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刃の視線

「・・・・・何でそこまで驚く?」

「見た所祭壇にしか見えないのだが・・・」


ホイップが恐る恐るザンゲツに言う。


「星空を見たいから屋根なんぞ要らん」

「そんな無茶苦茶な・・・雨が降ったら如何するんですか?」

「甘い甘い、 俺はS級決闘者だ、 自然如きで俺を如何こうする事は出来ん」

「そうですか・・・」

「それよりもザンゲツさん、 依頼を受けて貰えますか?」


ドラップスが切り出す。


「勿論だ、 勿論だが・・・当然ながらギャランティは幾らになる?」


にかっ、 と笑うザンゲツ。


「前金で10万、 成功報酬で40万、 合計して50万ユーロ(5000万円)払うわ」

「S級が相手だろ? もっと出してくれないとやる気でねぇよ

前300万、 成功報酬700万、 合わせて1000万(10億円)だな」

「なっ!?」

「・・・・・ザンゲツさん、 私は決闘に関しては素人だけど

相場位は勉強しているわ、 相場は30万弱だって聞いたわよ」

「じゃあ相場で受けてくれる決闘者に頼めよ」


キッパリと言い捨てるザンゲツ。


「いや!! どうしてもシンゲツ家のS級決闘者でなければならない!!」

「ふむふむ、 事情があるらしい、 話を聞いてやろう

事によっては負けてやる」

「今回、 無理筋の内容で決闘を吹っ掛ける

そして相手はシンゲツ家と因縁が有る相手」

「なるほどなるほど、 シンゲツ家に因縁が有るある相手ならば決闘に乗る、 と

しかしなぁ、 それではい、 そうですか、 可哀想ですね

とはならんのよ」

「相手はS級決闘者でシンゲツ家の入り婿に鍛えられ上げた男」


ザンゲツの表情が一気に変わった。

まるで人の様な刀、 そう形容する位に冷たく鋭い顔になった。

近寄れば斬られる、 そう確信させる程に

ドラップスは喉に視線を突きつけられていた。

刀よりも痛い視線が有るのだと彼女は初めて知った。


「ひ、 ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」


後を着けていたシンゲツ家の武芸者も溜まらず逃げ出した。

ホイップとフワリも逃げ出したかった、 しかしながらそうする事は出来ない。


「もしやその男、 フェザーとか言う名前じゃないのか?」

「その通りです!!」

「・・・・・」


ザンゲツは刀を抜いた。

ザシュ、 と血が空から降り注ぐ。

空を飛んでいた鳥が切り伏せられたのだ。

ザンゲツは落ちた鳥を掴み貪り食った。


「前金は要らん、 成功報酬で100万(1億円)貰おう」


食べ終えた後にザンゲツはそう言った。


「分かりました・・・」


こうしてザンゲツはフェザーと戦う事になったのだった。

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