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婚約破棄されても人生が終わるというわけではありませんので、私は引き続き自分なりに幸せな人生を楽しんでいきます!

「君との婚約は破棄とする!」


 婚約者アレックスからある日突然そう宣言された。


 あまりにも突然の出来事で。

 私はただただ困惑することしかできなかった。


「あの……それはさすがに急過ぎませんか……?」

「そんなことはどうでもいい。俺が決めたことがすべてだ」


 話し合おうにもアレックスは私の発言を聞く気がないようだ。きっと何を言っても無駄なのだろう。そう察したので、私はこの場から速やかに去る道を選ぶことにした。


 幸い、婚約破棄によってこちらが困ることは特にない。


 こうして私とアレックスの婚約者同士という関係は完全に終わった。



 ◆



 あれから十二年。

 私は今、一国の王妃として、世のため人々のために生きている。


 アレックスとの婚約破棄の直後、私は、ちょっとしたきっかけから国王の息子である王子と知り合った。何度か言葉を交わすうちに親しくなり、やがてプロポーズを受け、私たちは結婚した。


 そして先日、夫が国王になったことで、私は王妃となったのである。


 苦労も少なくはない。だがそれは王妃である以上仕方のないこと。権力を手にしているということはつまり責任や義務も多いということだ。ある程度苦労するのも仕方のないことである。


 なんだかんだで、私は、この暮らしが嫌いではない。


 そういえば。これは最近知ったことなのだが、アレックスはあの後恋人の女性に誘われて国を倒すとか何とかという過激な宗教のような組織に所属するようになったらしい。そして、その活動の中で犯罪を犯してしまい、治安維持組織によって拘束されてしまったそうだ。



◆終わり◆

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