謹慎見舞い
ゴディバ公爵の妹ドラップスによる
ベネルクス95世弑逆未遂事件はベネルクス王国中を駆け巡った。
この事件によりドラップスはその場で近衛騎士に首を刎ねられ死亡。
死後、 貴族位を剥奪され共同墓地に埋葬される事になったのだった。
この事件についてゴディバ公爵は陳謝し
相続したドラップスの遺産全てを国庫へと献上し謹慎に入った。
しかしながらゴディバ公爵と妹ドラップスの不仲は有名であり
『兄の足を引っ張る為に態とこの様な暴挙に出たのではないのか?』と疑いの声があげられ
臣下の犯罪行為を主君に連座させない『ハートレス判例』の適用内と見做され
ゴディバ公爵には殆ど罰は与えられなかった。
だがしかし指導者が居なくなった【ゴディバ公爵領非門閥貴族互助会】は解体される事になった。
ドラップスの資金が活動費の大半を占めていた会合だった為
所属していた多くの貴族達は会のプール金を巡っての謀略が始まった。
互いに互いを貶め合い、 金を奪い合った。
その地獄の中で多くの貴族家が断絶した。
その中にはホイップとフワリの家も含まれていたのだった。
結果として多くの下位貴族達が消えた事によりゴディバ公爵門閥は
残された土地を取得してより大きな富を得る事が出来たのだった。
再誕歴7703年セフテンバー10日。
ベネルクス王国ゴディバ公爵本邸の居間。
ソファに座るベネルクス95世、 ベネルクス95世の前に跪くゴディバ。
「この度は骨を折って頂き有難う御座います」
「構わないよ、 私とて守りたい人は居る、 君も座り給え」
「いえいえ、 謹慎中の身ですので・・・」
「そうか、 無理強いはしないよ」
実を言うとこの二人はグルである。
ベネルクス95世は昔からの馴染みのフェザーを守る為に
ゴディバは前々から傷の舐め合いをしてグダグダしている
【ゴディバ公爵領非門閥貴族互助会】が鬱陶しかったので排除したかった。
互いに利害が一致していたのだ。
「しかし陛下が謀略をなさるとは・・・」
「貴族社会は謀略で成り立っている、 貴族の頂点である王が謀略に長けているのは当然だ
君は私が血筋だけの小娘だと思っているのかね?」
「いえいえ、 まさか、 しかしながらあのフェザーと言う少年にやけに執心している様ですが」
「将来的には結婚したいなと考えている」
「御冗談を、 身分が違いますよ」
「それならば問題無い、 私は王でこの国では全員私より下の身分だ
下の身分である事には変わりないよ」
「・・・・・そうですか」
ベネルクス95世の眼がマジなので何も言えないゴディバであった。




