表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
270/384

闇と始まりのカタカムナ6

 クカミを助け出してから数週間が経ち、未だ目覚めないクカミを抱えて一行は闇の気配を辿っていた

 ジンダイの居場所はクカミのみ知ることができるため、目覚めるまでは闇を探すことにした


「ここだ。 この世界に多分いる。 気配が弱いから多分メグとバグの姉弟だと思う。 それとその二人の近くに…。 あいつらがいる」


「げ、あたしらを負かしたやばい奴らじゃない! 神の力を持った変な女! あいつだけは許さない!」


「ああ、でも今はコシコデン達がいる。 勝てるさ。 それにメグとバグがいれば計画も大きく進行できる」


 二人の気配は降り立った場所からまだ遠い

 そのためカタカムナの内部に入って移動することになった


「ほれ、お前はこっちじゃ」


 ホツマに言われ、アシキは体内へと入ると、一気に加速してメグとバグの元へ走った


 ところ変わり、処刑するための断頭台が置かれた広場

 その中央には今にも処刑されようとしている少年が、目の前で起きた異常事態に目を見開いている

 少年の処刑を止めたのは数人の少女たち

 彼女たちは真犯人を捕まえて広場で叫ぶ

 少年は無実だと


「こいつらが、僕の仲間を死に追いやったってこと?」


 首枷をはめられた少年は闇である二人を睨む


「僕の、大切な仲間を…。 よくも! よくもよくもよくも! お前らは! 消し飛ばしてやる!」


 首枷を、足枷を、振りあげられていた斧を力の介抱の際に起きた衝撃波だけで破壊する少年

 もはや借り物の力ではなく、定着した次元の力を使って空間ごと二人を引き裂こうとした


「させぬ!」


 そこに金色の羽織を着た美しい女性が急に表れて引き裂かれた次元を手で戻した


「な!? あの少年、すでに兄さんの力を! それにあの女…。 あたいの記憶が確かなら、闇よりやばいかも」


 処刑を止めた少女の一人レライアは、金色の女性を見ておびえる

 その力を知っていた。 その女性の恐ろしさを、遠い記憶の中で覚えていた


「ふむ、神もおったのかえ。 じゃがおぬし、おびえておるの。 可愛いものじゃ。 ほれ」


 レライアはカタカムナに触れられ、砕け散った


「レライアさん!」


 ルーナは飛び出してすぐにサニーに変わると拳を叩き込んだ


「これは、私オリジナルの力! 破壊の力!」


 サニーはいつの間にか自信の力を手に入れていた

 その力はカタカムナに触れた瞬間に発動し、カタカムナを粉々に破壊する


「カタカムナ! おのれ貴様!」


 ホツマは怒り、アシキを放り出すとサニーと対峙した

 その後ろに他のコシコデンが並ぶ


「サニーちゃん! 少年とレライアさんの核は保護したよ! 一旦引いて!」


 サニーはルーナと入れ替わると仲間を抱えてすぐに転移した

 勝てない。 サニーが破壊したはずのカタカムナもすでに再生が始まっていたようだ

 死ぬことのないコシコデンにルーナ達は敗北したのだった



「っち、逃げたようじゃの」


「カタカムナ、大丈夫なのかえ?」


「あの程度では死なぬ。 ホツマ、おぬしも知っておろう」


「す、すごいんだねあんたら」


 マクロとアシキは上位の女神を一撃で粉砕したその手腕に恐れをなすが、味方でよかったとも思った


「ふふ、あなたたちは私が守ってあげる。 このウエツがね。 で、その二人は確かメグちゃんとバグ君ね? 可愛いわねー」


「ま、マクロ、アシキ、こいつなにさ?」


「ちょ、その人たちは古の支配者たちだよ! 変なこと言ったら殺されるよ!」


 マクロは慌ててメグの口を押えた


「よいよい、そんなことで殺しはせんぞ」


「で、でもタミアラさんが…」


 タミアラは恐ろしい表情でメグを睨んでいたため、メグは震えている


「タミアラ、威圧するでない」


「ふん、まぁいい、それより貴様らの仲間はそれだけか? その程度で大神と戦おうなど片腹痛いわ!」


「い、いえ、まだ他にも…。 何人が封印されているのかは分かりませんが、僕らは元々一つだったんです。 全員集まれば元に戻れるので、そしたらきっと、大神に匹敵する力を取り戻せます!」


 必死に説明し、何とかタミアラを抑えることができた


「ひとまず、メグがいればもっと戦力が増やせるね」


「メグの能力あてにしてんの? まぁメグってば操ることにかけては闇一だったし」


 得意そうにするメグをタミアラはにらみつけた

 メグは震える


「タミアラ、いじめてはいけませんよ」


「ミヨイがそういうならばやめよう」


 タミアラはミヨイを抱きしめる


「ちょ、怖いよバグ、ちゃんとメグを守りなさいよ」


「ね、姉ちゃん、僕も怖いんだけど」


 姉弟そろってタミアラに怖がりながらも結局ついて行くしかなく、マクロにすがりながらも闇を探すため狭間の世界へと潜った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ