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小太郎 小ちゃいおっちゃん物語(現代版1)

「おっちゃん居るか!」

ガチャガチャ…

「なんじゃ?」

小ちゃいおっちゃんは小太郎の机の引き出しにオメンダーのオモチャを敷き詰め 部屋を提供されていた

「小太郎殿…体が痛い…」

「なんで?」

「多分…人形が原因かと…」


「あっ!おっちゃん 家 出来たぞ!」

「なんの家じゃ?」

「おっちゃんと見に行ったろ!おっちゃんの奥さんが居たとこの家だぞ」

「おぉ!そうか!とうとう出来たか!」

「見に行くぞ!」

「何をじゃ?」

「おっちゃんの奥さんだろ!」

「じゃが…わしの家訓が…」

「会いたくないのか?なら俺と(あきら)ちゃんとで見に行くけど…」

「…会いたい」

小声のおっちゃん

「ん?何か言ったか?」

「…会いたい」

「んじゃ 行ってくるぞ!」

「会いたい!わしも連れて行ってくれ!」

「でも…家訓とかってのがあるんだろ?」

「あるが…あっ!そうじゃ!わしが作った家訓は 1人で外出せぬ事じゃ!小太郎殿と一緒ならよいのじゃ!」

「なら 晶ちゃんとこのおっちゃんの息子も晶ちゃんと一緒なら出掛けてもいいのか?」

「もちろんじゃ!早く連れて行ってくれ!」

小太郎はこの言葉を待っていた

「だって!」

ガラッ

「父上!」

晶ちゃんと晶ちゃんとこの妖精が入ってくる

「おぉ!小丸!」

「小丸?」

「僕の名前だよ」

「えぇ!名前有るの!」

「もちろん有るじゃろ!」

「おっちゃんはなんて言うんだ?」

「………わしはよい」

「へぇ〜小丸ちゃんか〜可愛い〜!」

「わしがつけたんじゃ!可愛いじゃろ!」

「おっちゃんは何て言うんだ?」

「…早よ行こう!」

頑なに名前を隠すおっちゃん


小太郎達はおっちゃんの奥さんの新居に向かった


「じゃがどうするのじゃ?」

「何が?」

「小太郎殿でも面識はないのじゃろ?その家の者と」

「ピンポン鳴らして おっちゃんの奥さん見して!って言えばいいだろ?」

どこまでも真っ直ぐな小太郎…

「それは無理じゃろ…小太郎殿や晶殿のように見える者ならまだしも…」

「小丸ちゃんが呼べば出て来るんじゃない?」


小太郎達が到着する

「小丸ちゃん お母さんのこと呼んで」

「母上〜!」

なんの応答もない…

「居ないのか?」

「いや 居る!小丸は声が小さいのじゃ!わしが呼んでみよう!」

スゥ〜〜〜〜〜〜!

「静殿〜〜〜〜!」

ビリビリ!

「うわぁ!」

小太郎と晶ちゃんの耳は…キーーーーン


ヒョコッ

「ほら居った!」

「母上!」



「まだ頭がガンガンする…」

「すまん…」

小太郎達はおっちゃんの奥さんも連れて公園に来ていた


「いつも主人と小丸がお世話になっております」

「小丸ちゃん…良かったね…お母さん似で…」

「晶殿 よ〜く見るのじゃ!わしに似てるとこもあるじゃろ?」

「ない!」

「そんな即答せず…よ〜く見るのじゃ…」

「ない!」

「ヒント!眉の上…」

「似てない!」

「……」


「おっちゃんの家族はこれだけか?」

「そうじゃ!これがわしの自慢の家族じゃ!」

小ちゃいおっちゃんが胸を張る

「おまえさん…この子らは…」

「うむ…間違いないじゃろう」

「そうですか」

「どうした?何か嬉しい事でもあったのか?」

おっちゃん達は笑顔で小太郎と晶ちゃんを見ていた


「晶殿 頼みがあるのじゃが」

「何?」

「わしらに握り飯を作ってはくれぬか?」

「おにぎり?いいけど…御飯粒で作るの?」

「いや 普通にお主達が食べる握り飯の大きさでよいのじゃ」

「普通のおにぎり?食べきれる?」

「大丈夫じゃ!わしらだけじゃないから」

「?」

「おっちゃん達以外にも誰か居るのか?」

「晶殿すまぬが1週間後に作ってはくれぬか?」

「いいよ!」

快く引き受ける晶ちゃん

「おまえさん」

「うむ!」

「小太郎さん 晶さん…」

「俺の事は 太郎ちゃんでいいぞ!おっちゃんの家族なら!」

「私も 晶ちゃんでいいよ!」

自然と涙が溢れる小ちゃいおっちゃん達

「どうしたんだ?」

「いや…静殿…泣くでない…」

「えっ!おっちゃんの奥さんは静ってのか?」

「ん?さっき わしが叫んだじゃろ!」

「甲高くて聞こえなかった…」

「また…そうやって褒めおる…」

何故か照れるおっちゃん…


「太郎ちゃん…晶ちゃん…」

「おぅ!」「うん!」

微笑む静殿


「小太郎殿!晶殿!耳を塞ぐのじゃ!」

「なんで?」

「仲間を呼ぶのじゃ!」

「仲間?おっちゃんの仲間か?」

「そうじゃ!良いか!耳を塞ぐのじゃ!…ぬぉぉぁぁ…」

「ちょ!」

慌てて耳を塞ぐ小太郎と晶ちゃん

顔と頭頂部を真っ赤にして 気 を溜めるおっちゃん

「キェーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

グラグラ……

地球が一瞬揺れた…







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