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午前六時半 忘れた夢

 朝陽が顔を出した空は、電車の窓を優しく照らす。

 天気雨の降る、西の空は虹がかかり、キラキラと私を魅了している。

 車窓から、その虹を目で追いかけると、何か見えてきそうだ。

虹の種?虹を作る魔法陣?

でも何も見えなくて。

何もなくて。

 綺麗に見えるものは、すぐに見えなくなって、消えてしまう。

 私が見ていた、虹がかすかに目るほどになっていて、少し経ったら消えた。

私も、雨の降っているところに入ったのだ。

 窓に、雨粒がぶつかる音が聞こえる。

 車内は暗くなり、顔を見せていた太陽も今はもういない。

それでも、電車は光を失ったまま走り続けていく。

 駅について、私はホームへ降りる。

階段を上り、改札を抜ける。

駅舎をを出ると、外は薄暗く湿っている。

皆、傘をさしている。

私は、バス停までの短い距離を傘をさして歩く。

 パラパラと、傘に雨がぶつかる。

 街の音も雨にかき消され、においも雨の物になる。

いつも見ていた景色が変わる。

暗く、重たい

寒く、冷たい

手が震えている。

鋭い雨。

 でも、雨はいつか弱くなるし、いつか止む。

 そして、太陽が出て、虹もかかる。

皆、雨が上がりを喜ぶように、そして暖かく、明るくなる。

嫌なことは、いづれはいなくなる。

 当たり前な日常に、小さな喜び。

それを見つけて、いやなことを忘れればいいじゃない。

 夢を追いかけ続けて、見失うな。


明るい方へまっすぐ進め。

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