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暇なので鑑定しまくってたら勇者より強くなってた件  作者: 愛田茶々


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2/7

第2話 優しさの賞味期限はもやし

少し話を戻して、召喚された他勇者四人の紹介をさっくりと。

勇者パーティ【レゾナンス】としての生活は、思っていたより穏やかな始まりだった。


というのも、俺が鑑定士という肩書きを告げられたあの瞬間、広間に走った冷ややかな視線を思えば、もっと露骨に冷遇されるものだと覚悟していたからだ。

最初から、居場所など与えられないのだと。


だが、あてがわれた部屋は他の四人と変わらない。

広く、清潔で、十分すぎるほどだった。


──少し、拍子抜けした。


翌日。

午前の実地訓練を終えた、昼休憩のことだ。


「改めて、自己紹介しようか」


そう切り出したのは、勇者──神谷陽斗だった。

柔らかな声色で、自然と場の空気を整える。


赤茶色の髪に、整った顔立ち。

それでいて奢ったところがなく、誰にでも同じ距離感で接する。

第一印象は、単純に──いいやつ、だった。


「俺は神谷陽斗。勇者......らしい。正直まだ実感はないんだけど、よろしく」


はにかみながらも、場を前へ進める話し方。

この人が勇者なら、きっと大丈夫だ。

そんな根拠のない安心感があった。


「黒川達也、剣士だ」


続いたのは、剣士の黒川達也。

短く切り揃えた黒髪に、鋭い目つき。

無愛想で口数は少ないが、芯の通った雰囲気がある。


「剣なんて触ったこともなかったけど......案外、なんとかなってる」


言葉少なに、それだけ。


「次は...私かな?」


小首を傾げながら明るく声を出したのは、赤髪の少女。


「水瀬由奈です!私も魔法なんて使ったことなかったけど、なんか使えてて。。。今はちょっと楽しい、かな?」


少し照れながら、続ける。


「みんなで一つのパーティなんて、修学旅行みたいで。正直、わくわくしてます!」


その笑顔だけで、場が和らぐ。

集団というものは、こういう人がいるだけで雰囲気がよくなるものだ。


続いて、隣にいた少女がおどおどと話し始める。


「白縫......さよ......です」

小さな声。

視線は伏せられ、こちらをほとんど見ない。


「よろしく......お願いします」


僧侶の白縫さよは、なんというか全体的に白い。

白髪のショートヘアに、白い肌。

存在感すら薄く、今にも世界に溶けて消えてしまいそうだった。


──そして、最後が俺だ。


周りの視線が俺に集まってるのを感じ、話し始める。


「久遠依人。職業は鑑定士だ」


自然と声に力が入る。


「みんな、あんなに戦えてすごいよ。俺も、できる事は頑張りたい。よろしく」


「よろしく、依人」


陽斗が即座に応えてくれた。

それだけで、胸の奥が少し軽くなる。


「これからこの五人でやっていくんだ、仲良くしよう」


異論はなかった。

少なくとも、この時はだれも。


長くなったので、2話は2回にわけます!

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