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小太郎 わしをスキーに連れてって 7

「おっちゃん!行くぞ!」

「ちょっと待て!」

「どうした?怖くなったか?」

「ふっ!みくびるでない!わしを誰じゃと思うておる」

「おっちゃん!」

「そう!おっちゃん…って…もうすっかりおっちゃんで定着してしまったのぉ…こう見えても わしは妖精界では位が高いんじゃが…」

「ん?何ブツブツ言ってんだ?」

「思えば…歴代の小太郎殿はみんな わしの事を おっちゃん呼ばわりしておったのぉ…」

「おっちゃん…大丈夫か?」

「最初にビシッと言うべきじゃったのかのぉ…じゃが あの笑顔で言われると許してしまうんじゃ…」

「おっちゃん…おっちゃん!」

「ん?おぉ!小太郎殿!」

「何独り言言ってんだ?」

「おぉ!すまん」

「んじゃ行くぞ!」

「待て待て」

「なんだよ…」

「なんだっけ?」

「怖くなったのか?」

「ふっ!わしを誰じゃと思うておる」

「おっちゃん!」

「そう!おっちゃん!…って…」

「もういいぞ!さっきと同じだろ!」

誰1人観客の居ないところで漫才する2人


「小太郎殿 少しだけわしが先に滑っても良いか?」

「ハンデって事か?いいぞ!」

「本当か!」

みくびるでない!とか言っててハンデが欲しかったのか?

「んじゃ おっちゃんが あの木のところまで行ったら俺が滑り出す それでいいか?」

距離にして1/3のハンデ

「しょうがないのぉ!それで良しとしよう!」

「なんか変じゃないか?ハンデ貰っておいて…」

「そうか?んじゃ先に行くぞ!」

「…なんか変だけど いいぞ!」

小ちゃいおっちゃんがスタートを切る

シュッ!シュッ!

松葉スキーを履き 松葉ストックを巧みに使い 低い前傾姿勢で滑る小ちゃいおっちゃん

「おっちゃん上手ぇ……って!おっちゃんどこだ!」

小さ過ぎて小ちゃいおっちゃんを見失う小太郎

「ヒャッホー!」

「居た!」

声 を見つける小太郎

「小太郎殿!良いぞ!」

木のところを通過する小ちゃいおっちゃん

「追いつくかなぁ…」

小ちゃいおっちゃんは思ったより速かった


「太郎ちゃ〜ん!頑張れ〜!」

下では(あきら)ちゃんが応援している


シャッ!シャッ!

小太郎が小ちゃいおっちゃんを追う

「おっちゃ〜ん!」

「なんじゃ?」

「あそこだな!」

声を頼りにするしかない小太郎

差はあまり縮まっていない

「くそ〜ハンデなんかなくたって速いくせに…おっちゃんにやられた…」

小太郎は徐々にターンの回数を減らしていった


「小丸ちゃん 今どっち勝ってるの?」

「父上…だけど 太郎ちゃんも徐々に追い上げて来てる!」


小太郎は小ちゃいおっちゃんが見えるところまで迫って来た

「見えた!」

「来おったな!小太郎殿!わしについて来い!」

「なんで軽いおっちゃんがあんなに速いんだ?」

さっきの時間稼ぎ

小ちゃいおっちゃんは風を待っていたのだ

山から吹き下ろす風に押され滑り降りる小ちゃいおっちゃん

「ヒャッホー!」

また 徐々に差をつけられる小太郎


キラッ!キラッ!

下で見ている晶ちゃんも小ちゃいおっちゃんの位置をつかんだ

「太郎ちゃんが負けてる!」

後 数十メートル


小太郎 一か八かの直滑降

「くぅ〜…怖ぇ〜!」

「いかん!風が止みおった!」

軽い小ちゃいおっちゃんは見る見る失速

慌ててストックを使うが後ろに小太郎が迫って来る


「後ちょっと!」

「太郎ちゃん!」

「父上!」

後 数メートル

必死で逃げる小ちゃいおっちゃん

追う小太郎


その時…

ビュ〜〜!

さっきとは逆に吹き上げる風が…

ふゎ〜〜

「うわぁ〜!」

小ちゃいおっちゃんが舞い上がる

「おっちゃん!」


チクッ!

「痛ぇ!」


「うわぁ!」

ズボッ!


「うわぁ!」

デンッ!


「わしの勝ちじゃな!」

「いや!俺の勝ちだろ!」

「晶殿達がおる所がゴールだったはずじゃぞ!」

「だから俺の勝ちだろ!勢い余って晶ちゃんに体当たりしたんだから!」

「いんや!わしがその前に晶殿の足元に埋まったんじゃ!」

「滑ってじゃないだろ!」

「勝ちは勝ちじゃ!」

「どうでもいいけど…退けて!」

晶ちゃんの上で喧嘩する2人


舞い上がる小ちゃいおっちゃんをキャッチした小太郎は 松葉スキーが手に刺さり 咄嗟に小ちゃいおっちゃんごと放り投げた

小ちゃいおっちゃんは晶ちゃんの足元の雪に埋もれる

バランスを崩した小太郎はそのまま晶ちゃんに…


「もう…引き分けでいいじゃん!」

審判 晶ちゃんの鶴の一声でスキー対決は引き分けに終わった











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