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取潰し②

「な、 何故・・・」

「病院襲撃なんて事やらかした連中の家なんか継ぎたくねぇんだよ!!」

「で、 ですがあのシンゲツ家ですよ!?」

「ハッ!! シンゲツ家が勇名を馳せたのは昔の話だ!!

前の戦争で主な連中は皆死んでS級決闘者は俺しか居ねぇ!!

武家としてこんな情けない事有るか!?

と言うか武家自体がもう廃れた考えなんだよ!!

決闘代行業があるんだから武家なんぞ要らねぇよ!!

つーか今の世の中全体がそうなってきているだろうが!!」

「確かに武家は下火に「違う違う違う違う!! 今は貴族達の血統主義よりも

能力主義の時代だ!! 家柄よりも能力を持った平民連中が会社やって大儲けして

貧乏貴族を鼻で笑う時代だ!! 後数百年後には貴族や家じゃなく

会社や組織が主体の世になるだろう!!」

「そんな・・・あり得ませんよ・・・」

「事実としてお前達を率いるメリットが俺には無いし

俺は他にやりたい事がある」

「やりたい事? 何ですか?」

「無論、 修行だ」


当然のように言うザンゲツに驚いた眼を向けるシンゲツ家の使い。


「何を驚く? 俺は今まで自分が最強と思って怠けていたが

実際は最強では無かった、 ではまだ鍛えねばならない

それ故に俺は鍛えねばならない」

「し、 しかし!! 我々は如何すれば良いのですか!?」

「知らねぇよ、 つーか存続出来ると思ってるのか?

当主のやらかしで摂り潰しされるだろうよ」

「無責任な!!」

「何で無関係のお前達の世話を焼かないといけないんだよ」

「なっ・・・・・アンタもシンゲツの人間でしょう!!」

「分家の子だがな、 シンゲツじゃ大した家じゃねぇし

先代も大した人間じゃねぇし、 お前達も大した決闘者じゃねぇ

もう良いだろ、 シンゲツに固執すんなよ」


しっし、 と手を振るザンゲツ。

最早ザンゲツは会話をしたくない様だ。

シンゲツ家の使いはザンゲツに襲い掛かろうとしたが警備員に取り押さえられたのだった。




シンゲツ領はシンゲツ家の本家の血を引いていたのが

当主ツキミのみであり跡継ぎになれる者が無く

主だった決闘者もツキミと共に捕らえられ獄に繋がれるか処刑され

ツキミから離反しシンゲツから去ってしまった。

残った者達はB~C級の決闘者ばかりで彼等は職を求めて決闘代行業に就職していった。

結果として武家として成り立たなくなってしまった。

とは言え領地としては縮小したが現在でも残されている。


しかしながらシンゲツ領は後々に大きな戦乱に巻き込まれて消滅するのだが

それはまた別の話になるのだろう。

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