2,目が覚めたら
急に凛視点で地べたにいるところから始まります。
リン「ふざけんな」
ごめんなさい(土下座)
気絶していたのだろうか、私は起きたら地べたに寝っ転がっていた。
ホコリを払い、立ち上がって周りを見ると...
本の中で見たヒューマンの住む街、日本のような景色が広がっていた。
ここが何処かはわからない。けど確かにヒューマンの街。
父と母が何処に行ったかはわからないが、とりあえずこの場所...ヒューマンでいう路地裏に居続けるのもアレなので移動してみることにした。
...
「なぁ」
路地裏から出ようとした瞬間に、声をかけられた。
声のした方を見てみると、多分私と同じくらいの年の...女の子?がいた。
声がちょっと低めな気がするが、真っ黒で所々赤いメッシュがある長い髪を見る限り女の子だと思う。
そんなことを考えていたら、突然彼女が着ていた灰色のパーカーを着せられ、フードを被せられた。
「流石にそのまま表に出るのは不味いぞ...」
何が不味いんだろう...
「狐...妖狐かな、とりあえず耳と尻尾、羽が生えたままだと確実に殺されるか何処かに連れていかれるからな?」
...確かにそれは不味い
「とりあえずあのアパートまでついてきてくれるか?」
彼女はすぐ近くのちょっと古臭い家を指さして言う
「わかった」
私は、彼女が悪魔語を使えてるのを聞いて大丈夫だと思ったのか、すぐに返事をしていた。
「案外あっさりついてくるんだな...ちょっと心配」と不安そうな声をあげてドアを開ける。
私もその中に吸い込まれるように入ると、中は思ったより綺麗で作りもしっかりしており、5部屋位と皆で集まれそうなスペースがあった。
見た目とは違うのを見て驚く私を無視して彼女は声をあげる
「編集さーん?いますか?新しい人を住まわせたいです」
そしたらすぐに「いるよ〜」と2階から声がする
ドン...ドンと階段を降りてくる音がして、2階から顔を見せたのは黒髪ロングでボサボサな髪の毛、頭に変な(花のついたリボンの)髪飾りをしていて、だぼだぼなズボンにぴちぴちなTシャツを着た...ハッキリ言ってだらしない人だった。
「編集さん...まただらしない格好...何日目ですか」
彼女が呼んでいた編集とはこの人のことだったようだ。
「んなこと別にいいじゃん...それで、その子住ませたいって?」
「そうです」
「...ん〜、じゃあ君、名前は?」
肩に手を置かれる。
咄嗟に「あ、リンです」と喋ったら
「じゃあ今日から君は人間界では【鈴野 凛】と名乗ってね☆怪しまれるから」
と言って耳や羽のしまい方の本、人間語マスターへの道という題名の本を渡してきた。
「とりあえず今日はそれ読んで、何かあったら呼んで?」
とだけ言ってその編集という人はいなくなってしまった。
「結局俺に押し付けてないか...???」
彼女は「まぁいいか...」と言って私のほうを見る。
「自己紹介しようか。俺の名前は【杉野 零斗】...一応言っておくけど男で、混血とかでは無くただの悪魔。よろしく」
普通に同じ悪魔だった。
いやそれより...彼女今、なんて言った??
一応男って言ったよね?
嘘でしょ
信じられないくらいの驚き顔をしてぽかんと口を開けていた
「...で、君は?」
何となく私が考えてることがわかったのか、苦笑いしながら聞いてきた
「あ...私は言われた通り妖狐と悪魔のハーフで、女です」
よろしくお願いしますと零斗に頭を下げる。
そして自己紹介が終わると零斗が言って来た
「とりあえず、今日中にこの本2冊の内容覚えて、華美に挨拶しに行くぞ」
「...は?」
え、零斗と編集さんだけじゃないの??
そうして私は一日中勉強させられ...
気づいたら2日経っていた
お陰様でスラスラ日本語が喋れるし、人間の学校やら人付き合いやら等の知識を覚えた。
「...予定より時間かかったけどまぁいいか」
「華美のとこ行くぞ」
「わかったよ」
私は華美の部屋だよ!と手描きで描かれた紙が貼られてるドアの前まで来た。
新キャラの零斗、編集、華美...
今回の後書きはとりあえず元から5人出すつもりで描き始めてるので、多分5人が出るまでは展開が早くなります。
ご了承ください←