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雨降りの日に婚約破棄された私ですが、とある神様に拾われ幸せに生きています!

 その日は雨降りだった。


「悪いな、お前との婚約は解消するわ」


 突然告げられた言葉。

 信じられなかった。


 冗談だよ、そう言ってほしかった。


 でも現実はそんなに甘くなくて――婚約者の彼は本心でそう言っていた。


 結局私は何も言い返せなくて。

 そのまま彼の前から去らされてしまった。


 悔しくて。

 悲しくて。


 私は近くの崖から身を投げた。


 ◆



 あれから数年、おかしなことに私はまだこの世に生きている。


「なぁ! 今日の晩御飯は何だ?」

「チキンスープの予定です」

「おおお! それってあのちょーうめーやつだよな!? ひゃっふぉーっいっ!! 最高だぁ!!」


 崖から身を投げた私は一人の少年に救われた。

 彼は人間ではない。

 少年のような姿をしているが、とある神様である。


「ニンジン入れますよ」

「オブゥッフッ!!」

「……そんなに嫌ですか」

「神への嫌がらせぇ……らめぇ……」


 今は彼と一緒に森の中で暮らしている。


 私の心は幸せで満ちている。

 ずっとこんな風でありたいと純粋に思える。


 そうそう、これは最近知ったことなのだが。


 あの雨降りの日に私を切り捨てた元婚約者の彼は、あの後神様によって罰せられたそうだ。


 百落雷の刑に処され、落雷に遭いやすくなると同時に百回落雷に見舞われるまで絶対に死ねない呪いをかけられてしまい、今も定期的に雷に打たれているらしい。



◆終わり◆

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