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烏丸一のニートな日常  作者: 宇治翡翠
6/8

登校2

まだ三月と運転手の話が続いている。

 よくこいつら初対面でこんなにしゃべれるな。

 俺だと絶対しゃべんないぞ。

 もししゃべったとしても俺は相手に『うわっこいつめんどくせー』と思わして黙らせるな。


 もうすぐで中学校に着くと思うけど・・・あれ~?私と同じ制服の人全然いない。

 なんでだろう?

「もうすぐで中学校着きますよね?」


「あっはい、もうすぐで二条城前中学校に着きますお客さん」


 やっぱりもう着くよね~中学校。

 ほかの人たちが見えないのはみんな先行ったからか。

 納得。

「送ってくださりありがとうございます運転手さん。これからもお仕事頑張ってください!」


 なんて良いお嬢ちゃんなんだ。

 こんなの言われたの今までこの仕事をしてきて初めてだ。

 少しまけてあげよう

「お客様二条城前中学校に到着しました。本日はタクシーのご利用誠にありがとうございました。料金は1020円です」


 うわっこの運転手三月の言葉がうれしかったのか料金を少しだけ安くしやがった。

 まぁ別にいいけど上司に怒られても知らんぞ。

 まぁちょうどいい、最後にもう少しからかったろう。

「あれ~おかしいですね~さっきここ着いたときにはメーター1050円だったはずだが、何で今は30円引いた1020円なんだ~おかしくないか~運転手さ~ん」


「お兄ちゃんなんてこと言ってんの失礼でしょ!確かにメーターの数値が安くなってるけど、あれは多分私たちの入学祝いで割引してくれたんだと思うよ!」


 何言ってんだ三月は「こいつお前の言われた言葉がうれしくて割引したんだ」


「私が言った言葉で?私運転手になんか言ったけ?」


 三月自分で言った言葉も忘れたのか?逆に天才だな

「覚えてないならいいんだ。まぁ俺が払うよ」

 いや待てこれ俺のお金で三月が払ったらこいつどんな反応するだろう?

「三月これタクシー代だお前が払ってくれ」


「えっあ~うん、いいよ」

 お兄ちゃん自分で払うのがめんどくさいからって私に払わせようとしてる。まぁ別にいいけどお兄ちゃんのお金だし。

「はい1020円です」


え~この客、妹にお金出させてる。

 今回は家族だしまだいいと思うけどこの人彼女できた時も女に払わせるのか?

 絶対こういう人振られるわ~。

 普通こういう時は、男が払うのが常識だろう。

 常識知らんずな人だな~。

「1020円ちょうど頂きました。気を付けて行ってらしゃいませ」


「なぁ運転手、俺の事、普通女じゃなくて男が払うだろう。なんて常識知らずなんだと思っただろ」


 うわっまた~ほんとめんどくさい客だな~。  

 さっさといってくれないかな~。

「いえ、全然そんなこと全く思ってませんよ~」


 思ってるなこいつ。

 「いや少しは思ってるだろう。それに今めんどくせーと思ってるだろう。お前すぐに顔に出るから俺の妹みたいに分かりやすいわ~」


「いえっ思ってませんよ~」

 この客目上の俺に向かってお前って言ったな。

 まぁ別にいいけど。

 

 こいつまた嘘ついたな~。

 まぁどおでもいい

「なぁ運転手安心しろそのお金は俺のやつだ。妹のじゃないよ」


 絶対この客わざとやってるだろう、さっきも今回も。

「えっあ~そうですか・・・行ってらしゃいませ~」

 さっさと出ていけ。

 なんでこの兄弟こんなに性格が違うんだ?

 妹は優しくて、お兄さんのほうはなんかいちいちむかつくし~。

 真ん中のほうはあんましゃべらんし分からんけど、どっちかというとお兄さんよりか。

「こんな客二度と乗せたくないな~」まぁこの仕事上いろんな客が乗ってくるか~。


「えっ今なんかいったか?」


 まだいたのかこの客

「私声にでてましたか?」


「あぁばっちり出ていたな聞こえんかったけど」


 よかった~聞かれてなくて。

 聞かれてたら俺この仕事失うな。多分。


「兄さん早くいくわよ」


「お兄ちゃん早くいくよ~」


「あっおう分かった、じゃあな運転手」


「行ってらしゃいませ~」

 妹さんたちナイス~。

 やっと出て行った。


 バタン


 コンコン


 ウィーン


 「どうしましたお客さん?」


「あぁ運転手、こんな客二度と乗せたくないな~って言葉覚えといてやる」


 あ~聞こえてたか~。

 俺終わったな、人生。

 まぁ良いか大丈夫だろ。


 こうして俺たちは中学校に着いたのだった

 さっきの運転手きっと今頃車の中で怒ってるだろう。「フフフ」

 あ~想像するだけでつい笑ってしまう。「フフフ」


「お兄ちゃん何笑ってるの?」


「別になんでもないよ。フフフ」


「気持ち悪いわね」


「ひどい」まぁいいか。

「じゃあ行くか」

 俺はこの時少し違和感を感じた。

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