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婚約破棄された私は自由を得て生きていきます！

　心の底まで明るくしてくれるような日差しが降り注ぐ穏やかかつ素晴らしい日、私は婚約者フォフォンに呼び出された。

「貴様との婚約だが、破棄することにした」

　フォフォンはいきなりそんなことを言ってきた。

「え……なぜ、ですか……？」

「その問いに答える気はない。とっとと出ていけ」

　こうして私は婚約破棄された。

　しかしまぁそういうことならそれでもいい。

　そのくらい気にしない。

　むしろ良いことが起きたと思いたい。

　自由を得られた、これは大きい。

　◆

　フォフォンに婚約破棄されてから数年、私は旅人をしている。

　女性の旅人というのはまだ珍しい。

　けれども私はそんなことは気にしない。

　だって幸せなのだ。

　だからそれでいい。

　そういえば。

　フォフォンはあの後昔の恋人に放火され亡くなってしまったそうだ。

◆終わり◆