保エム編む
殺しなんて面白く無いだろ?
やる事やったらもう動かない肉の塊の出来上がり。腹掻っ捌いて中身ぶち撒けたところでね。
解剖の練習だとか、中の構造を学ぼうとか、
そんな事に興味は無い。
いつかのアイツは反応が面白く無いからとすぐ楽にしてもらってた。あの時のヤツは反応が面白いからってとにかく丁重に扱われていた。
優しさとは?頭の中に一瞬浮かんですぐ消えたけど、心の中では煙のようゆ漂っている。
最後に見た夢はとても綺麗だった。
なんて事は無くて。今まで見た夢なんてもう覚えては居ない。今目の前に映る現実ってのは不幸では決してないけれど、決して幸せだとはしゃぎ回れる物では無い。
いつだって僕達は監視とか制限とか。
許されるのは只々黙って歯車を回す事だけ。
毎日部品が壊れては、毎日新しい部品が作られる。新しい部品が己の役割を果たすその日を知るのはそんなに遠い日の話しではない。
僕はただ歯車の部品には成りたく無いと強く思っただけだ。右も左も分からないあの時から、何かを理解した気がした今日この頃も。
貴方の頭は壊れていないけれど、どうやら心が壊れてしまっていますね。
なんて言って色んな修理工場をたらい回しにされたけど、果たしてその結果は良好だったのだろうか?
未熟な物も時間が経てばそれなりに成熟してくる。得た経験値の質や量で個体差がある物だけど、それでもやっぱり時間って物は計り知れない程偉大なものだと思う。
やる事成す事上手く行かないし、そんな失敗を繰り返していたらただ擦り減って行くだけだ。
そんな事は無い、諦めないものは報われる、夢を見る者だけが掴めるんだ
なんて偉そうなだけのアイツが言ってたっけ。
結局アイツは何かを得る事も無く、只の歯車として役割を終えた。何も無く終わった。
反抗的で居ると損をするばかりで得など無い。
窮鼠猫を噛むとは言うが噛んだ相手が猫では無く虎だったなんて事がよくある話し
結局の所チカラと呼ばれている何かで望みが叶うのであれば、それを欲するのはとても自然な事で、それを否定するのはとても不自然だ。
冷たい光を浴びすぎて心が凍えている。
それが問題だ。
尾張
気儘に言の葉を編みたくなったらまた来ます。
ぴーす