第四十六話 新旧パーティー再結集
ライアスとガイアが蘇ったことで、《魂の器の再生》の儀式は静かに幕を閉じた。
だが、祭壇の前に立つ美怜の頬には、止めどなく涙が流れていた。
「……ライアス……ガイア……」
声にならない声で名前を呼び、震える手で彼らの腕に触れる。
そのぬくもりが、確かに現実のものだと告げていた。
「……戻ってきてくれて、本当に……ありがとう……!」
美怜は膝をつき、肩を震わせた。
「ミレイ……泣いてるのか」
ライアスが少し困ったように笑った。
「そこまで心配してくれてたなんてな……」
ガイアも、やや硬い動きで美怜の背を優しく撫でる。
「俺たち……そんなに長く眠ってたのか?」
「……ううん、長かったようで短かった。でも、その間……私はたくさんの人に助けられたの」
美怜は立ち上がり、そっと後ろを振り返る。
そこに立っていたのは、ずっと旅をともにしてきた仲間たち——アル、ティナ、カイル。
「アル、ティナ、カイルがいたから……私はここまで来られたの。彼らがいなかったら、絶対に無理だった」
ティナが、照れくさそうに笑う。
「もう、そんなに持ち上げなくていいにゃ。ミレイががんばったのにゃ!」
アルも、優しく微笑む。
「でも、嬉しい。あなたが……そう言ってくれるなら……僕たちも、あの道を歩いてきた意味があったと思えから」
カイルはふっと鼻を鳴らして、手をひらひらと振った。
「おいおい、こういう時は“持ち上げ代”ぐらいよこしてもいいんじゃねぇか?」
その空気に、ライアスが目を細めた。
「……そっちの人達が、ミレイの新たな仲間か」
「うん。……紹介するね」
美怜は一歩前に出て、腕を広げるように言った。
「こちらが、アル、ティナ、カイル。私の今の旅の仲間たち。この人たちが、あなたたちを取り戻すために、力を貸してくれたの」
アルたちは、それぞれに深く頭を下げる。
「はじめまして。アル・フィネスと申します。これでも……勇者やってます……」
「武闘家ティナ・バルドにゃ!ミレイとは大事な友達で、ずっと一緒にいたにゃ!」
「カイル・エルバン。神官やってる」
ライアスが眉を上げた。
「……へぇ。いい仲間を持ったな、ミレイ」
ガイアも軽く頷く。
「感謝する……俺たちのために、ここまで……」
「ううん」
美怜は静かに首を振る。
「私だけじゃない。リュミナも、セリスさんも……みんな、あなたたちを想って動いてくれたの」
セリスは何も言わず、ただその光景を見守っていた。
その瞳には、どこか安堵のようなものが浮かんでいた。
リュミナがそっと前に出る。
「ライアス、ガイア……おかえりなさい」
二人は一瞬驚いたように彼女を見つめ、次いで、懐かしさがにじんだように微笑んだ。
——かつて別れた仲間。
そして今、再び出会った仲間。
《ライアス・パーティー》と《アル・パーティー》。
それぞれの歩んできた時間が、いま一つの場所で重なっていた。




