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けたたましくサイレンが鳴り響く
防衛軍の施設があわただしくなり、隊員たちが走り回っている
「何かあったんですか?」
ちょうど走って来たリネに尋ねると
「怪獣が出現したんです! 黒い怪獣が…。 私たちで対抗できるかわかりませんが、レイドが来るまでは持ちこたえて見せますよ!」
そういうと急いで走っていってしまった
「私たちも行きましょう!」
「そうだな」
「俺様は残るぜな。 ここの兵器工場に行ってその黒い怪獣とやらに対抗できる武器を開発するぜな」
「では私も一緒に残ろう。 いなみ、君はルーナと一緒に行ってくれ」
「はい!」
二人は隊員に気づかれないように後を付けて行った
「よし、俺様達は研究室に忍び込むぜな。 まずは黒い怪獣の情報を集めて有効手段を見つけるぜな。 恐らく…。 闇の力が関与していると思うぜな」
「だろうな。 しかしその力を持った化け物を倒せる者がいるみたいだな。 それもかなり大きいようだ」
「まぁそっちの方も調べてみるぜな。 確か、レイドとか言ってたっけ」
パリケルたちは研究室に忍び込み、資料を読んだ後に兵器工場へ行くことにした
巨大なタコのような怪獣が街で暴れている
色は黒く、触手は八本ではなく、二十本ほどをうねらせて街を破壊していた
そこに防衛軍が到着した
「派手に暴れてくれてるな。 避難は済んだのか?」
「はい、全住民の避難完了しています!」
怪獣出現の頻繁なこの国ではすべての街に防衛軍拠点と避難経路がある
防衛拠点と避難経路ができる前は被害者も多かったが、これができてから今まで一人の犠牲者も出ていなかった
「レイドはまだ来ていないようだな。 何とか俺たちで他の街への被害を食い止めるんだ!」
怪獣と防衛軍との戦闘が始まる
しかし、黒い怪獣にはやはり兵器が効いていないようだった
段々と押され始め、防衛軍の戦車や戦闘機が破壊される
「ダメです! 押されてます! ここはもう危険です。 撤退しましょう!」
「くっ、やはり、ダメなのか…。 我々ではレイドの役には立てないというのか…。 いつも、助けられてばかりだ」
防衛軍が撤退し始めたその時、大きな足音が響いてきた
それと同時に雨が降り始める
「レイド、来てくれたのね!」
レイドはタコの怪獣を蹴り上げる
蹴り上げられたタコはビルをなぎ倒しながら転がった
「デア!」
レイドの手刀がさらにタコの上部に炸裂する
雨の水を手に纏い、水の刀を作り出してタコを切り裂いた
しかしタコの再生能力は今までのどの怪獣よりも強力らしく、切り裂かれた部位はものの数秒で元に戻っていた
「!?」
レイドは驚いているようだ
その後も幾度となく攻撃を加えていくが、あまり効いていないようだ
「まさか、レイドの攻撃すら効かない、怪獣!?」
いくら攻撃してもすぐに再生してしまうため、有効打は与えられない
レイドの方が段々と疲弊しているようだ
「まずい、これではレイドが」
タコの猛攻が始まった
二十本にも及ぶ触手の攻撃はレイドの防御を潜り抜け、体にヒットしていく
ついに、レイドは膝をついてしまった
「そんな、今まで怪獣相手に膝をついたことなんてないのに」
「援護するぞ!」
リーダーがそう告げ、動き出すより早く光る何かが二つ、怪獣に向かっていった
「なに!?」
その二つの光はタコにぶつかると、タコは吹き飛び、体に纏っていた闇の力が消し飛んだ
黒かった体表は赤くなる
「怪獣が、黒から赤に?!」
立ち上がるレイド、雨を吸収すると、手をクロスさせて光を溜める
水に光を乱反射させて高熱を発生させてビームのように照射した
それはタコの体を貫き、消滅させた
「やった! レイドがかちましたよ!」
リネが飛び跳ねて喜ぶ
「ふぅ、何とかなったみたいだね」
「はい、この世界の救世主みたいですし、倒されなくてよかったです。 できれば話をしてみたいのですが」
「あ、見て、レイドが小さくなって飛んでいくよ」
「追いましょう!」
怪獣を倒したレイドは雨と共に去って行った
それを追うルーナ達
そのころ、リゼラスとパリケルは
「ここはどこだぜな?」
「だから言っただろうが! さっきの道を左だと!」
「いやいや、俺様の方向感覚に間違いはないんだぜな!」
「いいや間違っている!」
「間違ってないぜな!」
迷子になっていた
巨人ヒーロー好きなんですよね
ウルトラな男とか
最近のウルトラ男は見てないですけどね
変身ヒーローってかっこいいじゃないですか
私、仮面ライダーとか大好きなんですよ
最近の俳優さんはかっこいいしね