くだらないと言われ婚約破棄されましたが、ノーダメージで進みます!
「君みたいな心優しくなくくだらない女とはやっていけない! よって、婚約は破棄とさせてもらう!」
婚約者フォルクスーフェンはわざわざ私を呼び出して大声で宣言した。
「あの、いきなり過ぎません……?」
「知るか! 俺の前から消えてくれ!」
「はぁ……そうですか、分かりました。では失礼します」
その日、私は彼の前から去った。
特に何か言うことはしなかった。
なぜかというと、何を言っても無駄だろうと判断したからである。
その後私は医者を目指す道を歩むことにして。医者を養成する学校へ入学してそこで学びを重ね、やがて、知り合いの医者のところで手伝いをするようになる。そこでしばらく修行をして色々なことや現場というものを学び。十数年が経って、私はついに独立。
今は一人の医者として働きながら生きている。
後に聞いた話によれば、フォルクスーフェンはあの後一人の女性と親しくなり結婚したらしい。しかし、一人目の子どもが生まれると二人に似ていなくて。調査の結果、その子がフォルクスーフェンと女性の間の子ではなかったことが判明。というのも女性は別の男性と関わっていたのだ。それが引き金となり夫婦喧嘩になり、結局、離婚することになったらしい。
その後フォルクスーフェンが結婚することはなかったとのことだ。
◆終わり◆