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その日は信じられないくらい唐突にやって来ました。そう、婚約破棄の日です。

 その日は信じられないくらい唐突にやって来ました。


「伝えるのがいきなりになったのは悪いけどさ……お前との婚約、破棄ってことにするわ」


 赤毛の婚約者ルーザンガスの口から出たのは、そんな冷たく心ない言葉でした。


「お前のことを好きとは思えないし、人生を共にできるとも思えないんだ。だからそう言ったんだよ。婚約破棄、って。後から言うよりまだ良心的だろ」


 まぁ確かにそうだな。

 そう思う部分はありましたが。


 でも……それでも悲しかったです。


 だって彼と結ばれるものと思っていたから。

 どうしても落ち込んでしまう部分はありました。


 想定外のことが起きるというのは辛いものです。


 受け入れるしかない、そう思ってはいても……。


 それでも胸は痛みます。


 ◆



 辛かったあの日から三年七ヶ月。

 私はこの国で初めての女性政治家となるべく勉強しているところです。


 学ぶべきことはまだまだ山盛り。きっと辛いことも待っているだろうとは思います。


 それでも、一歩ずつは進んでいけている。

 それもまた事実だとは思います。


 これからもこの道を貫き生きていきたいです。


 世のために生きてゆけたら……。


 今はしたいことができて嬉しく思っています。


 ちなみにルーザンガスはというと、あの後三回ほど結婚詐欺に遭い、財産のほとんどを失ってしまったそうです。



◆終わり◆

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