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イズ・ミーニング

【GapanRestaurant】内を走り回るデニスとアストロジャー。


「あぁ!! もう!! 従業員は何処だよ!?」

緊急避難部屋(パニックルーム)でもあるのかしらね!!」


ドタドタと走っている内に従業員に連れられるマクガフィンと御者と鉢合わせる。


「ちょ!! 避難場所は!?」

「アンタ誰よ!?」

「お前こそ誰だ!!」

「あぁ!! 来てくれていた決闘者の方ですね!! 案内しますので付いて来て下さい!!」


従業員の先導で連れられる一行。


「おやおや、 逃げ遅れかな?」

「丁度良い、 案内しておくれよ」


一行の前に現れる二人の筋肉質な男。

1人は卵の様なつるつるした兜を被り、 もう1人は悟りを開いているのか

それとも何も考えていないのか気の抜けた顔をしていた。


「誰だお前達は!!」

「”醜形恐怖症”のグロテスク」

「”相貌失認”のエブリバディ・エブリバディ

優生侵攻ドミナント・ドミネーション、 皆席に着け(クラスルーム)

「!!」



教室の様な個人領域(パーソナルスペース)が構築される。


「こ、 これは!?」

「ひ!? な、 何!?」

「何が起きているんだ!?」


戸惑うマクガフィンと御者、 そして従業員。

個人領域(パーソナルスペース)内に入った瞬間、 皆の顔が何とも言えない顔になってしまった。


「我が優生侵攻ドミナント・ドミネーション、 皆席に着け(クラスルーム)

中に入った者を強制的に相貌失認にする」

「要するに君達は仲間を疑わなくちゃならない状態になった、 と言う事だね」

「・・・・・」


溜息を吐くアストロジャー。


「直接攻撃能力がない個人領域(パーソナルスペース)なんて取るに足らない」

「この厄介さが理解出来ない様だな」

「人の顔で認識が取れないって事でしょ? 悪いけども私、 見分け付いてるよ」

「はぁ?」

「だな、 俺も見分けがつくぞ」


デニスも後に続いた。


「何で見分けがつくんだよ?」

「このすっとこどっこい※1 マジで気が付かないのかよ

そしてそれを敵に聞くのか?」



※1:ヴァカと同義語。



「ふむ、 確かに敵となれ合う事も無いな、 じゃあとっととやるぞ」

「おう」


グロテスクは巨大な剣を構えた。


「そのデカイ獲物でバレバレなんだよ!! このヴァカが!!」

「・・・・・ッ!!」


驚愕するグロテスク。


「戦う前に気付け!!」

「今まで一撃で倒して来たからな・・・気が付かなかった」

「一撃で倒して来たなら尚更、 この個人領域(パーソナルスペース)要らねぇだろ!!」

「・・・ふ、 何とでも言うが良い、 俺の実力はB級決闘者を超えてA級に手が届くレベルだ!!」

「・・・・・」

「行くぞぉ!!」


グロテスクは一撃で吹っ飛ばされた。


「グロテスク!! おのれよくもおおおおおおおおおおおおおお!!」


エブリバディ・エブリバディは構えた。


「むっ、 規定動作(ルーティーン)か」

「そうだ!! 俺は踏ん張る事で筋力が増す!! B級決闘者もワンパンだ!!」


エブリバディ・エブリバディも一撃で吹っ飛ばされた。


「A級上位の俺と比べるなよ、 このヴァカが」


エブリバディ・エブリバディが倒された事で個人領域(パーソナルスペース)が解除された。


「も、 戻った・・・」

「何という体験だ・・・」

「で、 では改めて先に進み」


妙な轟音が響いた。

まるで剣撃の様な鉄が響いたような音だった。

形容しがたい音だ、 例えるならばピンクの象がピンクのユニコーンとフェンシングをしている

そんな形容しがたさを感じる。


「な、 何だ?」

「兎に角安全な場所に連れてってくれ!!」

「は、 はい!!」


御者の叫びで従業員は皆を連れて行ったのだった。




一方その頃、 謎の音を聞きつけたモーント・ズンディカーズの患者(クランケ)

”トリガーハッピー”カウカウ、 ”中年の危機ミドルエイジ・クライシス”パスタバカ

自傷癖(リストカット)”ナウマンゾウが飛んで来た。

彼等はこの場に来ている患者(クランケ)の中でも上位に位置する者達であり

非常時に備えて外で待機していた。

謎の音は何かが落ちて来た物と言う事が分かっている

彼等は瞬時にただ事ではないと判断し向かって来たのだ。


「カウカウ、 さっき無駄に撃っていたがウィルパワーの残りは大丈夫か?」

「ダイジョウブダイジョウブ、 ヒヒ!!」


パスタバカはカウカウに尋ねる。

カウカウは先程デニス達が居た部屋に景気付けとして銃撃を行っていた。

カウカウはウィルパワーを銃弾代わりに撃つ事が出来るのだ。


「カウカウの事は心配してくれるのは俺の事は心配してくれないのか・・・」


ブツブツ言っているナウマンゾウ。

体重200Kgの巨漢だが体中に自傷の傷跡が見える。

メンタルは最弱だがこの中でフィジカルは最強である。


「ヒヒ!! ツイタゼェ!!」


何かが落下した場所にやってきた3人。

カウカウは銃撃を開始した。


「お、 おい!! いきなりかよ!!」

「ドォセテキダロォ!! ヒ」


ばたり、 とカウカウは倒れた、 銃弾の雨がふった場所から伸びた触手。

その触手に付いた巨大な刃がカウカウの頭部を貫いたのだ。


「っ!! ナウマンゾウ!! 構えろ!!」

「あ、 あぁ!!」


唐突なカウカウの死に即座に対応する二人だった。

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