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4-23

 新たに来た世界でひとまず気配を完全に断ち、街を見つけて空き家のような場所に隠れた


「どういうことなのか説明してくれないか?」


 リゼラスの当然の疑問についさきほどまでのことを語って聞かせた


「なるほどぜな。 と言うことは俺様達の居場所はそのマキナ様が隠してくれてる可能性が高いぜな」


 マキナは現在全力で二人の隠匿をしてくれているらしく、追手が来ていないのもそのためだろう

 

「とにかく力の女神にこの力を返すわけにはいかないんです。 もし捕まれば、今度こそ無理やりに力を奪い返されます。 そうなれば女神は暴走し、様々な世界が滅びかねません」


 ひとまず転移用の魔力を溜めるためにこの世界に滞在することになったが、これからのことを話し合わなければならない

 まず当初の目的を整理した

 ルーナとサニー、リゼラスは本来の故郷へ戻る

 いなみは自分の正体を知る、だったが、これは達成できたためルーナを攫われないように守ることに徹することにした

 パリケルは予定通り世界を知りたいがための冒険、それとこれからは徹底的な情報収集とサポートに回るつもりだ

 パリケルは自分の力が何なのかを薄々理解し始めていた。 そしてそれがどんなことでも知り、理解できることも


「とりあえずこの世界を把握するぜな。 見たところあまり発展していそうにないぜな」


 パリケルの目がキョロキョロと動き、それはまるで何かを演算する機械のようだった

 いつの間に出したのか、手にはキーボードのようなもの、中空には浮かぶモニターがあり、なにやら円グラフのようなものが比率を変えながら回転している

 それらを確認し、分析をしている


「お前、本当にパリケルか? 一体どうしたんだ?」


 今までも変な言動が多かったパリケルだが、ここ最近はそれが加速し、まるで何もかもを一人で理解しているようだ


「問題ないぜな。 全ては理解と解明ぜな。 過去も現在も未来も同じ、終わりも始まりも全て」


 リゼラスは理解できず困惑している

 パリケルからは神でも闇でも光でもない得体のしれない力を感じた


「よし、わかったぜな。 ここの魔力は俺様がいた世界と同じくらいだぜな。 二日もあれば溜まるはずぜな」


 その通りだった。 ルーナも驚いている

 今までのパリケルでは分からなかったことをいともたやすく分析して理解している

 キーボードをたたく指の動きは人の域を明らかに超え、電子の女神マキナが同じようにキーボードを打つ姿をルーナは見ていたが、今のパリケルは明らかにそれすらを超えている


「パ、パリケルさん…。 本当に大丈夫ですか?」


 心配して声をかける


「ん? あれ? 俺様は一体いつこんな機械を作り出したんだぜな?」


 キーボードをたたく指を見て自分自身で驚いている

 どうやらパリケル自身も何が起こっているのか分かっていないようだ


「俺様、何が…。」


 キーボードをしまうとモニターが消えた

 

「なんだか、俺様が俺様でなくなってきている気がするぜな…。 どうなって」


 その間もパリケルの目はくるくると動き、その場全ての情報を見ようと必死で動いていた

 

「ひとまず宿をとって休むか。 今日はもう疲れただろう」


 パリケルを気遣うようにリゼラスは彼女を支えて宿を探した

 金は換金できなかったためそのまま金の塊を渡すと、多すぎると言われたが構わず部屋に入る

 三人がそれぞれの悩みを抱え不安な夜を過ごした


 そして翌朝、ルーナといなみはともかく、パリケルは妙にご機嫌になっていた

 仲間を心配させまいとそうふるまっているのかとも思われたが、どう見ても演技には見えない


「実は夢でいいことがあったんだぜな」


 パリケルは嬉しそうにその夢の内容を語りだした

 夢の中に出てきたのは巨大な情報の塊のような訳の分からないものだったらしい

 それが自分の中に流れ込むと、この世界の全てが理解できる気がした

 そしてその知識が自分の状況を教えてくれたらしい

 自分はアカシックレコードに選ばれた存在、管理者となっていたことを


「アカシックレコード? なんだそれは」


「アカシックレコードは全知全能ぜな。 この世の全て、それがアカシックレコードだぜな」


 三人とも訳が分からず話を聞いていたが、パリケル自身が大喜びしているのでそれ以上は触れないようにしていた


 それから二日後、魔力の溜まったルーナは再び転移で世界を移動した

あんま話進んでないですね…

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