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自衛怪  作者: 青之屋
16/27

パトロールしています

 もう、夏も過ぎました。

 ですが、秋! ホラーの秋、怪談の秋です!

 むしろ、秋の方がホラーっぽい。なぜならば、西洋ホラー映画は秋のシーズンの方が似合うから。あの寂れた感じは秋のさみしい雰囲気に似てます。

 ということで、まだまだネタはあるので自衛怪ぼちぼち書きます。

 部隊でも最も有名な幽霊の話。

 その幽霊は、昼間は部隊の建物2階乾燥室に佇み。夜になると、夜な夜な見回りをするように徘徊する。 この話を聞いたとき、私の中ではパトロールする幽霊と名付けた。

 



 ある時、M君はそのパトロール幽霊の話で盛り上がった。ので、同期数名と見える同期で乾燥室を見に行くことになった。

「なんか、いるのかよ?」

 乾燥室の入口にたむろって、ワイワイ騒いでいた。

「やばいよ」

 見える同期は言った。

「何が、いるのかよ?」

 見える同期は、顔が真っ青だ。

「まじ、やばい。いま、目が合った」

 一同、顔を真っ青にしてその場から離れた。

やばかったねー、なんだ、お前どーするのよ、などなど興奮気味に言い合っていた。だが、見える同期は顔を真っ青にしたままだった。

 


 夜、みんな集まって団らんしたいた中だった。

 昼間の出来事なんてみんな忘れて、馬鹿げた話ばっかしていたときだった。

「どーしよう!」

 くつろいでいる空気を裂くような悲鳴じみた叫び。

「どーしたのよ?」

 見える同期が顔を真っ青にし、ドアを指さし震えている。

「昼間の奴、昼間の奴、昼間の奴、昼間の奴」

 ドアには誰もいない。

「落ち着けってな?」

 震えは一向に収まってくれそうにない。

「昼間ってなに?」

「えーっと、確か・・・・・・。乾燥室で――」

「まさか」

 一同は顔を見合わせ、声を失う。






「乾燥室の幽霊がやってきた」






 その言葉をつぶやき、その同期は気を失ってしまった。


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