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最終決戦編 魔女裁判・前編

000ももんが「僕、魔法生物ももんが。ななこちゃんの相棒なんだ。

 皆は過去に一度、ななこちゃんの魔法が力負けした事があったのを覚えてる?

 まじかるアタックもまじかるバリアも通用しなかったよね。

 今回はあの恐ろしい強敵が再び僕達の前に立ち塞がるらしいんだ。

 ななこちゃん、大丈夫かなぁ……?」

 

001N「今日はゆうこの誕生日。ななせの部屋でささやかな誕生パーティーが行なわれようとしていた……。」

002ななこ「ゆっこちゃん、お誕生日おめでとう!」

003七瀬「おめでとう」

004優子「ありがとう」

005七瀬「あきらさんも来れたら良かったんだけどね。クラブの試合と重なってしまったらしいわ」

006優子「そうなんだー。残念」

007ななこ「でも意外だよね。今回のパーティー、ななせちゃんがやりたいって言いだしたんだよ」

008優子「ええっ、そうなんだ!ななせさん、ありがとう」

009七瀬「わ、私は別に……ななこ達の気持ちを代表して……その……」

010ななこ「ねぇねぇ早くケーキ食べようよー。これ、私とななせちゃんが作ったんだよー」

(SE・チャイム)

011七瀬「あら、こんな時にお客さんかしら。どなた?」

012少女「失礼します。私、脳内教の信者ですが」

012七瀬「宗教の勧誘?それなら間に合っているわ」

013少女「いいえ。あなた達魔道少女を捕えに来たのです。信者の皆さん、やってしまいなさい!」

014信者達「う~み~ね~こ~さ~ま~」

015優子「ひゃっ!?こ、この人達前にどこかで見たような気が……。」

016七瀬「……ななこ、どうする?」

017ななこ「どうするもこうするも変身してやっつけないと……あっ、ゆっこちゃんがいるから変身したら私が魔法少女だってバレちゃう……!」

018少女「あらあら、抵抗しないのね。いい心がけだわ。脳内教新総本山にて魔女裁判にかけた後に処刑してあげるわ、あーっはっはっはっはっは……。」

 

00t教祖魔法少女まじかるななこ 第21話『魔女裁判・前編』

 

019少女「一人ずつ魔女裁判にかけてやるわ。まずは上村優子、あなたからよ。来なさい!」

020優子「どうしてこんな事に……。」

021教祖「よく来たなっ。上村優子よ!お前には魔道少女の疑いがかかっている!これよりお前の魔女裁判を始める!」

022優子「私、魔道少女でも魔女でもないもん」

023教祖「それを今から確かめるのだ!証人、発言せよ!」

024少女「教祖様、私見ました!さっきこの子が友人二人と共にサバトを行なっていたのを!」

025教祖「何!?サバトの開催とな!それは重大な罪だぞっ!」

026優子「あ、あれは私の誕生パーティーなのっ」

027教祖「誕生日に乗じてサバトを行なったのだな。大した悪知恵だ。どうだ、素直に白状すれば罪は軽くなるぞ?」

028優子「本当に私、魔女じゃないのっ」

029教祖「まだ罪を認めんか。それならば、証明してやろう。上村優子の身体から魔道少女の印を探せ!」

030少女「かしこまりました!」

031優子「きゃあっ!?な、何するのー?」

032少女「見つけました、上村優子の左肩に印が!」

033優子「こ、これは生まれた時からあるアザだもん」

034教祖「黙れ。それこそ魔道少女が魔法生物と契約した時に出来る魔道少女の印!上村優子、お前は魔道少女だ!火あぶりの刑に処す!」

035優子「ええっ!?そんなぁー!」

 

036ななこ「ゆっこちゃん大丈夫かなぁ……」

037七瀬「ねぇななこ、今だったら変身してこの部屋壊して脱出出来ない?」

038ななこ「出来るけど……それじゃゆっこちゃんが人質にされちゃうかもしれない」

039七瀬「本当に甘いわね……そこがあなたらしいけど」

040ななこ「まぁでもゆっこちゃんは魔法少女じゃないからすぐに解放されるよね。反撃はそこからだよっ」

041少女「甘いわね……上村優子は魔女裁判の結果、魔道少女だったと判明した。火あぶりの刑に処されるわ!」

042ななこ「そ、そんなっ!でたらめだよっ!」

043七瀬「あの子は魔道少女なんかじゃない。それは私達が一番良く知ってるわ」

044少女「だけど一度決まった事はくつがえせないわよ」

045七瀬「それはどうかしらね。これは裁判よ。第一審の判決に不服な場合、控訴が可能なはずよ」

046少女「そ、それは、そうだけど」

047七瀬「私達は断じて判決を認めない。控訴するわ。分かったらさっさと私達を法廷に連れていきなさい!」

048少女「わ、分かったわよ……だけど今更控訴しても判決は変わらないと思うけどね……。」

 

049教祖「ほう、控訴とな。まぁいい。許可しよう。証人席に座るがよい」

050七瀬「最初の証人は私でいいかしら?」

051優子「ななせさん、大丈夫?」

052七瀬「大丈夫よ。絶対に助けてみせるから。それと、ゆうこ……短い間だったけど、転校して来てからあなた達と過ごした学園生活、最高に楽しかったわ」

053優子「ななせさん……?」

054教祖「証人よ、証言をきこうか」

055七瀬「上村優子が魔道少女というのは全くのでたらめです。だけど間違えてしまったのも無理はないと思います。何故なら……すぐ近くに本物の魔道少女がいるのだからね」

056教祖「ほう、それは誰だ……?」

057七瀬「それは……この私よ!まじかるフォーム!!!」

058七瀬「魔法少女ななせ只今参上!……かつての名前を、魔道少女ななせ!」

059優子「な、ななせさんが、魔道少女……!?」

060教祖「ふふっ、ふふふふふ……とうとう自ら名乗り出たか!魔道少女!もう逃がしはしない!世界の秩序を守るために……お前を倒す!」

061七瀬「ふふっ……魔道少女を本気で倒せると思ってるなんて……何様のつもりかしらね、あなたは」

062教祖「通りすがりの琉球海猫だ、覚えておけ」

063七瀬「私に勝てるかしら?まじかる……キック!」

064教祖「いでよ海棒!ええーーーーいっ!」

065優子「す、すごい戦いだよっ!ななちゃんどうしよう!逃げないと!」

066ななこ「ななせちゃんが押されている……このままじゃ琉球海猫にななせちゃんが倒されちゃう……。私が加勢すれば何とかなりそうだけど、変身したら私が魔法少女だってゆっこちゃんにバレちゃう……!」

067優子「ななちゃん……?」

068教祖「海棒ヌンチャクっ!」

069七瀬「きゃああっ!?」

070教祖「おかしい。さっきからお前の攻撃には全然殺意がこもっていない。魔道少女ななせ……お前まさかわざとやられてないか?」

071七瀬「これは……私自身への裁きなのよ」

072教祖「何だと?」

073七瀬「かつて私は魔道少女として世界の秩序の崩壊に手を貸してしまった……その行為が世界の秩序を救う事だと騙されてね……。その罪は消えない。だから、私は私を裁くの」

074教祖「ファッファッファッ……そんな事で罪が消えると思っているのか!笑わせるな!罪は死を以ってしか償えん!死ねい!ウルトラマリンビーーーーム……」

075ななこ「待って!そんなのおかしいよ!」

076優子「な、ななちゃん!?」

077教祖「ほう、何がおかしいというのか」

078ななこ「確かにななせちゃんは魔道少女として悪事を働いてきたよ……。だけどそれ以上に魔法少女としてご町内の平和を守ってきたんだっ。だからもう罪は償えているはずだよっ」

079教祖「どうしてそんな事が分かるのだ?」

080ななこ「それは……それは私が魔法少女ななこだから!」

081優子「な、ななこちゃんが、魔法少女さん!?」

082ななこ「何を迷ってたんだろう……正体がバレる事とななせちゃん、どちらが大切かだなんて決まっているのにね。まじかるフォーム!!!」

083ななこ「ご近所の平和を守る魔法少女ななこ、ただ今参上!再び現われたインチキ宗教脳内教!魔女裁判なんて時代錯誤は止めなさい!」

084教祖「魔法少女だと……!魔法少女はたやすく魔道に落ちる。魔道少女の芽は摘み取っておかないとな!」

085ななこ「一つだけ教えて。どうしてそんなに魔道少女を倒そうとするの?」

086教祖「知れた事!魔道少女は世界の秩序の崩壊を目論んでいる!世界を救うためには魔道少女を滅ぼすしかないのだっ」

087ななこ「ななせちゃん……それ、本当なの?」

088七瀬「本当よ。私が所属していた黒魔少女三人衆を操っていたあいつは、魔法の力を悪用して世界の秩序の崩壊を企んでいる……いいえ、もっと恐ろしい事かもしれないわ」

089教祖「やはりそうだ!魔道少女は滅ぼさねばならない!」

090七瀬「……ななこ、まじかるアタックを撃ちなさい」

091ななこ「まじかるアタック?どうして?」

092七瀬「私のまじかるシューターと合わせるの。琉球海猫は強い、倒すには二人の魔法少女の同時攻撃しかないわ」

093ななこ「でも私、前に一度倒したよ?」

094七瀬「恐らくそれは、見逃してくれただけよ。琉球海猫が本気になれば魔法少女一人消す事なんて造作もない事よ。まじかるアタックを撃ちなさい。分かったわね?」

095ななこ「うん、分かったよ。まーじーかーるーあたーーーーーっく!!!」

096七瀬「ま・じ・か・る・しゅーたーーーーーーーーー!!!」

097教祖「うるとらまりんびーーーーーーーーーーーーむ!!!」

(SE・大爆発)

098少女「物凄いパワーのぶつかり合いだわ……」

099優子「ど、どっちが勝ったの?」

100教祖「最後に勝つのは私、琉球海猫だっ!」

101少女「さっすが教祖様!私達に出来ない事を平然とやってのける!そこにしびれるあこがれるぅ!」

102優子「な、ななちゃん……ななせさん!?」

103教祖「二人の魔法少女は倒した!世界は脳内教の名の元に救われたのだ!世界は脳内教の楽園となるのだ!これがすなわち、脳内天國なのだ!あっはっはっはっはっは……!」

104N「二人の魔法少女は敗れた。もうご町内の平和を守る者はいないのであろうか……!?この世界は脳内教のものに、脳内天國になってしまうのであろうか!?」

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