表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/29

学園編 仰天!私の家はお化け屋敷!?

000ななこ「こんにちは、私ななこ!

 どこにでもいるような普通の小学生……なんだけど。

 ほんとはね、七つの魔法の力で、

 ご町内の平和を守る魔法少女なんだよっ。

 だけど、その事は学校のお友達には内緒なのっ」

 

001ななこ「今日は皆でななせちゃんのお家で宿題するんだー」

002優子「境さんのお家って広いんだねぇ。おじゃましまーす」

003あきら「何かホラー映画の舞台になりそうな洋館だよな!このでかい鏡とかさ!」

004七瀬「……まぁ、あがってちょうだい」

 

00t怪人魔法少女まじかるななこ 第18話『仰天!私の家はお化け屋敷!?』

 

005ななこ「わー。ここがななせちゃんのお部屋かぁ。何かすっきり片付いてるなぁ」

006優子「……私もちょっと見習いたいかも」

007七瀬「宿題しに来たんじゃなかったのあなた達……。まぁいいわ。飲み物の一つでも入れて来てあげるから待ってなさい」

008あきら「おっ、こんなところに横笛があるぞっ。境って音楽も出来るのかー」

009七瀬「……それと。あまり変なところいじってると足が飛ぶわよ」

010あきら「や、やだなぁ、そんな事するわけないじゃないか、あは、あははは……」

011ななこ「さてっ。ここに宿題対策委員会を開催するよっ。お休み前だからといって今日出された宿題はあまりにも多すぎるっ。だからこそ今日のうちに宿題を片付けてお休みを楽しもうっ!」

012あきら「そのためには皆で教科を分担して手早く片付けようって事だなっ」

013優子「ええと、今日出された宿題は……国語、算数、理科、家庭科だけど、誰がどれを担当するのー?」

014ななこ「ふっふっふ……もちろん家庭科はご町内で評判の料理ガールである私に決まってるよね!」

015七瀬「これ、私が作ったミックスジュースとクッキー。こんなものしかないけどどうぞ」

016あきら「どれどれ、いただきまーす。ぱくっ、もぐもぐ……うまいっ!」

017優子「……あ、本当だ、おいしい……」

018ななこ「がーん……私の作ったクッキーよりおいしい……」

019七瀬「最近、お菓子作りに凝ってるのよ」

020あきら「境ってすごいなっ!こんなうまいクッキー食べたの初めてだよっ」

021七瀬「褒めても何も出ないわよ。……でも、色々作ったのがあるから持ってきてあげる」

022あきら「これは、境が家庭科担当で決定だなぁ」

023優子「うん、異議なし。境さんのクッキーすごくおいしい……」

024ななこ「がーんがーんがーん……私唯一のアイデンティティが……。まぁでも仕方ないかな。残る国語、算数、理科をどんな感じで分配する?私、国語がいいなぁ」

025優子「私も国語がいい……。」

026あきら「あたしもー。って事は……。」

027ななこ「宿題対策委員会の諸君。ここは公平に決めようよ。すなわち……じゃんけん!」

 

028怪人「今のうちにせいぜい楽しんでおきなさい魔法少女ななことその仲間達!この怪人三人衆の一人である怪人ポルターガイストがあなた達を恐怖の部屋に案内してあげるわっ!」

 

029優子「うう、緊張するなぁ」

030怪人「まずは、手始めにあの気の弱そうな子の肩に手をのせてびびらせちゃうんだから!せーのっ」

031ななこ「じゃーんけーん、ぐーーーっ!」

032怪人「ぎゃうっ!?」

033ななこ「うゆー?」

034優子「どうしたの?ななちゃん」

035ななこ「今、手に何かを殴ったような感触が……気のせいかなぁ」

036優子「変な事言わないでー。気のせいだよー」

037ななこ「そうかなぁ……。」

 

038怪人「くっ……魔法少女ななこ、透明になった私を見破るとは褒めてやるわ。だ、だけど今のはほんの挨拶代わりよ……あ、鼻血出てきた」

 

039あきら「やったぁー!勝ったー!あたし国語なー!」

040優子「じゃあ私は理科にするね」

041ななこ「がーんがーんがーん……私が算数かなぁ……」

042七瀬「焼きプリンがあったから持ってきてあげたわ」

043あきら「もぐもぐ……うまい!本当に境の作るお菓子はうまいなぁ!」

044優子「本当、すごいおいしい……」

045ななこ「か、完璧だなぁ。これが才能の差なのかなぁ……」

046七瀬「……他にも何か無いか見てくるから待ってなさい」

 

047怪人「いい気になって楽しんじゃって……それもこれで終わりよっ」

 

048あきら「ええと、この時の主人公の気持ちを三十文字以内で答えよ。楽勝楽勝!」

049優子「次の中でリトマス紙が青くなる水溶液を選べ。……ええっと、水酸化ナトリウム水溶液かな……?」

050ななこ「次の平行四辺形の面積を求めなさい……うゆゆゆゆー!どーして長方形にしないのかなぁ!」

051怪人「ふっふっふ、悩みなさい悩みなさい。そして私はその間にあなたのジュースをいただくわ。こくこくっ……ふーっ、おいしかったぁ」

052優子「ななちゃん、大丈夫??」

053ななこ「だ、大丈夫じゃないよう……。ここはジュースでも飲んで気を落ち着かせようかなぁ。うゆゆ?ジュースがないよ!?」

054優子「ななちゃん、自分で飲んだんじゃない?」

055ななこ「まだ半分以上残ってたよ!?あきちゃん、私のジュース飲んだでしょ!?」

056あきら「ぬな!?何でそこで真っ先にあたしを疑うか!あたしは潔白だっ」

057ななこ「だって前給食で出てきた私のみかんジュース飲んだでしょ!?」

058あきら「そ、それはだなぁ!ななこがまぎらわしい位置に置いておくからだろ!?」

059ななこ「認めたね!やっぱり今回もあきちゃんの仕業だなぁ!」

060優子「ふ、二人とも落ち着こうよ……」

061怪人「あっはっはー!見苦しい仲間割れを始めたわー!さっすが私!知能犯だわー!」

062七瀬「二人とも何やってんの。ジュースのおかわりならあるから勝手に飲みなさい」

063ななこ「わぁ、飲み放題だー♪」

064七瀬「あなた達……何のために家に来たのかわすれないでちょうだいね。ゼリーがあったから持ってきたわ。食べなさい」

065あきら「おおっ、これもうまいなぁ!境ってすごいなぁ!」

066七瀬「……他にも何かあったと思うから持ってきてあげるわ。今日は特別なんだからね」

067怪人「裏切り者の魔道少女ななせめー!あと一歩の所だったのにー!こうなったら私最大の必殺技を使うしかないわね!」

068ななこ「うゆゆゆゆ……ゆっこちゃん、平行四辺形の面積の求め方わかる!?」

069優子「ええっと。何か公式があった気がするよ。何だっけ……。」

070あきら「ふっ、ななこはまだ終わらないのか。あたしはもう国語全部終わったよっ」

071ななこ「ええっ!?ゆっこちゃんは!?」

072優子「私も理科、そろそろ終わるよー」

073ななこ「な、何だってーーーーー!?私も担当が算数でさえなければ今頃……くやしいのうくやしいのう」

074七瀬「ホットケーキなんて作ってみたわ」

075あきら「おおっ、境は何でも作れるなぁ!」

076ななこ「はっ!?そういえばななせちゃんは宿題に全く手をつけていなかったはず!ここで私が活躍すれば!」

077七瀬「家庭科の宿題ね……栄養価の計算みたいね。これはこれでこれはこれ……はい、栄養バランスの高い献立が出来たわ」

078優子「す、すごーい!あっという間に宿題終わらせちゃったよ!」

079ななこ「がーんがーんがーん……これじゃ私本当にいらない子だよぅ」

080怪人「さて、始めようかしら!れっつポルターガイスト!」

081ななこ「うわっ!?うわわっ!?棚から本が落ちてきたよ!?」

082あきら「地震かー?」

083優子「地震じゃなさそう……」

084怪人「あははは!びびってるびびってる!あたかも心霊ショーのようだわね!」

085優子「本で読んだ事ある。これってもしかしてポルターガイストかもしれない。一種の心霊現象……」

086ななこ「うゆゆぅ、何か最近こんな怖いのばっかー!」

087怪人「魔法少女ななこ!本気でびびってるわね!さて!本棚の本も尽きてきたし、そろそろとどめの百科事典ー!」

088あきら「ななこっ、危ないっ!」

089ななこ「うゆっ!?」

090あきら「大丈夫か?」

091ななこ「う、うん。上から辞典が落ちてきたんだねぇ。あっ、これ、平行四辺形の公式だよっ!これで宿題が解けるよ!やったぁ!大勝利!」

092七瀬「ふーん……なるほどねぇ」

093あきら「ん?境、どうしたんだ?」

094七瀬「いえ、何か他にもあるかどうか見てきてあげるわ」

 

095怪人「あと一息の所だったのにっ。魔法少女ななこを倒したら私が新人の代わりに黒魔少女三人衆に入れたのにっ」

096七瀬「まじかる……キック!」

097怪人「うぎゅっ!?」

098七瀬「随分面白い独り言じゃない?詳しく聞かせてもらえない?」

099怪人「誰が裏切り者のあんたなんかに!あんたが消えて黒魔少女三人衆に欠員が出来たから新しい魔法少女を誕生させた事なんて教えないんだから!」

100七瀬「ふーん……やっぱりあいつ、自分の野望を諦めてないんだ……。それだけ聞けば用はないわ。消えなさい。まじかるシューター!」

101怪人「え、ちょ、いやぁぁーーーーー!」

102七瀬「黒魔少女三人衆……私の代わりに加わった新たな魔法少女……。恐らくはあいつの指令を受けて動いているその魔法少女こそが学園の秩序を崩壊させようとしている悪霊の正体なのね……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ