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婚約破棄の後、飛行部隊に入った令嬢。

 そこそこ良い家柄の娘である齢十八のフレリアは国の飛行部隊に所属していた父親がいるということもあって昔から空が好きだった。運良く飛行魔法を使えたこともあり、フレリアは、小さい頃からよく空中を飛んでいた。自宅には広い庭があったので、そこでよく宙に浮いて遊んでいたのだ。


 しかし年頃になると婚約することとなった。


 相手はアドモという名の青年。

 フレリアよりは三つ年上だが、彼がフレリアに惚れたことで話が進み、婚約することとなった。


 だが婚約から数ヶ月が経つと。


「きみとの婚約は破棄したい」


 彼はそんなことを言い出した。


「きみはもっと淑やかな人だと思っていた、でも違った。活発過ぎてぼくの好みじゃない。だから、婚約は破棄させてもらうよ。ばいばい」


 言い出すと聞かないアドモは、フレリアの返しを待つこともせず、彼女を追い払った。


 フレリアは泣いていた。


 体調も悪くなっていた。

 何も食べられない日もあったほどだ。


 が、両親の励ましで徐々に回復していく。


 アドモに婚約破棄されたフレリアは暫し落ち込んでいたが、次第に回復。

 そうして少し元気が出てくると、彼女は、飛行部隊に入ることを希望するようになる。


 両親は戸惑った。


 大事な娘を危険に晒したくない。

 そんな気持ちもあった。


 だが、二人はフレリアの希望を尊重することを選んだ。


 こうしてフレリアは飛行部隊所属への道を歩み始める。



 ◆



 あれから十数年。

 フレリアは今も飛行部隊の一員として働いている。


 小さい頃から遊ぶことで自然と高まっていた飛行魔法の技術が評価され、彼女は、非常に優秀な隊員として重宝されている。また、数少ない女性でありながら活躍しているので、周囲の隊員たちからも尊敬されている。


 彼女はこれまで複数の作戦に参加してきた。


 そしてこれからも一人の飛行部隊隊員として活躍することだろう。



 ◆



 フレリアは国の繁栄に貢献した女性として国から表彰を受けた。


 そして歴史に名を残した。


 何年が経とうとも、国の歴史から彼女の名が消えることはない。


 その名は確かに歴史に刻まれたのだ。


 一方アドモはというと、親のお金で女漁りばかりしていて何もなせず、遊びの女だった女たちのうちの一人であったメンタル不安定気味な女性に家ごと燃やされ亡くなった。



◆終わり◆

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