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角部屋幽霊事件シリーズ③ 行ったり来たりする。
これまた、後輩Hの報告。
また、金縛りにあったとか。
この日は私はぐっすり眠っていたので、何も感じなかったのだ。残念である。
なぜか目が覚めたと思ったら、また金縛りに遭遇していることに気付くH。
すると、使っている二段ベッドの脇から
――トタトタトタッ
足音が聞こえてくる。
どうやら、誰かがベッドの当たりを歩いているらしい。
確かに、見える人影。
近づいてきたなと思ったら、回れ右して遠のいていく。
行ったり来たり、行ったり来たり。
誰? 誰? 誰?
軽いパニックになり、この状態をどうしようか考えていたら、朝になっていたという。
相変わらず、角部屋の幽霊たちは後輩Hがお気に入りらしい。