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婚約破棄を告げられて驚いている人を見て大笑いとか、趣味が悪いですね。

「本日をもって、君との婚約は破棄とする!」


 婚約者の彼ブトレーメンは急にそんなことを告げてきた。


 私は驚きすぎて言葉を見つけられず。

 きょとんとすることしかできなくて。


「うわーびっくりしすぎだっせー、ぷーくすくす、へーんなのー、ばーかなのー、ぷーくすくす、くすくすくすくすぶっふぉっ、あーうけるわ、ぷーくすくすくすくすぶははははっ」


 ブトレーメンはどこまでも私を馬鹿にする。


 驚いているだけの私を見て、笑って、しかも失礼な言葉を並べる。


 こんな人と生きていけるわけがない。

 そう思ったから、私は大人しく婚約破棄を受け入れた。



 ◆



 あれから五年、私は資産家の男性と結婚し、今も幸せに暮らすことができている。


 一方ブトレーメンはというと、大きな事業を始めて大失敗し、借金返済のために今はとある家の奴隷としてこきつかわれているらしい。


 一日の食事はパン一つだけ。

 しかし労働時間は一日二十時間にものぼるそうだ。



◆終わり◆

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