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婚約者の幼馴染みの嘘で婚約破棄されましたが、私は私で幸せになります!

「幼馴染みから聞いたぞ、お前、彼女を虐めているそうだな! 許せん。お前のことは前から好きでなかったが、ここまで悪いやつだとは! より一層嫌いになったわ!」


 婚約者マリンバは突然そんなことを言ってきた。


 しかも彼は続ける。


「よって、婚約は破棄とする! 悪女め、去れ!」


 いやいや、めちゃくちゃ過ぎるだろう。


 幼馴染みの主張だけを聞き入れて、私のことを一方的に悪女呼ばわりするなんて。


「待ってください。それはおかしな話です。私、そのようなことはしていません」

「はぁ? 何を言う! 失礼な女だな!」


 こうして私は一方的に婚約破棄された。


 私は一旦マリンバの前から去った。


 しかし名誉を傷つけられたことは受け入れられない。

 私は戦うことに決めた。


 その後、マリンバの家で働く人たちの援護などもあって、彼の幼馴染みの発言が嘘であることを証明し、私に非はないということをはっきりさせることができた。


 慰謝料を支払ってもらい、彼とは別れた。


 彼との縁は切れたのだ。


 きっともう彼と直接会うことはないだろう。でもそれでいい。否、それが何よりも理想的。私のことを悪く言う幼馴染みの言葉を完全に信じきっていた人になんて、もう二度と会いたくない。


 その後私は定期的に通っていた時計修理の店で働いていた青年と親しくなり、徐々に絆を深め、やがて結ばれた。


 そして今も、二人、幸せに暮らしている。


 彼といると知らないことをたくさん知ることができる。

 それが何より楽しい。


 これからもきっといろんなことがあるだろうし、良いことばかりではないだろうけど、それでも……生きている限り、彼と共にありたい。


 ちなみにマリンバはというと。あの後幼馴染みと結婚するも近所の人たちから「嘘で婚約者を追放した嘘つき最低夫婦」などと言われ何を言っても信じてもらえなくなってしまったらしい。二人は三ヶ月も経たないうちにそれに耐えられなくなったそうで、夫婦二人で遠いところへ引っ越していったそうだ。


 だが、引っ越しの移動中、事故に遭い落命してしまったらしい。


 ま、そんなことは私には関係ないことなのだけれど。



◆終わり◆

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