プロローグ1
初投稿です。
興味があって投稿しちゃいました。
文構成等、まったく知識がないです。
ただの自己満作品です。
昔から、あきらめる方法を知らなかっただけなんだ
あきらめ方が分からなくて嫌な思いをした事なんて数え切れない程あったし、辛い思い出もたくさんある。
だけど折れそうになった時、必ずあの人の声が聞こえるんだ
もはや呪いなんじゃないかとも思ったりする。
これからの話はただ、あきらめの悪い私が人々にとって無駄に思われるような事を繰り返す・・・。
そんなお話。
私にはいたって普通の母親とちょっと変わった父親と最近少し反抗期な妹の家族3人で暮らしている。
特に裕福でもなく貧乏でもなく、ごく普通の一般家庭だ。
そんな家庭の長男である私の名前は惣一と書いて「ソウイチ」と読む。この一般家庭である「山田家」の長男ということになる。
そんな特徴のない山田家でも、父親である山田誠一は少し変わっている存在だ。
簡単に言えば弱気になるという事を極端に嫌うのだ。どんな些細な事であっても弱音を吐く事は決して許してくれない。自転車の練習であっても、試験勉強であっても、もう無理だと弱音を吐いたら烈火の如く怒られる。一見すると厳しい父親にみえるが、普段は温厚な人物で、給料も小遣い制で家では立場も低いのだ。
ただ、弱音を吐いたりあきらめる事を極端に嫌っており、家族である私達に
・弱音を吐かない
・何事もすぐにあきらめない
・無理だと思う時こそ冷静に解決策を模索する
・最後まで決してあきらめるな
以上のルールを常に徹底してきた。
昔、母になぜそこまで父はあきらめる事を嫌うのか聞いたことがある。
母はちょっと寂しい顔をして幼い私に話してくれた。
「お父さんはね、昔大事な友達を事故で亡くしてしまった事があるの。そのときの事故はとても大きな事故で、周りにいた人たちも自分の事で必死だったの。お父さんは無事だったんだけど、お父さんの友達は命に関わるようなとっても酷い怪我をしちゃったんだって。 お父さんは友達を助けようとしたんだけど、周りに助けを呼んでもみんな自分の事で必死でね。その友達が辛そうなのをどうする事もできず、ただ手を握る事しか出来なかったんですって。お父さんは今でも、その事を後悔していてね。何か自分にもできることがあったんじゃないか。あの時はどうしようもないとあきらめてしまったのではないかとずっと自分を責めているのよ。 あなた達には自分のような後悔をさせないようにしているから、お父さんは何よりもあきらめる事を嫌うのよ。」
そういって母は私と妹の頭をなでたのだ。
そんな父に育てられた私は高校3年生となった今でも父の教えを守っている。