4-3 トールの街
間があいて申し訳ございません・・・(土下座)
「そういえば、お二人は宿はもう決めているのですか?」
「あっ・・・。」
やばい、完全頭の中から抜けてたよ・・・。どうしよう。
私の表情を見て悟ったのか、受付嬢さんはにっこりと微笑んで言った。
「では、おすすめをいくつか紹介させていただいてもよろしいでしょうか?」
「はい!もちろんです!」
「何かご希望の設備や条件などはございますでしょうか?すべてを叶えることはできないかもしれないですが、出来る限り良いものを紹介させていただきますね。」
「あ、ありがとうございます!」
何ていい人なんだろう!女神さまに見えてきたよ!
「じゃ、じゃあ・・・。」
受付嬢さんの言葉に甘えさせてもらい、私は条件を提示した。あ、もちろんひとつずつザクとシルにも確認を取ったよ、ふふん。
「では、ミスズ様方の条件は、従魔の連れ込みが可能である、衛生環境が整っている、治安がいい、あと、ご、ご飯が美味しい?、の4点でよろしいですか?」
「はい、よろしいです!」
少し高望みしすぎかな?でも、このくらいじゃないとちょっと怖いからなあ・・・。ほら、異世界ラノベでもさ、治安が悪いところに泊まってた主人公はよく事件に巻き込まれてるじゃん。あれはちょっと・・・。
と、私がどこかの誰かさんにいいわけ?していると、受付嬢さんがいい物件を見つけてくれたみたい。
「見つかった宿は、2つです。」
2つか、見つかってよかったと喜ぶべきか、少なくないこの街大丈夫か?とリアクションすべきなのか・・・
「まずはじめに、『妖精の宿り木』です。この宿は、衛生環境が整っている、治安がいい、ご飯が美味しい、の3つの条件に当てはまっています。その理由としては、富裕層に立地していることがあります。」
「それはなぜですか?」
「富裕層というのは、簡単に言うとお金をたくさん持っている方々が済んでいる場所なので、治安が良く、食事の質も高いのです。また、ほとんどの住民がどちらかと言うと綺麗好きなので、衛生環境が整っていると言えるのではないかと。」
「なるほど。ありがとうございます。」
「いいえ。ですが、『妖精の宿り木』の場合、お連れの従魔が、外にある従魔小屋で生活することになるかと。その・・、抜け毛などの始末が大変だという理由で・・・。」
「ああ、そうですよね・・・。」
綺麗好きなら、動物の毛とか気になりそうだもんね。せっかく選んでもらったけど、ここはないな。
「次は、『ウルフの集会』です。その名の通り、オーナーがウルフ好きなので、従魔の同泊はできます。また、衛生環境も整っていて、治安もいいです。ただ・・、ご飯はあまり美味しいとは胸を張っていう事はできないですね・・・。」
おおう・・・。料理ができないのかな?その人。
「その・・・、オーナーはウルフ好きなので、ウルフの餌を研究しすぎて、普通の人間の料理を作らなくなった結果・・・、ということですね。」
「な、なるほど・・・。それは、なんともすごい人ですね・・・。」
「ええ、なので、食事は外で済ますことになるかと。」
うーん、なかなかの好条件かも。
「ちなみに、『ウルフの集会』はいくらかわかったりします?」
「1泊銅貨7枚だったかと。値段交渉などで変動はすると思いますが、基本はそのくらいだと思いますね。」
「ありがとうございます。ちょっとザク達にも聞いてみますね。」
「ええ、どうぞ。」
「どう思う?」
「いいのではないか?食事は気になるが。」
『クオン!!』
「いいんじゃない?」というようにシルが鳴いた。よし。
「食事は残念ですが、そこにしようとおm」
「ちなみに、お二人は料理など家事は得意ですか?」
いきなり言葉被せてきた・・・びっくりした・・・。
「いや。」
「あ、私はある程度できますけど・・・。」
それがいったい何なの・・・?
すると、こちらの訝しげな顔に気づいたのか、まるでいたずらを仕掛ける子供のようにニヤリと笑って言った。
「宿ではないですが・・、賃貸に興味はあるでしょうか。」
テストと模試がありまして、勉強がかなりヤバかったので、勝手ながら投稿を休んでしまいました。基本は週2~3の投稿にしていますが、このような状況の時はどうしても1・2週間ほどあいてしまいます。自分でもこうなるとは思わず驚いています・・・(いやバカかよ)。皆様には迷惑をかけてしまいますが、許してください。どうか・・・・