小太郎 わしをスキーに連れてって 34
「さぁ 滑るぞ!今日で最後だもんな!」
「今日で終わりか…」
「晶ちゃん またみんなでおいでね」
「うん!必ず来る!」
「おっちゃん達はどうする?」
「今日は風がないから小太郎殿に乗ろうとしよう」
「んじゃ おっちゃんと静おばちゃんは俺に乗れ!」
「小丸ちゃんは私に」
「小町ちゃん おいで!」
自分家の妖精を肩に乗せリフトに乗る
「小太郎殿 お姉さん殿は小太郎殿に自分の弟を重ねたんじゃな」
「そうですね だから太郎ちゃんが可愛いくてしょうがないんですよ」
小ちゃいおっちゃんと静香おばちゃんは 昨日の話を聞いて そう思ったのだ
「……」
小太郎は何も言わず 前のリフトに乗って 晶ちゃんと何やら楽しそうに話しているお姉さんを見ていた
「後 何本滑れるかなぁ?」
「どうだろうね」
「なんか早かったなぁ」
「楽しい事はどうして早く感じるんだろうね」
「ねぇ〜!でもいっぱいいろんな事したよね!ナイター滑ったし 雪合戦で優勝して 武優くんと愛羅ちゃんに会って…空くんと海くん 目が見えるようになるといいね」
「そうだね」
「おっちゃんがなんかしたみたいだから大丈夫だよね!」
「おっちゃんか…きっと大丈夫だよ!ねぇ〜小町ちゃん」
「兄上は あぁ見えて スゴいんだよ 普段はあんなんだけど…」
「へ〜〜っぶしゅん!」
「うわぁ!…おっちゃん 耳元でくしゃみすんなよな…リフトから落ちるとこだったぞ…」
「ズスゥ〜…すまぬ小太郎殿」
「後…私の誕生日祝ってもらって…」
「スゴい誕生日だったもんね」
「うん!私 絶対忘れないよ!お姉さんと小次郎ちゃん 小丸ちゃんや小町ちゃんも みんな綺麗で可愛いくて そして…太郎ちゃん 私…太郎ちゃんには ずっと助けてもらってたんだって…」
「晶ちゃんだって 小太郎くんの為に傷だらけになって走って来たじゃん」
お姉さんは 山で虫捕りをした時の事を言っているのだ
「うん…でも それ以上に太郎ちゃんには助けてもらってるの…」
「そっか…晶ちゃん 小太郎くんをよろしくね」
「うん!」
「へ〜〜くしゅん!」
「ぬおぉぉ!小太郎殿 危ないではないか!」
「おぉ…おっちゃん すまん」
噂が絶えない2人
「おっちゃん 降りるぞ!ちゃんと掴まってろ」
「うむ……小太郎殿 何故わしにだけ言うのじゃ?」
「静おばちゃんはドジじゃないから!」
「おぉ〜なるほど!って わしもドジではないわ!ちょっとお茶目なだけじゃ!」
「何がお茶目なだけ だよ…」
「わしがいつドジを踏んだというのじゃ!」
「数えきれないほどあるだろ!」
「例えば?」
「太郎ちゃん!」
「ん?うわぁ!」
小太郎 小ちゃいおっちゃんに気をとられ 降り損なう
「あぁ〜あ 太郎ちゃん行っちゃった」
「また 何やら兄上ともめてたみたいだったね」
「毎回の事だよ…」
「ここで待ってましょ」
「ヌワッハッハッ!わしをドジと言ってて小太郎殿の方がドジではないか!」
「係のおっちゃんのせいだぞ!後 おっちゃんが話かけるから」
「男らしくないのぉ 人のせいにするとは ほれ!上がって行く者達が笑って手を振っておる 小太郎殿も手を振り返してやるのじゃ」
「おっちゃん…恥ずかしいから黙ってろ…」
「ふっ 降参か!」
「おまえさん 大人気ないですよ」
「や〜〜い 怒られた!」
まるで子供の喧嘩…
「あっ 来た来た!太郎ちゃん 今度はちゃんと降りてね」
晶ちゃんの言葉が一番恥ずかしい小太郎
「あぁ 恥ずかしかったぁ…」
「降りないで行っちゃうんだもん」
「ちょっと取り込んでて…」
小太郎が珍しく赤面する
「ほら 行くよ!あまり時間ないよ」
「競争するか!」
「やろう!」
「いいよ〜」
「んじゃ行くぞ!晶ちゃん!姉ちゃん!」
「えっ…」
驚く晶ちゃん
「こら〜!お姉ちゃんだっ…っていいのか…小太郎くん待て〜!」
「小太郎殿…」
「待たないよ〜だ!」
笑顔で逃げる小太郎
それを 笑顔で追うお姉さん
「ちょっと待って〜!」
それを 嬉しそうに追う晶ちゃん




