表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/20

4-2 トールの街

「ギルド、ギルド・・・。あ、あった!」

「なんというか・・・、わかりやすいな。」

「まあ、わかりやすいことはいいことだよ。」

『クオン!』


ドーンという擬音語が似合いそうな建物に、剣のマークが描かれた看板が掛かっている。

わかりやすすぎて立ち尽くす私たちに、「早く行こうよ!」と言いたげにシルが鳴いた。


「えーと、お、お邪魔します・・・。」

「・・・。」


中には人がたくさんいるのではと思っていたけど、そんなことはなく、ちらほらと冒険者のような格好の人がいるだけだった。ちょっと拍子抜け。

さっそく受付へ。


「こ、こんにちは。冒険者登録をしたいんですができますか?」

「はい、できますよ。誰がなさいますか?」

「私とザク、えっと後ろの男性、がします。」

「わかりました。では、こちらの紙に記入をお願いします。文字は書けますか?」

「ええと・・・。」


ちらっとザクを見る。あ、出来るのね、オッケー。


「はい、大丈夫です。」

「そちらの紙に、名前、職業、魔法が使えるなら魔法の属性、スキルの記入をお願いします。魔法の属性とスキルはできれば全て書いていただきたいですが、書きずらいものは書いていただかなくても大丈夫です。」

「わかりました。」


えっと、名前は「ミスズ・カミカワ」、職業は「テイマー」、魔法は「聖魔法と水魔法」、スキルは「動物好き」、っと。


「ザクはなんて書いた?」

「ん。」


どれどれ・・・?


名前「ザクラス・カミカワ」、職業「魔法師」、魔法「炎、水、土、風、闇」、スキル「特になし」


「ザク、名前・・・」

「我とミスズは家族、だからな。」

「ふふっ、ありがとう。」


これは・・・、すごく嬉しいなあ・・・


「あ、スキル「特になし」になってる。なんで?」

「我のスキルは竜の時のものだからな。今は人のふりをしているゆえ、書けないのだよ。」

「なるほど。」


まあ、ザクはスキル無くても強いし、気にしないでおこう。


「できました。」

「拝見させてもらいますね。・・・・・。ザクラスさん、全属性じゃないですか!それに、レア属性の闇魔法まであるなんて!」

「そんなに珍しいんですか?」

「はい!レア属性持ちは1万人に一人いるかいないかくらいなんですよ!」

「そ、そうなんですね。」

「ええと、ミスズさんは・・・。ミスズさんもレア属性の聖魔法持ちですか!」

「まあ、はい。」

「職業は・・・、て、テイマー、ですか。」

「え?何か間違ってますか?」

「間違ってはいないんですが・・・、テイマーはあまり良い職業とは言えないんです。ミスズさんは聖魔法をお持ちなので、魔法師に変更してはいかがでしょう?」

「うーん。でも、私テイマーになりたかったので、テイマーのままでいいです。」

「そうですか・・・・。一応、後からでも変更はできますので、いつでもお声掛けください。」

「ありがとうございます。」

「・・・・・。カードが出来ましたので、どうぞ。」

「ありがとうございます。」

「・・・。」

「冒険者はFランク~Sランクまであり、依頼の達成度や討伐数でランクアップします。ギルドの規則により、お二人ともFランクからのスタートとなります。依頼を受けた場合、失敗したら違約金を支払ってもらいますので気を付けてください。」

「わかりました。」

「では、説明は以上になります。他に何か質問はございませんか?」

「ここに来るまでに魔物を何匹か討伐したんですが、買取ってしてもらえますか?」

「はい、大丈夫です。買取はとなりのカウンターでしていますので、そちらでお願いします。」

「わかりました。」

「他にはありませんか?」

「えっと、従魔の登録はできますか?」

「はい、できますよ。カードお借りしますね。・・・・。はい、出来ました。これで従魔登録はできていますが、念のため専門店で首輪の購入をしてください。」

「わかりました。ありがとうございました。」


そのまま買取カウンターへ移動。


「買取お願いします。」

「了解。じゃ、このカウンターの上に出してくれ。」

「ザク、お願い。コソッ(この近くで狩った比較的弱かったやつで)。」

「わかった。」


ドドドドン!!


「おぉ、こりゃすげー数狩ったな!お前らつえーな!」

「あ、ありがとうございます。ザクのおかげです・・・。」

「じゃ、さっそくやらせてもらうぜ。」

「お願いします。」

・・・・・・

・・・・

・・

「ホーンラビット20体、ゴブリン30体、ワーウルフ14体で、合計銀貨15枚だ。」

「わぁ!ありがとうございます!」

「おう!これからもよろしくな!」

「はい!」


わあああああ!!異世界で初めてのお金だ!


「嬉しそうだな。」

「当たり前じゃん!」


おっかね!おっかね!

これからもどんどん稼ぐぞーーーー!!!







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ