ職業だからじゃないの?」

「同じ職業でも商売敵だろうが」

「あんまり揉め事起こさないでくれー」


更に同室のブラック・ドラゴンがかったるそうに言う。


「・・・ルクセンブルク・インフェルノ・フェニックスは大分揉めたそうだな」

「だな・・・(すっぽん)行方不明だしブルーも虎も死んじまった」

「シルバー・コインは5位以外が死亡、 ジョウゲンは責任を取って会社辞めちまったし

シンゲツんとこも大分ヤバいんじゃないの?」

「そーなの?」

「なんで知らないんでごわすかビーストどん・・・

デニスもムゴンも死に、 ソレデとマーマレードも辞めて

挙句マカロニまで行方不明、 アストロジャーは逮捕されて集中治療室に居る」

「行方不明多いな、 俺とダゴンも戦線離脱で残ってるのは・・・・・誰になるんだ?」

「チーズだけだな、 組織改編もやるらしいアルベドの連中によるテコ入れが入って

チーズの権限も大分落ちるとよ」

「アイツの戦闘力は凄いからなぁ、 社長辞めて決闘者一本に絞れば良いのに」

「かもしれんなぁ・・・」






ルーマニア共和国最大の港湾都市コンスタンツァ。

一人の少年が船に乗った。


医者(ドクトル)死んじゃったし、 どーすっかなぁ・・・」


アスペルガーと嘗て呼ばれた少年は手持ち無沙汰になっていた。

彼が医者(ドクトル)の下で働いていたのは特に理由は無い。

自分の病気(能力)医者(ドクトル)が見抜き

好待遇で迎え入れたから働いていただけだった。


「ヨーロッパにはもう戻れないとして一体何処に行くかなぁ・・・」


欠伸をしながら少年は船室に戻ろうとする、 すると一人の少女と出くわした。


「助けて!!」

「ん?」


後から黒服の男がおって来た、 少女も男達も中華系の人間の様だ。


「ソノムスメヲワタセ」

「私は三合会(トライアド)の幹部の娘よ!! 礼はするから助けて!!」

三合会(トライアド)・・・中華系のマフィアだったか、 渡りに船だね」


剣を抜く少年。


「イノチハダイジニシロ」

「ガンガンイコウゼ」

「メイレイサセロ」


黒服たちは各々武器を取り出した。


「はい、 はい、 はーい」


黒服たちを次々と海面に叩き込む少年。


「さてと御嬢さん、 お礼について話し合おうか」

「・・・・・は、 はい・・・」


如何やらアスペルガーだった少年は次の職を見つけた様だ。

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