角部屋幽霊事件シリーズ① はははは、そうだよねー
新隊員で配属され、自衛隊生活のほぼ時期に使っていた部屋。それが、幽霊が必ず出ると噂される角部屋。代々住んでいた先輩達が金縛りに会った! という、報告を得ている。2年くらいは、そういう事はなかった。だが、2年を過ぎたあたりからチョイチョイ心霊現象が起きた。次の話は、その1つである。
後輩が受けた金縛りの出来事。
夜熟睡しているとき、何となく目が覚めた。というのも、人の気配がしたからである。ちなみに、後輩は2段ベッドの下で、上は後輩の同期が寝ている。
誰かが、後輩の頭の位置に立っていて、ボソボソと上の同期へ話していたらしい。
時間は真っ暗だから、深夜だと推測する。
誰と話ているのか? 疑問に思ったのだが、なぜか体は動かない。先輩かな?
当直さんかな? 何か、あったのかな? とずっと疑問に思ったのだが、様子がおかしい事に気付いた。
ボソボソボソ
「はははは、そうだよねー」
ボソボソボソ
「はははは、そうだよねー」
なんか、同期ははっきり言っているけど、本当に会話しているのかな? 夜中に先輩も寝ている部屋なのに、会話するっておかしくない? と、様々な疑問が浮かび上がった。
やばいんじゃないのかな? ふっと、そんな気分がした。動け、動け、と念じたのだが、金縛りが強くなる一方。ついに、気絶して翌日の朝を迎えることになった。
翌日。部屋の全員にその話を報告。
「え、なに、なに‼? 話てない、話してない。全然記憶ない」
上のベッドを使った同期が軽いパニック状態になっている。
「えー、ぐっすり寝ていたからわからなかった。ショック!」
この現象に立ち会えなかったことが何よりの残念だ! との考えを持つ私。
「もしかして、幽霊?」
深夜の出来事が、怪奇現象だったのか? と青い顔をする当事者の後輩。
一体なんだったのかは、不明のまま。
幽霊が出るという部屋は、本当に幽霊がでる。この怪奇現象で、実証されたのであった。