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クレーター・イン・フレイム

さっさと立方体から飛び降りるフェザー!!

直後に両サイドの立方体が押し潰す様に移動!!


「ちぃ!!」


居合と見せかけて相手を押し潰す、 かなりの緩急の切り替えである。

とは言え失敗してしまった以上は仕方がない、 団初郎は立方体に乗ってフェザーを追いかける。


「はぁ!?」


フェザーはまるでアクションゲームの如くに空中で二段ジャンプを行った!!

訳の分からない挙動。


「そんなん聞いてねぇぞ!?」


完全に虚を突かれた団初郎は隙を見せて一瞬動作が遅れてフェザーに殴り飛ばされる。

同時に立方体も重力に従い落下する。


「ぐぇ!?」


団初郎は落下しながらももがいていた。


「!?」


体が爆発している様な感覚に襲われている、 否、 実際に爆発している。

殴られた際にウィルパワーを叩き込まれて体内で爆発している。


「ぐががががががが」


エルダー・ストーンにより爆発した体が再生しているが

精神が持って行かれそうになっている。

必死に抵抗する団初郎、 だがこれが致命傷になった。

もしも抵抗しなければエルダー・ストーンにより暴走待った無しだろう。

だが抵抗してしまった事により重大な隙が生じてしまった。


ドスッ、 とフェザーが団初郎の体に剣を指して胸を裂き

内部のエルダー・ストーンを引っこ抜いた。


「なっ、 返せ!!」


どん、 と思い切りフェザーに蹴り飛ばされる団初郎。


「・・・・・」


一瞬の静寂の後に爆発する団初郎、 ウィルパワーによる攻撃により破裂し

団初郎は儚く散ったのだった。

立方体のタルパも消滅していったのだった。






「へぇ・・・やるじゃん」

「!?」


声の方に振り返るとそこにはカウガールの様な恰好でサングラスをかけた若い女性が立っていた。

腰には二本の刀を差しており、 何かを間違ったアメリカ人の様だった。


「貴女は・・・」

「ジュウサンヤ・ブラックスミス・ギルド、 ギルドマスターハネムーンよろしくね」

「いやいや、 嘘を吐け、 ジュウサンヤ・ブラックスミス・ギルドのギルドマスターが

ここまで若い訳ないでしょ」

「あぁ、 アンタが言っているのは先代のハネムーンでしょ?」

「先代?」

「ジュウサンヤ・ブラックスミス・ギルドのギルドマスターは

代々ハネムーンの名前を継承するのよ、 現代で大体20代目くらい?」

「そうですか・・・所でハネムーンさん

まだ他にも敵がいるかもしれないので隠れて貰った方が・・・」

「御心配には及びません」


フェザーの足元に縛られたレダ、 ララララ、 フェルマン、 カジャルスマイストンが

放り投げられる。


「どうも、 お久しぶりです、 さんまです」

「さんまさん? 何故ココに?」

「株式会社アルベドの重役である私の付き添いよ」


ハネムーンが答える。


「昔は荒事もやってたんだっけ?」

「日本男児ならばこの程度は普通ですよ、 縁が無いと思っていましたが・・・」


ふぅ、 と溜息を吐くさんま。


「しかしながら危うかったですね、 まさかこの男が石を持っていたとは」

「そうね、 フェザー君、 それを渡して貰えるかしら?」

「え、 駄目でしょ」


当然の如くに言うハネムーンを拒絶するフェザー。


「何で?」

「危なかっしいじゃないですか」

「その石に関しては私の方が・・・・・」


ハネムーンはそこまで言って止まった。


「いや、 止めておこう、 じゃあその石は如何するの?」

「政府に提出しようかと」

「そう、 まぁそれで良いかな、 じゃあ如何しよう、 鎮圧したって報告した方が良いかな?」

「そうするべきだと思いますが・・・!?」


振り返るフェザー、 すると何と火の手が上がっていた!!


「なんと!? 不味い!! フェザーさん!! 大変恐縮ですかが少し手伝って下さい!!

奥で倒れている人が居ます!!」

「分かりました!!」

「コイツ等は私が連れて行くよ」


KATANAを巧みに操って患者(クランケ)達を運ぶハネムーン。

何とか火に巻かれる前に政府高官達を救出したのだった。





画して【クレーター】の襲撃事件はこれにて幕を引いたのだった。

今回の件に置いて、 まともな警備体制を敷かず招待客を危険に晒した事から

【クレーター】政府は賠償を求められ、 財政破綻(デフォルト)※1 を起こした。



※1:国や地方自治体の資金繰りが行えなくなること。

スペインのパンカロータとほぼ同義だが、 何度もパンカれるスペインとは違い

通常なら一発アウトである。



【クレーター】内の金銭は全て賠償金に充てられた。

【クレーター】内の金の産出に関しての事実は一切無く。

有ったとしても政府公舎と共に灰になってしまった。

何れにせよ【クレーター】は崩壊しベルモンド伯爵領として再度編入されたものの

黄金狂(ゴールドラッシュ)に集まった者達により治安が悪化し

ますます土地としての旨味が消えてしまったのだった。

代官のなり手も居らず、 結局国の管理地となったのだった。

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