主人公は(一応)彼です
神様視点って新しくない?
え? 結局一人称視点?
…細かいことはいいんだよ! さっさとスクロールしろ!
ここに、どこにでもいる普通の高校生がいる。
彼の名前は田中雅弘。
学校に行き、部活に行き、あとは寝るだけといった、無気力な青春を送ってきた。
あの日までは。
▽
「(はぁ~…なんか面白いことねぇかな~…)」
彼は欠伸をすると共に教室の机に突っ伏し、退屈を嘆いていた。
教室には同じように机に突っ伏す者や、友人と談笑する者など、当たり前のことだが様々な者が存在している。
このクラスは少しばかり学級崩壊気味で、教師が朝礼を始めようとしても、それに応えるのは委員長などといった優等生のみ。
他の者が応えるのは、いつも規定の時間から十数分経過した頃であった。
彼もその"他の者"に含まれる一人で、朝礼前だと言うのに夢の中に入ろうとしている。
教師の声が掻き消えるほどの喧騒。
それがさらに掻き消えるほどの、耳を擘くような悲鳴が鳴り響いた。
悲鳴によって微睡みから連れ出された彼が足下を見ると、起き抜けには辛い痛烈な光が床から発されていた。
否、正確には光っているのは床ではない。
「…魔法陣?」
教室に居る全ての人間を巻き込む大きさの魔法陣が、床に這いながら青く輝いていた。
その輝きが一層強くなったかと思えば、彼の意識は突然消失した。
▼
「…………う…」
鬱陶しいくらいの強烈な光に、彼は目を覚ました。
彼は光源を特定すべく、光が発される方向へと目をやる。
光に目が慣れてくると、そこに存在していたのは、謎の光に包まれた人型…つまり、私がいた。
「…誰だ、あんたは?」
あんたとはなんだ。
古代から存在しとる神様やぞこっちは。
…まぁいいや。
「ハロー、暇人君。ラノベ読んでるかい?」
玩具のことなんざ、いちいち考える奴がいるものか。
原稿用紙約2枚分とか少なっ!
次は頑張るから許してちょーだい!